トップページ > 上越市ふるさと暮らし支援センター > 中山間地域ふるさと探訪(平成25年度冬)
移住をお考えの方へ
移住をサポートします
体験イベント・ツアー
体験施設
空き家紹介・現地紹介・空き家の管理
分譲地
就職・転職をお考えの方へ
起業をお考えの方へ
農業を始めたい方へ
地域おこし協力隊・集落づくり推進員
子育て情報
小学校・中学校・高等学校
定住を支援します
ひとり親家庭の方へ
移住者の声
その他

中山間地域ふるさと探訪(平成25年度冬)

印刷用ページを表示する 掲載日:2018年6月22日更新

3月

「宇津尾集落の記憶」の完成記念講演会を開催(金谷区宇津尾集落)

 3月2日(日曜日)、上越市市民プラザで集落での生活の記憶をまとめた「宇津尾集落の記憶」の完成記念講演会が開催されました。
 この冊子は、集落出身者の有志で結成した「宇津尾の歴史を残す会」の皆さんが、地域活動支援事業を活用して作成したものです。

 高田駅から約5キロ、市街地からほど近い距離にある宇津尾は、かつては30世帯前後ありましたが、現在は1世帯のみとなってしまいました。しかし、道普請や春・秋の祭礼、年4回の正善寺地区の祭りなどには、集落出身者が10人以上集まり、集落としての活動を守り続けています。

 生まれ育ったふるさとを離れても、集落を維持しようと活動している集落出身者の皆さんを見て、集落づくり推進員の立場から、かつての集落での生活の「記憶を記録」してみてはどうかと話をしてみました。
 そして、当時の町内会長が、集落出身者の多く集まる新年会で提案したところ、皆さんから快諾いただいたことから、「宇津尾の歴史を残す会」を設立し、冊子の制作に着手しました。
 また制作に当たっては、宇津尾を含む上越市西部の中山間地域を活動範囲とする、NPO法人かみえちご山里ファン倶楽部から協力いただきました。

 制作を始めるに当たり、まず、集落出身者に集落の懐かしい風景や音、におい、感触、味について思い出を答えてもらうアンケートを実施しました。このアンケートの回答1つ1つを元に、さらに詳しく集落での生活をお聞きしました。集落センターに集まって話すことで、皆さんの記憶がつながり、様々なお話が出てきました。
 そして、アンケートや聞き取りで明らかになった集落での暮らしを絵にする作業を行いました。絵を描く作業は難しく、苦労する方も多かったですが、かつての集落での生活の記憶をたどりながら絵を描く時間は、皆さんとても楽しそうでした。

 このようにして完成した「宇津尾集落の記憶」の完成記念講演会には、約120人の方にお越しいただきました。
 居住者は1人だけになっても、こんなに大勢の方々が集落に関心を持っているのだと、集落出身者の皆さんは大変喜ばれるとともに、冊子が完成したら終わりではなく、今後はこの「宇津尾集落の記憶」を活用した取組を行っていくと、力強く話されていました。
(金谷区担当:小日向推進員)

宇津尾集落の記憶の完成記念講演会(写真)

2月

冬の暮らしを地域の支え合いで守る事業を開始(柿崎区城腰集落)

除雪機の点検をする城腰集落の皆さん(写真) 柿崎区城腰集落では、今年度から市の冬期集落支援業務の委託を受け、冬期間における地域の暮らしを守るための活動を行っています。
 具体的な内容としては、主要生活道路や集落共同施設の除雪、各世帯の除雪や見守り、急病患者の対応等を集落全体で実施しています。

 城腰集落は、現在4戸6人、全員が65歳以上の集落ですが、冬期間も住み慣れた集落で暮らしていくため、集落の皆さんで支え合いながら活動しています。
(柿崎区担当:武田推進員)

1月

集落づくりアドバイザー事業「中山間地域農業を守り・育てる」を開催(柿崎区黒岩地区)

 1月18日(土曜日)、柿崎区マリンホテル・ハマナスで、集落づくりアドバイザー事業「中山間地域農業を守り・育てる」を開催しました。
 中山間地域の集落に共通する課題である農業は、国の米政策の変更により、今大きな転換期を迎えようとしています。
 そのような状況の中、東横山、南黒岩、北黒岩の3集落では、中山間地域等直接支払制度を活用し、黒岩地区として連携して活動しています。
 今回は、牧区沖見地区の農事組合法人「いなほの郷」代表丸山進さんを講師に招き、地区全体での取組や活動への思いをお話しいただきました。

 丸山さんは、近い将来、人口減少や高齢化により集落の営農が困難になると予測し、平成19年に「いなほの郷」を設立しました。
 この「いなほの郷」は、現在集落に住んでいる人たち同士で支え合って営農を行う仕組みです。
 これに加え、平成24年からは集落出身者等による集落サポート組織をつくり、道普請などの共同作業を行っています。
 これらの活動は、中山間地域農業が廃れれば集落自体の存続が危ういとの思いから実施しているとのことです。
 今後も集落に住んでいる人と集落出身者とが連携し、集落の農業を維持していくための活動を継続していく予定です。

 黒岩地区の皆さんも丸山さんの熱い思いや活動状況を聞き、黒岩地区の農業を今後をどう進めていくべきかを考えるきっかけになったのではないかと感じました。
 集落づくり推進員は今後も集落で話し合いが促進されるよう、支援を続けていきます。
(柿崎区担当:武田推進員)

柿崎区黒岩地区の集落づくりアドバイザー事業の様子(写真)

冬の中山間地域の風景(柿崎区)

 柿崎区の中山間地域の冬景色をお届けします。

 1月14日(火曜日)の城腰集落の様子です。
 道路側から撮影しているため、雪が多く見えますが、積雪は70センチ程度です。例年は2~3メートルの積雪があるため、とても少なく感じられます。

城腰集落の冬景色(写真)

 次は、同日の水野集落の様子です。
 積雪は50センチ程度ですが、集落内の道路には水が流れており、雪は全くありません。
 これは、春から秋には田んぼに引く水を集落内の道路に流して消雪しているためです。
 また多くのお宅でも敷地内に水を引き、消雪に利用しています。
 水の流れが想像以上に速く、初めて水野集落を訪れた人はとても驚きます。

水野集落の冬景色(写真)

 最後に南黒岩集落の様子です。
 柿崎区では一番積雪が多い集落ですが、積雪は105センチ程度です。
 過去2年の積雪量の最高値は、昨年は2月22日の290センチ、一昨年は2月11日の290センチでした。
 いずれも2月の中旬あたりが一番雪の多い時期になっており、冬本番はこれからだと感じます。
(柿崎区担当:武田推進員)

南黒岩集落の冬景色(写真) 

12月

2回目のT型集落点検を実施(柿崎区水野集落)

 12月14日(土曜日)、柿崎区水野集落の集落センターで、8月に引き続き2回目のT型集落点検を実施しました。
 今回も熊本大学文学部の徳野教授を招聘し、8月に実施したT型集落点検の結果を踏まえて、水野集落の将来に向けた話し合いを行いました。

 まず、8月に実施したT型集落点検の結果を、熊本大学大学院生の橋上さんから説明いただきました。

在村者のみの人口ピラミッド(グラフ図) 在村者に他出者も加えた人口ピラミッド(グラフ図)

 左側のグラフは、現在水野集落に住んでいる方のみの人口ピラミッドです。
 また右側のグラフは、そこに他出者(集落出身者)を加えたものです。
 この2つのグラフから、現在水野集落に住んでいる方に他出者を加えれば、安定した人口構成となることが分かります。
 集落を出て世帯は別になっても、他出者の多くは集落と深い繋がりがあります。
 特に近距離に住んでいる場合は、毎週末に買い出しの荷物を持ってきたり、定期的に病院へ送迎したりするほか、孫を連れて遊びに来るなど、他出者も含めた日常生活が営まれています。
 これはまさに「集落の世帯は極小化しても、家族は空間を超えて機能する」ということを表しています。
 徳野教授は、このことを認識すれば、現在中山間地域に住んでいる方達の生活は、危機的状況というわけではなく、むしろ都市生活よりも総合的に幸せ度は高いと説明しました。

 次に、徳野教授は、集落の皆さんに次の3点を問いかけました。

  1. 他出者のうち自身の子どもたちとの関係はどうか。(付き合いが頻繁な子、最も頼りにしている子は誰かなど)
  2. 冬場の生活はどうするのか。(水野集落にこのまま住む、他出した子ども達のところへ行くなど)
  3. 集落の共有林の維持や祭りなどの共同作業は、誰がどのように担っているのか。

 集落の皆さんは、各問いに対する答えを用紙に記入し、徳野教授に提出して次のような講評をいただきました。

  1. 水野集落の皆さんは、他出した子どもたちのうち、近場にいる者に一番頼りたいと考えており、実際も一番頼って生活をしている。
  2. 冬場も水野集落に住み続けたいと考えている人が多い。冬期間は、湧水や田んぼの水を融雪に使用しており、雪処理も大きな負担ではないといえる。ただし、一人暮らし世帯も多いため、昼食をみんなで集まって食べるなど、人間的なサポートを考えていく必要がある。
  3. 共同作業は輪番制で担当を決めているが、手が足らないときは他出者の支援を必要とする場合もある。今後、さらに支援を要する機会は増えてくると考えられるので、その仕組みづくりを行っていく必要がある。

 2回にわたる徳野教授のT型集落点検は、とても有意義なものでしたが、ここからがはじまりです。
 道路や上下水道などのインフラが整備され、仕事や買い物には町場へ通うようになった今日、集落は近くの町場の集落と新たな連携を築いてこそ維持されます。
 今後も集落を継続可能なものとしていくためには、集落から出て町場に住んでいる家族も含めた支え合い体制づくりが必要です。
 水野集落では、まず家族内で、そして集落全体で話し合いを行っていく予定です。
(柿崎区担当:武田推進員)

2回目の集落点検を行う徳野教授(写真)

川谷もより会で先進地視察を実施(吉川区川谷地域)

 12月10日(火曜日)、川谷もより会が、市の集落活性化事業補助金を活用し、先進地視察を行いました。
 視察先は、平成15年の中越大震災で大きな被害を受けた長岡市の荒谷集落です。
 荒谷集落では、震災後、道路などの復旧は進んだものの、被災したままの農地や養鯉池も多く、荒廃が進み世帯数も減少しましたが、集落存続の危機感から住民一丸となり、集落活性化に取り組んでいます。

 当日は、取組主体である「はぁ~とふる荒谷塾」の塾長などからお話をお聞きしました。
 荒谷集落の取組では、まず地域資源や地域の課題を話し合い、それらを再発見する中で「気づき」を見い出し、活動計画を作成していました。
 そして計画に基づき、耕作放棄地の修復や都市部との交流事業、山菜の加工販売など多くの活動を行っていきました。
 活動の中でのポイントは、女性から出てもらうように工夫したこと、地域資源を加工して付加価値をつけることでブランド化したことなどがありました。

 中山間地域振興の先進的ケースとなるプランづくりと実践活動を学ぶことができ、視察に参加した川谷もより会の皆さんからは、「気づきとやる気の出る研修だった」や「今後も交流を続けていければと思う」などの意見がありました。
 今後の川谷地域の集落維持と活性化の方向が見えた大変有意義な視察でした。
(吉川区担当:秋山推進員)

川谷もより会の先進地視察(写真)