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第25回小川未明文学賞の受賞作決定・贈呈式開催

印刷用ページを表示する 掲載日:2017年3月8日更新

第25回小川未明文学賞受賞作

上越市出身の児童文学作家 小川未明の文学精神を継承し、新しい時代にふさわしい創作児童文学作品を輩出する目的で平成3年に創設された小川未明文学賞は、今回で節目となる25回を迎えました。

この度、最終選考会が行われ、応募総数535編の中から受賞作が決まりました。たくさんのご応募をありがとうございました。

大賞(1編)

「蝶のくれたプレゼント」(長編部門)

 (ペンネーム)槿(むくげ) なほ さん (35歳 女性 大分県在住)

賞金:100万円
記念品:「小川未明童話全集」(全16巻 別巻1 大空社)

大賞作品は(株)学研プラスから単行本で刊行されます。

受賞の感想

 この度は、小川未明文学賞大賞という大変すばらしい賞をいただき、本当にうれしく思います。ありがとうございます。
 「蝶のくれたプレゼント」の蝶とは、日本を縦断する蝶、アサギマダラのことです。アサギマダラのドラマチックな生き方をはじめて知ったとき、おどろきと感動に包まれました。そして、わたしも今を精一杯生き、自分なりのドラマを作りあげていきたいと、あらためて生き方について考えさせられました。
 数年前から子どもにむけた物語を書いていますが、途中で挫折してしまった物語も、完成したけれど納得がいかずそのままになってしまった物語もあります。今回、アサギマダラに背中を押されて、書きあげることができました。
 物語の主人公も、アサギマダラに勇気をもらい、新しい日々を歩き出します。この物語が、子どもたちの「明日」を作るきっかけになればとてもうれしいです。
 最後になりましたが、選考委員の先生方をはじめ、関係者の皆様方、本当にありがとうございました。

優秀賞 (1編)

「ぼくの父ちゃん」(長編部門)

 (ペンネーム)かみや としこ さん(64歳 女性 愛知県在住)

賞金:20万円

受賞の感想

 このたびは名誉ある賞をいただきありがとうございました。
 表題でもある「ぼくの父ちゃん」は、いわゆるろくでもない父ちゃんです。仕事をサボってはパチンコやか競輪場に行ってしまう。それでも何故か主人公りょうは父ちゃんが嫌いではありません。りょうには母の記憶がなくばあちゃんが母親代わりです。親友のモリ、転校生みうと関わりあいながらの日々の中、突然家出した母が現われりょうは戸惑います。
こう書くと家族や友達との関係を書きたかったのかと誤解を受けるかも知れません。
 私はこの作品を書くにあたって、伝えたいことは書き始める前にも後にも、きっぱり一点に絞っていました。        
「父ちゃん、あんなだけど、いじめを見て見ぬふりはしないと思う」 
 この一くだりを伝えたかった。と言うのも、何を書こうか迷っているとき、我が家から歩いて行けるほどの踏み切りで、中学生の女の子がいじめを苦に自殺してしまいました。ブラジル人の女の子です。
 いじめがちっとも減らない世の中。誰の責任なのでしょう。難しいことはわかりませんが、私が小さかった頃は、いじめっ子もいたけれど、いじめを止める子もいた気がします。
 とは言え、今の自分に何ができるでしょう。ただ物書きの端くれの端くれではあるので、書くことはできると思いました。一人でもいいから読んでくれた子が、いじめはいけないと感じてくれたら本望です。私の作はさて置き文学にはそう言った力があると信じています。自分はまだまだ未熟ですが書き続けて行くつもりです。今回の受賞は何よりの励みとなりました。只々感謝です。

贈呈式(授賞式)

 日時

平成29年3月25日(土曜日) 午後2時から3時40分 (どなたでも出席できます。)

会場

小川未明文学館 (新潟県上越市本城町8番30号(高田図書館内))

内容

  • オープニングイベントとして市内小・中学生による未明童話の朗読会
  • 大賞・優秀賞の贈呈など

主催等

  • 主催:上越市、小川未明文学賞委員会
  • 協賛:(株)学研プラス
  • 後援:文化庁、新潟県、早稲田大学文化推進部、上越教育大学、日本児童文学者協会、日本児童文芸家協会