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村山市長新年記者会見(平成27年1月)

印刷用ページを表示する 掲載日:2015年3月31日更新

日時:平成27年1月5日(月曜日)午後2時~

会場:市役所木田庁舎401会議室


(市長)
 新年あけましておめでとうございます。この1年が皆さんにとって明るく、そして笑顔の絶えない、そんな幸多い輝ける一年になって欲しいと心から願っています。
 先ほどの賀詞交換会で市民の皆さんに私の気持ちすべてをお伝えしましたのでこの場では多くを語りませんが、合併から10年が経過し、そして新幹線がやってくるという新しい時代の幕が開かれて、そこに一歩足を踏み出すという年の年頭に当たって、気を引き締めながら取り組んでいく必要があると、改めて思っているところであります。
 新幹線の開業に向けて仕掛けてきた事業も、着工、また完成に近づいています。上越妙高駅前に整備している釜蓋遺跡のガイダンス施設は4月にオープンします。また、厚生産業会館、水族博物館も着工の年を迎え、クリーンセンターも着工の時期を迎えます。我々が、合併して10年間に取り組まなければいけないと思ってきた価値ある投資、その芽出しも新しい27年度は進んでいくと思っています。
 市民生活が非常に厳しい環境にあります。中でも人口減少、中山間地域における皆さんの営み・暮らしをどう支えていくか、また、経済が非常に混沌としている中で都市圏の経済は少し緩やかにでも回復基調にあるといいますが、この地域における実態経済はやはりどこかおぼつかないところがありますし、先が不透明だということもございます。そんなことも一つ一つ地道に解決していく必要があると思っています。
 また、地方創生に係る3兆5千億円の経済対策が昨年12月27日に閣議決定され、そして財源となる補正予算3兆1千億円がこの9日に閣議決定がされるということであります。地域の声を具体的にその予算の中に盛り込み、我々がそれに応えて責任を持って対応していくことも近々だと思いますので、早速取り組み、そして編成中である平成27年度上越市当初予算にもきめこまかな視点を持って対応していきたいと思っているところです。皆さんには今年も変わらず、ぜひよろしくお願いしたいと思います。

北陸新幹線開業への期待について

(記者)
 今年、新幹線が開業するということで、新幹線の可能性と初年度としてやらなければならないと思われていることを教えていただけますか。

(市長)
 この新幹線を50年近く待望し、いろいろな面で関わっていただいた皆さんに、改めて感謝できる年になったと思います。この新幹線は私たちが予期しないものをもたらしてくれると思っていますし、非常に懐の深い、そして地域の経済、地域の交流、地域の営み、暮らしに関わる非常に素晴らしいものを運んでくれる鉄路だと思っています。
 新幹線が走ることで、地域内の二次交通といいますか、市民の足も整備されます。そう考えますと、この地域は北信越における要の位置にあって交通の要衝であることに間違いありませんが、新しく新幹線が加わることによって企業の誘致、雇用の対応、そんなことにもしっかりと取り組んでいければと思っているところです。

(記者)
 新幹線で期待している部分として観光もあると思いますが、上越の魅力をどうPRしていきたいとお考えですか。

(市長)
 上越市が観光都市であったかどうかというのはいろいろ議論があるところだと思いますが、観光資源として見た場合、それほど貧弱なものではなく、磨き上げれば非常に素晴らしいものであると自負しています。
 雪が消えますと高田城百万人観桜会がはじまりますし、7年ごとの善光寺の御開帳があります。御開帳とジョイントしながら新幹線のスタートが切れますので、今持っている観光資源をそれぞれの立場で磨き上げ、もてなしの心を醸成していく。そんな取り組みを市民共々しっかりとやっていかなければ、新幹線開業と観光に対する思いが中割れしてしまうと思いますので、その辺のことについてはしっかりと取り組んでいく必要があると思っています。

(記者)
 新幹線に期待する思いはすべての沿線地域が持っていると思います。金沢などとの競争もあるかと思いますが、観光面の競争についてどのようにお考えで、どのような対応をされますか。

(市長)
 観光はそれぞれの時代によって変わってきていると思っています。今日の観光はまさに自分の思い、見たい、訪ねたい、食べたいなど、昔の団体旅行とは異なり、個人個人が求めて出かけて行くと思います。そのときに点と点を結ぶ広域観光ができれば、あそこへ行けばあのよさを、あそこへ行けばあんな素晴らしさをと、広域連携の中で観光が成り立つと思っています。途中下車になろうが終着駅になろうが、上越が観光資源をきちんと提案する、磨き上げながら発信することが大事だと思っています。金沢、高岡、富山、黒部、糸魚川、飯山、長野などと競いながら、そして連携の中で地域のよさを売り込んでいければと思っていますので、これまでやってきたようにこれからもやっていきたいと思っています。

(記者)
 具体的に一年を通してどんな魅力、どんな観光資源をPRしていきたいでしょうか。

(市長)
 観光資源は四季折々の姿を見せてくれます。また、食においても春夏秋冬、それぞれの地域の産物があるわけです。海の産物も里山の産物も食として非常に魅力のあるところだと思います。季節折々の景色、自然美、食について季節ごとの素晴らしさも提案していければ、旅行者の満足の度合いも上げていくことができると思いますので、関係する皆さんとしっかりと取り組んでいければと思っているところです。

(記者)
 新幹線については、速達タイプが停まらないというちょっと残念な面もありましたが、それに対する要望は開業後も続けていくのでしょうか。

(市長)
 北陸圏内は時間距離が大規模に短縮されます。東京、首都圏方面については「かがやき」に接続する上越妙高駅発の臨時電車が2便できました。乗り換えはありますが利便性を確保していただきましたので、速達性の電車を我々が自身の生活そしてビジネスで使いこなし、速達型の「かがやき」が停車するように取り組んでいく。実績を上げながら要請していく。そんな取り組みをしていきたいと思っています。新幹線の利用を市民の皆さんに訴え、また訪れてくださる方にも新幹線を使ってこの上越妙高駅に降り立っていただきたいと思っています。

(記者)
 駅周辺のまちづくりについて伺います。上越市は直江津、春日山、高田とそれぞれのまちがそれぞれの役割を持っていると思いますが、上越妙高駅についてどのような役割を持たせ、どのようなまちに発展させていきたいか教えてください。

(市長)
 人口減少の時代になってきた中で、収斂するまち、コンパクトシティの都市計画を実施しているのは上越市だけではありません。上越妙高駅周辺は、都市計画上、玄関口としての位置付けがなされています。上越市の玄関口であり、また新潟県の西の玄関口であるということで、そのような機能を駅周辺に配置できればと思っています。
 高田、直江津、春日山、新潟県全体、佐渡も含めての玄関口としての機能をきちんと整備していくことで駅の活用がいっそう進み、皆さんから街中に訪れていただけるような状況が生まれると思っています。

(記者)
 新たなまちを作るということではなく、そこに人を集めて、そこから市内のいろいろなところにつなげていくというイメージでしょうか。

(市長)
 そうですね、都市計画の地区計画でも大きな区割りはありません。これも国や県との協議の中での取り組みですので、駅東口・西口周辺には駅に付随する機能が民間の皆さんを通じて出現すると思いますが、いずれにしても駅周辺だけで完結するのではなく、駅を起点としながら懐の深い上越市に入ってきて、まち歩きをしながら見たり買ったり食べたりしていただく取り組みができればと思っています。そのためにも二次交通をしっかりとしたものにしたいと心掛けてきたところであります。

(記者)
 例えば富山駅とか金沢駅と違い、ターミナル駅では無かった場所に新幹線の駅ができるというケースは全国的にはそう多くはないと思うのですが、取り組みを参考にしているモデルケースはありますか。

(市長)
 九州新幹線の新しい駅はほとんどまちから離れていると思います。この沿線では富山と金沢の間にある高岡も古いまちから離れて駅ができるということです。駅から旧高岡市内までは少しかかりますので、同じような状況であると思います。
 そこを起点にして町に足を運んでもらえる。そして、そこを通過しながら他の地域に赴いていただける。駅周辺にはそういう玄関口としての機能をしっかりと整備できればと思っているところです。

(記者)
 高岡よりも魅力のある駅にしたいと思われていますか。

(市長)
 高岡の駅は見ていません。高岡の市長さんはかつて私が仕えた新潟県の副知事で、今でも仲良くさせてもらっています。一緒にまちを考え、駅を考え、そして将来の地域づくりを考えている部分がありますので、これからも親しく、またお互いが競いながら、支え合い、意見交換しながらまちを作っていければと思っています。

合併10年について

(記者)
 合併10年を迎えました。この10年間の成果、それから課題について、最も強く感じていらっしゃる点をそれぞれ教えていただけますか。

(市長)
 10年間の内、私は市長として5年間、市政に携わらせていただきました。また、その前の2年半は副市長としてお仕えしたので、7年近く市政に関わらせていただきましたが、素晴らしい面ともう少し工夫する面を理解しながら職に就かせていただいています。
 大きく評価するといいますか、考えたことは、合併に対しさまざまな課題があったかもしれませんし、いろいろな評価があったかもしれませんが、14の市町村を一つにしようと働きかけ、それに応えて全国最多の14市町村が一つになったという決断、都市戦略については非常に勇気のあった先輩方がたくさんおられたと思っています。
 この10年間に何ができたかということになりますと、それぞれの地域が持っている文化や人となり、歴史などは違うものですが、それぞれが素晴らしいものですので、そこに強い思いをお持ちの市民が随分おられたことからすると、わが地域、わが昔の町村など、その意識があまりにも強く働き続けたという感じがしないでもありません。
 合併から既に10年が経ちました。生まれた子どもさんは小学4年生になりました。そう考えますと、我々も上越市民としての意識を持ちながら、例えば柿崎の人が板倉へ、中郷の人が吉川へ行くなど、昔の町村を超えた交流ができればと思っていました。そのために、地域のいろいろなイベント、祭りを線で繋げながら面に広がればという取組をしてきました。「灯の回廊」はその一つの例ですし、「くびき野100kmマラソン」も13区が関わるように工夫をしながら実施してきたことからすると、面で気持ちを通わせる取り組みがなされてきたと思っています。
 約束した地域事業は残念ながらうまく進みませんでしたが、行政がきちんと先を見通した財政的な取り組みをして早く手を打てば、そういうことが無かったという感じもします。ですが、まだ遅くはありません。私自身が5年の間にその取組をさせていただいて、きちんと財政計画の中に埋め込めるかというところまで来ました。
 結果的に合併した皆さんが、思いをひとつにまとめることができたと思っていますが、さらに一体感を持った上越市づくりに市民と一緒に取り組んでいきたいと思いますので、市民の皆さんにもその思いを持っていただきながら、一緒に歩いていただきたいと思っています。
 まさに「あのとき描いた未来」がこれからやってくるわけですので、「描いた未来」を実践する行動に移していく。その年が平成27年度から始まると思っています。

新年度予算編成について

(記者)
 新年度の予算編成がこれから始まっていくと思いますが、国では地方創生が大きなテーマになっています。人口減少にも絡んでくる問題だと思います。
 上越市の新年度予算編成において、現段階において市長がどのようなことを特に重点的に位置付けられて、取り組んでいこうとお考えなのかという点と、それと絡めて、これまでの予算を見ていますと非常に堅調な財政基金の積み増しですとか、先を見通した積み増しがされているという印象があるのですが、健全財政、先を見通した財政をどのように位置付けていくのか方針を伺います。

(市長)
 予算には私自身はまだ手を触れていません。財務部長の査定が終わった段階ですので、1週間後くらいから取り組む予定です。
 今、財政計画の最終的な調整をしていますが、平成32年度以降に予算を組むためには、持っている財政調整基金100億円を全部配分しても、「価値ある投資」として組める普通建設事業は60億円いくかいかないかくらいになります。上越市の規模からして、60億円という普通建設事業では道路の改修、橋の修理等を含めてまったく足りません。平成32年から34年までの財政計画で、普通建設事業として毎年100億円前後がどうしても必要だということになりますと、すでに100億円近い不足が出てくることになると思います。
 そのことをどう整理していくかということです。上越市の予算は1,000億円を優に超えています。合併した14市町村の状況で1,000億円を超えてきたということですが、全国の県庁所在地の市などと比較しても非常に大きい予算規模です。この予算規模がどこからきているのかあたると、あれも削れない、これも削れないということで1,000億円なのです。例えば銀行に預けて企業の皆さんに借りてもらったり、住宅資金を借りてもらうための預託金を100億円近く落としていますが、まだ予算は1,000億円強になっています。
 財政計画だけ見ていても、3年後くらいには少し予算の規模を縮小し1,000億円を割るような状況を作る中で、全体を見ていくというような形になると思いますので、非常に効率的に対応できる取組をする必要があると思っています。それが私にとって今一番頭の痛いところで、平成32年度といいますとあと5年間あるのですが、その状況をどうやって回避するかという思いでいます。
 今までは苦労をしながらも数字を作ったり、国に予算をもらってきましたけれども、こういうことは難しいと思っています。今回の補正予算も3兆1千億円といっていますが、実際には交付金は4千数百億円しかないと思います。その4千数百億円の内、公共投資は3千億円あるかないかというところで、どうなってくるのかわかりませんので、今ある予算や補正予算をきちんと使いながら先取りして対応していく中で普通建設事業を確保することが必要であり、非常に厳しい状況がこれから続く状況にあります。

(記者)
 最近、国は積極型予算を組んでいる印象があるのですが、上越市においては今後を見据えると財政規模、全体の規模そのものを段々と縮ませていく傾向にならざるを得ないという見立てということですか。

(市長)
 多分そうならざるを得ないと思います。今の首都圏の企業や大手企業の緩やかな回復基調は地域の実体経済を映しているものではなく、そこの賃金が上がれば時間的な流れの中で地方にも波及するということですが、地域経済がはっきりしない状況もありますので、ただ単にばらまきみたいなもので対応しても難しいと思っています。
 それから福祉は毎年増えていくものですので、福祉に対する国の制度に関わる予算も絶えず上がってきます。ですから、財源を国がどれだけ手当してくれるか。消費税増税で福祉に還元される部分が当面なくなったわけですので、そういうものをどう手当していただけるかによって規模が固まってくると思っています。その辺がまだ見通せないものですから、ただ単に落とすといっても我々が持っている金は決まっているわけで、入ってくるものが落ちてくれば当然落ちてしまうということですから、国がどういう対策をとるかによっても、随分違う予算になると思っています。

(記者)
 平成32年度を見越して、新年度予算は規模の縮小に向かうスタートの位置付けになるのでしょうか。

(市長)
 「価値ある投資」としての普通建設事業が、今回のクリーンセンター、水族博物館と厚生産業会館の着手などを含めますと、この時期、相当に膨らんでいます。これは合併特例債という優等債を使っていますので、これに対する上越市の負担はそれほど大きいものではありません。以前もお話したように厚生産業会館で予算が10億円増えましたけれども、この内容は消費税、そして資材の高騰を含めて5億円以上、後の5億円は市民の皆さんの声を聴いたことによるものです。10億円が増えましたが、我々の負担がどれだけ増えたかとなりますと、合併特例債の負担金をすべて計算しても上越市の持ち出しが6千万円という状況ですので、財政負担が少ない方法をきちんと選びながら対応しているわけです。今のお話のようにこれから出てくる予算は27年度、28年度、29年度くらいまでは予算規模は普通建設事業で水族博物館、クリーンセンター、そして厚生産業会館等々がありますので、今までの予算から大きく減るということはないと思います。

(記者)
 今の話の続きで、もう5年すると100億円足りなくなるという話ですが、合併はその規模に見合った行政、事業があって、適正なものに向かって10年かけてきたわけです。当初の総務省的な目論見ではおそらく足らなくならないはずだったと思いますが、そうではなく、やはり足りなくなったという理解でよろしいのでしょうか。

(市長)
 制度設計したときの国の思いは、平成の大合併で10年間という猶予の中で一定の合併効果を出して欲しいということだと思います。しかし、例外といいますか、環境が変わったことによって随分違うと思います。
 上越市は東京都の半分、23区の1.5倍も面積がある20万人のまちです。総務省の今までの交付税の積算基準の中ではありえない状況です。人口密度は平均何百人というものが、上越市の場合は200人くらいしかない。そういうことを想定してないわけです。
 合併によって想定していない状況を生み出したのだから、想定通りにはなりませんと私は言い続けてきましたが、合併した後の事務所の手当などいろいろな見直しがありました。これから国にお願いしなくてはいけないのは積算根拠になっている人口規模で、平均600人、700人の人口密度を基準にしていますが、200人しかいない上越市の場合は劣後するわけです。そう考えると、私には合併効果を生み出すにも生み出せない環境が上越市にあると思いますので、きちんと国に伝えながら合併した地域が交付税の算定によって疲弊するといいますか、当初の目論見から外れてくるイレギュラーをきちんと国の制度の中に取り込んでほしいという今までのお願いを含めて、これからもやっていきたいと思います。
 例えば、保育園も国の基準では民間を入れても25くらいで済む基準になっていますが、上越市は民間を入れますと63園あるのでその差を埋めることはできないわけです。消防団員も国の基準では2,400~2,500人でいいのが、上越市の場合はこれだけ広いですので4,500人いるわけです。それを2,500人で積算されれば、残った2,000人分はどう対応するのかということになるわけです。
 制度一つ一つを見ていくと、上越市は合併の効果が現れない、合併の効果を現したときには地域が完全に不安定な状況になることがすぐにわかったものですから、その時から言い続けてきて5年経ちました。この9日に国にその話でお願いに行きます。国にもいろいろ考えていただいていますから、地域の実情をきちんと伝えながらイレギュラーの中で頑張っている状況も地域創生の中でしっかりと見てもらえるような取り組みを片方ではしていかなくてはいけないですし、またお願いするものはお願いするという取り組みをしていきたいと思っています。