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村山市長記者懇談会(平成26年12月)

印刷用ページを表示する 掲載日:2015年3月31日更新

開催日:平成26年12月24日(水曜日)


(市長)
 あっという間で年の瀬がそこまで来ていますが、今年もいろいろあった一年でした。次の5年、10年を見据えて最上位計画の第6次総合計画、それに基づく行革大綱、財政計画、さらには全国で3番目に高いといわれる介護保険に係る計画、障害者関係の計画などいろいろな計画づくりがありましたが、そのとりまとめに庁内で議論する時間が随分ありました。具体的にどうしたらいいかという議論を熱心にしまして、職員とは随分思いが通ったと思います。
 来年3月の新幹線開業に向けたイベントであるとか、列車ダイヤの発表もこの年末にありました。実務と将来にわたる取り組みが混在した一年でしたので、充実したといいますか、緊張感の途切れない一年だったと思います。
 その中にあって新しいプロジェクトとしての水族博物館、クリーンセンター、そしていろいろ議論がありました厚生産業会館整備のための基本設計、実施設計、それから県立武道館を平成31年までに県が造るという発表があって、非常に賑やかといいますか、内容が盛りだくさんの一年だったと思います。
 新しい年に移るときにもそのことをもう一度しっかりと整理をしながら予算を組んで、組織の体制を固めて新しい計画のスタートにつきたいと思っています。

北陸新幹線の運行ダイヤと開業イベントについて

(記者)
 3月14日の新幹線開業に向けてダイヤの発表がありまして、一定の評価を与えるという市長のコメントをいただきましたが、内容についてもう少しお話いただきたいと思います。

(市長)
 速達性の列車「かがやき」が停まらないことで地域の皆さんも随分心配されたでしょうし、新潟県全体としては上越新幹線の関係もあるので、また違う意味の問題があったと思います。
 私としては「かがやき」が停まらないことで、この地域が時間短縮のメリットをしっかりと享受できないのではないかという心配がありましたが、「かがやき」に接続する臨時列車の「はくたか」が2本用意されたことは非常によかったと思います。北陸方面の時間的距離は圧倒的に短縮されますし、首都圏に向かう時間、首都圏からこちらへおいでいただく時間を考えたときにどういう列車ができるのか期待しておりましたが、そのことについては当初心配したものを調整していただきました。今後我々がきちんと利用することによって、ダイヤの改善といいますか、地元のメリットに結びつけていけると思いますので、市民の皆さんには新幹線を活用していただきたいと思っています。
 本来であれば「はくたか」が遅く出れば、一番列車より遅い到着になるという想定でしたが、6時に金沢を出発する電車に乗れることになりましたので、首都圏方面は乗り換えがありますが、通勤や通学、ビジネスについて非常にメリットがあってよかったと思っています。
 それから、「はねうまライン」「ひすいライン」もきちんとアクセスされていますし、新潟方面へ向かう「しらゆき」もしっかりと整理していただいたので、当初心配した新潟と上越の関係は、新幹線に乗り継げるように時間的にもうまく考えてもらったと思います。

(記者)
 市長は、開業日のイベントについて何か話を聞いておられますか。

(市長)
 先日、開業日の3月14日に何をするかということで、県知事が会長となる実行委員会ができました。糸魚川もありますし、新幹線だけでなくトキめき鉄道もそれぞれの駅において初めて走るわけですが、県もそこに関わって地元市と一緒にやっていこうという動きが出ていますので、どのようになるのか楽しみにしています。
 上越市で行うイベントは、具体的なものは新幹線まちづくり推進上越広域連携会議で整理していますので、内容を見ながら行政が協力できるものはきちんと協力していきたいと思います。
 もう一つは自由通路に整備する店舗や案内所が上越の新しい顔になると思います。JRも店舗展開しますが、地元の皆さんも店舗展開します。それからインフォメーションセンターもでき、新しく物産や上越の特別なコーナーも設けられると聞いていますので楽しみにしています。

(記者)
 著名人を呼ぶような話を聞いていますか。

(市長)
 著名人を呼んでということは聞いていますが、どなたかはまだ決まっていないようです。私は陳情があって東京へ行っていましたが、最初の実行委員会は立ち上がりだけで終わったみたいです。今後、具体的なものが詰められていくのではないかと思います。

(記者)
 新幹線の最終列車ですが、現行の「はくたか」に乗った場合と変わらない。ほくほく線に乗って帰るほうが遅くまで東京にいることができて20時52分の新幹線に乗れます。せっかく新幹線ができたのに、戻ってくる方は相変わらず早いという印象で、直江津の皆さんは、結局は上越新幹線で帰ってくるのではないかという印象を受けていますが、市長はいかがお考えですか。

(市長)
 東京発20時52分は直江津に着くのが23時44分で次の日もきついです。北陸新幹線の最終が東京発20時12分で40分くらいの違いですが、上越妙高駅に着く時間は22時6分ですので、どちらを選ぶか選択肢が広がったと理解していただきながらということになると思います。

(記者)
 私は、仕事をしていて電車に乗り遅れたことが2回ほどあります。ビジネスマンはその数分がきわどいと思っていますが、その点についてはいかがですか。

(市長)
 確かに、お酒を飲んで20時過ぎまでいることはあるかもしれませんが、間に合うように20時12分と20時52分を上手く使っていただくしかないと思います。

(記者)
 北越急行がスノーラビットや超快速を走らせて上越新幹線に繋げる努力をしていますので、直江津近辺の方は北陸新幹線をはたして使うのか使わないのかというところはいかがでしょうか。

(市長)
 東京都の半分、23区の1.5倍もある広い地域に住んでいる20万の人たちすべてが北陸新幹線を使うというよりも、選択肢が広がるという便利さはあると思います。残念ながら北陸新幹線は上越の端を通るわけです。地域全体をカバーするのは非常に難しい問題ですし、北越急行は快速で特急料金がないから料金も安いと思いますので、選択肢が広がるということです。
 首都圏だけで見ればそうですが、関西方面の時間距離は大幅に短縮し、金沢まで3時間半かかるものが1時間で行ってしまうわけです。そう考えると、新幹線は新たなステージを北陸や関西に向けて開いてくれると思っています。

市内の経済動向について

(記者)
 総選挙も終わりましたが、今市内の経済の動向をどう見ていますか。

(市長)
 厳しいです。有効求人倍率は県下や全国の数字と比べて随分高かったのですが、ここにきて1を割っています、特に常用のものは0.8台です。県や全国からすると随分低いですので、これはどういうところから来ているのかハローワークの皆さんとも話してみなければいけないということがあります。その中でサービスや建設は波高していて、2や3という大きな数字が出ています。有効求人倍率だけで経済は測れないと思いますが、そのことが1つ作用していると思います。
 もう一つは昨日も地元の金融機関の人たちと話したのですが、アベノミクスの効果は首都圏とは異なり、この地域にとっては先が見えないのでなかなか投資に向かわず、内部留保に向かっているということもあります。企業主や経営者が、将来を見通す難しさがあって、まだ考えているのではないかということでした。
 商工会議所の調査も参考にしますと、非常に厳しい意識で事業主は見られていて、地域に好況感がまだないという感じを強くしています。原因は消費税増税で駆け込みがあったとか一時の円利益が高かったという話もありますが、事業主は非常に厳しい環境の中にあると思っています。ある程度の利益があがったとしても、それを投資に向けたり、賃金に向けていくには、先行きが少し心細いのではないかと思っています。

(記者)
 今のお話をお聞きすると、行政が手を打ってどうこうできるものでないと思うのですが、例えば、新年度予算でこういうことをしたいという考えはお持ちですか。

(市長)
 専門家ではないからわかりませんが、日銀の金融緩和の緩和した部分はまた日銀に戻っているのではないでしょうか。市中にそれがきちんと出ているという好況感はないと思います。出たものがだぶついていればどこかへ出るのでしょうが、だぶついたものとして入れば内部留保に向かう。だぶついたものが市民のところに届かなければ、また銀行へ戻っていくという循環になっていて、緩和したものが実態経済に影響して雇用や賃金に入っていれば、その緩和したものが回ってくる。
 賃金を上げて欲しいと政府は経団連にお願いしていますが、来年の4月から確実に公務員の給料は下がるわけです。企業の皆さんが賃金として外へ出すお金を持てれば賃金は消費に向かいますが、賃金に還元されないで内部留保され、また投資に向かわなければいくら緩和しても外へお金が流れない状況があると思います。個人の消費が落ちているわけですから、上越地域の商工会の皆さんのところではほとんど使われていないのです。経済のことに詳しくありませんし首都圏のことはわかりませんが、私は緩和したものが、この地域の中に広がっている感じはないと思います。
 上越の場合、亡くなるお年寄りが年間2,500人おられます。お一人100万円の年金を持っておられたとすると、25億円の年金が出てこないということになります。そのこと一つ考えても地域の商工会は非常に厳しいと私は思っています。今回の農協の仮渡金についても1俵1,700円、上越市は概算で100万俵ありますから、国から補てんされるかどうかは別にしても、米の仮渡金だけで17億円が減っているわけです。そういうものを地域全体でみたときに、流れる財が総論で確実にわかるわけですので、所得が上がらないかぎりは地域の個人消費は進まないわけです。
 そう考えると、高齢化している地域で所得の形態を見ていく中で、年金の割合がどうであるとか、事業主はどうなのか、従業員はどうなのかということをみていくことも大事であると思っています。地域や町場で年金はほとんど個人消費に向かうわけですから、年金を持っておられる方が不幸にして亡くなられてしまえばその年金が出てこないことを考えると、これから高齢化したときの人口減少に伴う地域経済はただ縮小するだけではなく、まさに消費に向かう財がこの地域から無くなってしまうということだと思いますので、地域の経済の活性化の大きな課題になると思っています。

ふるさと納税について

(記者)
 今、年金のお話がありましたが、来年度は相続税の関係が変わります。今は中山間地域に住んでいる親御さんがなくなると都市部にいる子どもさんに相続したお金が出てしまうわけです。それで今議論になっているのがふるさと納税の在り方をどうしようかという考えですが、市では何かそういう方面での対策は検討されますか。
 また、相続税の都市への移転流出を防ぐやり方、上越にお金がとどまるような方策を県市長会や国会議員に陳情するなどの方策をお考えですか。

(市長)
 ふるさと納税は非常にありがたい制度で、何億円も貰っている市町村もあって非常に大事な部分だと承知しています。市としても、自分のふるさとに純粋な気持ちで頑張ってと応援してもらえることはありがたいと思っていますので、納税しやすくなる、また確定申告の手続きも寛大になるということで気軽にできるようになれば、ご寄附いただく方も負担軽減になるので進めていければと思っています。
 その時に何をお返しするかは別の話にしても、そのことは非常に大事だと思っています。つい先だっても何百万円というふるさと納税をしていただいた方がおられますので、ありがたいことだと思っています。
 上越市出身の皆さんの集まりである「Jネット」の会合に行ったら、なぜもっと宣伝しないのだというお話がありましたので、ふるさと納税をお願いしますという話をして、今、納税いただいていますが、ふるさとを思っている皆さんが納めてくださるので、これからも大事にしたいと思っています。

雪の事故対策について

(記者)
 今年、雪が非常に早くて、事故が市内でも起きています。市として改めて雪の事故対策ですとか、独居高齢者の支援ですとか、今考えておられることはありますか。

(市長)
 昨朝、80歳を過ぎたお年寄りが除雪機の中に巻き込まれてお亡くなりになりました。気丈な越後人の粘り強さといいますか、自分のことは自分でするという思いの中で頑張っておられるのでしょうが、その辺のうまい仕組みづくりをしていく必要があると思っています。
 今年一年をかけて、中山間地域で集落推進員が回っている114集落と他8集落を加えた122集落の実態調査をまとめましたが、今回調べた122の集落をきちんと回りながら具体的に安全の周知をやらなければならないと思いまして、今朝、区の事務所に指示をしました。
 亡くなった方は本当に気の毒だと思いますし、悔しい思いもしています。

第3次安倍内閣への期待について

(記者)
 今日にも安倍第3次内閣が発足になりますが、期待といいますか、要望といいますか、何か所感があればお聞かせいただけますか。

(市長)
 アベノミクスは、地域はタイムラグを甘受せよという部分が往々にしてあると私は思っています。首都圏がうるおい、経済が活発化する中で賃金が上がり、それが回りまわってくる時間の長さを地域がどれだけ頑張れるかということです。タイムラグをどれだけ我々が我慢できるか。早く来てもらったことによって好況感になると思いますので、スピード感を持って地域の経済が活性化しなければアベノミクスのゴールではないわけですので、第3次の安倍政権にはそのことに本気になってもらって、早く地域に流れてくるような手法を取ってもらえればと思っています。
 今回の補正予算には公共事業がないということも漏れ聞いていますので補正予算がどうなるのか、地方創生もソフト的なものが多ければ多いほど効果は遅効性のものだと思いますので、即効性のものとして何かきちんと対応するものもマインドの部分としては大事だと思いますので、その辺もぜひお願いできればと思います。
 確実に地域の経済が立ち直ったといわれるように対応してもらえればと思っていますので、今回国民が選んだ政権ですので、是非、経済でプラスになる取組をスピード感持って確実にやっていただくことを期待したいと思いますし、その時に行政が何ができるかというのは声をきちんとつなげていければと思います。

来年を漢字一字で表現したら

(記者)
 来年を漢字一文字で表していただけますか。

(市長)
 我々が合併した10年前に14市町村が描いた未来、そして新幹線が走ることを描いた未来、市民が描いてきた未来がずっとあったと思います。描いた未来は個々には違うかもしれませんが、その未来に足を踏み入れるのが新しい2015年だと思っています。その未来は「輝いて」ほしいと思っています。我々自身が自信を持って頑張れればと思いますし、頑張れば「輝く」ことに繋がると思っています。新しい年はそんな年と思っています。

合併10年に向けた想いについて

(記者)
 市長に触れていただいた合併10年の話について、12月議会で「異質の共生」という言葉を使われました。1月1日で合併10年になりますが、それに向けて想いを教えてください。

(市長)
 合併した平成17年1月は、私が振興局長をしていたときです。県職員として30年ほど新潟で過ごし、上越へ来て2年目に合併しました。私はこの地域の生まれですので、いろいろなものを見知っていた部分を考えて、上越市の合併を「異質の共生」と言い続けてきたのです。
 その評価は別にしても、それぞれが持っている個性、そしてまた価値を14併せて新しいまちを作っていく。それぞれの地域や誇りを持って結びつけていけば、10年経つことで一体化し、また共感を持って一つのものになる。このすばらしさを市民一人一人が理解する中で一緒になったと思いまして、そのことを「異質の共生」と言いました。
 私は県の職員でしたから、地域の皆さんの考え方は別にしても外から見るとそのように見えるので、ぜひ頑張ってほしいというエールを送り続けてきました。
 この10年間は財政やそれぞれの地域の思い、合併の期待感についてそれぞれが評価はあると思いますが、10年経ったのでそれぞれの地域が描いた未来をここで一区切りして、これからは上越市民として20万人の皆さんがそれぞれ描いた未来を語りあって、我々の未来はこうしたことで今その未来のどの辺にいるなど議論が前向きにされていく。市民の皆さんの気持ちをまとめていくのが行政であると思っているところです。

(記者)
 個性と一体感のバランスが「異質の共生」ということだと思います。市長の中でその「異質の共生」はどのくらい実現できていると思いますか。

(市長)
 幸いにも、今年高田開府400年を迎えました。高田城主の松平忠輝公は、北信濃を含めて今の上越市のエリアすべてを治めていたわけで、石高は60万石とも75万石ともいわれ、加賀100万石に匹敵する大きな城下だったわけです。その城下全体が今の上越市だったわけですから、400年祭をきっかけに市民の皆さんにいろいろなことをやっていただきました。開府400年にまつわらなくても、例えば前島密さんは上越が生んだ偉人ということで、上越が日本で一番はがきを出すまちになろうとか、いろいろな地域の人が自分たちの地域に誇りを持ちながら、新しいまちづくりに関わる活動などもしていますので、そういう面ではそれぞれの個性を持ったいろいろな活動が出てきていると思いますし、確実に広がっていると思います。
 ですから、開府400年と合併10年が重なったことが非常によかったと思いますし、そういう運動が地域の中で個性的に展開されていけば、この異質さをより際立てながら上越全体を売り込んでいけることになると思っています。
 たとえば海のある町村と海のない町村。安塚、浦川原、大島、牧、頸城、吉川、中郷、板倉、清里、三和は海がないですけれども、柿崎、大潟、名立は海があります。まさにそれぞれの自然環境が全然違うわけです。5m、3mと雪の深い地域と海岸線でほとんど雪がない地域もあったり、山のものならあるけれど海のものはないとか、まさに14市町村の個性といいますか文化、風土が全部違うわけです。言葉そのものも違うわけですから、一緒になった人たちが明日からというわけにはいかない部分もあると思いますけれども、そういうことで一緒になったということを理解しながら10年間経ってきたので、これからはそのことを一つのキーワードというか、キーポイントにしながらみんなそこに寄り集まり、そしてそれぞれのものを発揮できるということが大事であると思っています。
 これは広域観光の話と同じで、妙高市にあるものはいただいて妙高市に無いものは与える。それと同じように14の自治区がありますから自治区の個性を発揮して、あそこには海がある、うちは海が無いけれども交流しようなどいろいろなことができると思いますので、お互いがお互いを認め合って良さを際立たせ、お互いがお互いを褒め合って際立たせながら市民の暮らしが営まれれば、おのずから上越は力が発揮できるようになると思っています。