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村山市長記者懇談会(平成28年7月)

印刷用ページを表示する 掲載日:2016年8月15日更新

開催日:平成28年7月29日(金曜日)


(市長)
 
梅雨が明けたかと思いましたら、7月26日、27日の大雨により市内が随分と被害を受けてしまいました。
 27日の午前5時から6時までの1時間雨量が54ミリ、26日からの24時間雨量は242.5ミリと、この日、全国で最も多い雨量となり、春日山周辺、なおえつ海水浴場周辺の県道(上越大潟線)や市道(五智居多ケ浜シーサイドライン線)などで崩落がありました。春日山は国の史跡に指定されているため、簡単に手をつけることができませんので、まずは文化庁へ被害状況を報告し、今後、どう対応していくべきか協議するため、本日、職員から向かってもらいました。これから海水浴シーズンが本格化するというときに、なおえつ海水浴場の上の県道が崩落してしまい、海岸線の市道にまで被害が及んでいます。海水浴場周辺は、現在、国道8号しか通行できない状況となっています。県道が崩落した状況からしますと復旧には相当時間がかかると思いますので、海岸線の市道を今日中に開通させるよう土砂の撤去作業を進めたいと考えています。
 高田の24時間雨量が観測史上最大を記録し、正善寺川は1時間で1メートルほど水位が上昇したということでありますので、春日山周辺は相当な雨が降ったと言えます。妙高など山間地域に大雨が降りますと河川が氾濫するなどの可能性が高くなりますが、幸いにも町場を中心に降ったということで、高田公園周辺の冠水があったものの、これだけの雨量であっても大きな災害にはなりませんでした。いずれにいたしましても市民の皆さんに安心して夏を楽しんでもらえるよう、被災箇所を早く復旧させたいと思っています。

 7月3日から商工会議所、港湾協会などの皆さんと連携しシンガポールとタイへ経済ミッションの派遣を行いました。現地では「新潟県上越フェア」を開催させていただき、富寿しさん4店舗の協力を得ながら、現地の方々に上越のトマト、越の丸なす、きゅうりなどの農産物を味わっていただいたほか、メイド・イン上越の産品も試食してもらい、良い評価をいただいたということであります。
 また、インバウンドにつきましては、現地の旅行会社との間で話を進めることができ、雪の降る冬、桜の咲く春には一つの旅行商品が形になればいいと思いますし、その可能性が十分にあると聞いています。
 港湾関係では、今回は日本通運さんの大きな物流システムを視察してきたようですが、まさにASEANのクロスボーダーが進んでおり、境界がない中での物流があるということで、今後TPPと同じように関税にまで影響が広がることになりますと、大きな経済圏ができます。そうした動きは今後のアジア経済の大きな力になると思いますから、市内企業の皆さんには港を活用しながら何ができるかということを感じ取っていただいたと思っています。

 8月3日から私自身がオーストラリアのカウラ市に訪問することになりました。カウラ市とは直江津の捕虜収容所や、カウラの日本兵捕虜脱走事件などのつながりから、平成15年に平和友好交流意向書に調印し交流をスタートしています。
 こうした中、戦後70年という時を迎え、調印から10年以上経過しましたので、カウラ市長さんから中断している職員交流を再開したいとのオファーを受けました。今回は、それに応えるべく訪問してまいりたいと考えているところであります。現地ではカウラ捕虜脱走事件慰霊祭がありまして、国際的にも関係する皆さんがお集まりになるということですし、そうした中においても平和に対する交流ができると思っています。 

 9月議会に向けて補正予算をまとめなくてはなりません。時間がない中ですが、これまで取り組んできたことを整理しながら対応したいと思っています。
 7月27日、28日と国の予算・制度に対する中央要望に行ってまいりました。今回は財務省にも行き、主計官を務められた総務課長さんにお会いすることができました。8月2日に閣議決定となる国の補正予算についてお聞きしますと、今回の補正予算は経済対策を目的としていること、また、財源が厳しいということで、これからは民間と行政とができることを重ね合わせて取り組んでいかないと、国も地方も立ち行かなくなるとのことでありました。
 国の補正予算は、事業規模で28兆円、財政投融資を含めて民間の企業に対する取組支援や低所得者への簡素な給付措置など、実質的には3兆円ほどになると思います。それとあわせて、私どもも経済対策につながるような補正予算を考えたいと思っているところであります。私からは以上です。  

県市長会の泉田県政に対する検証について

(記者)
 
市長会が文書での回答を求めていることに対して、知事は話し合いをしたいということで、意思の疎通が図れていないと思うのですが、市長のお考えをお聞かせください。

(市長)
 
市長会から22項目にわたる文書を知事に提出したわけですが、先日、新潟市長さん、見附市長さんなど市長会幹部が知事と面会し、知事からは文書による回答がありました。それぞれの思いを文書の中で確認したわけですので、それでも互いの意思がわからないということであれば、後は話し合いをするしかないのではないでしょうか。また、互いが感情的になってしまい公の場での話し合いも難しいと思いますから、昨日、新潟市長さんがおっしゃったように、少し静観していてもいいのではないかと思います。
 この件の発端は、知事の後援会から選挙の推薦願いが市長会へ出されたことにあります。知事としては後援会に対する回答もしなければならないのでしょうし、市長会としては、我々の気持ちを知事に聞いてもらってから後援会に回答したいという図式があると思います。それが、このようになってしまいますと、後はそれぞれの中で考える、理解するということも一つのあり方かと思っています。

(記者)
 
市長会と知事との間で、文書でのやりとりがあったというお話でしたが、市長としては一定程度のキャッチボールがあったとお考えでしょうか。

(市長)
 
市長会の文書の中には、「何々の認識である」という表現が随分とあります。例えば北陸新幹線の件について、知事も私も地域の方々も「かがやき」が停まるよう取り組みましたが、企業の経営の観点からうまくいかなかったと思っています。市民の皆さんからは、もう少し頑張ってほしかったと私自身が言われていますので、知事だけの責任というわけにはいきません。ですから「今後も「かがやき」が停まるよう働きかけをしていかなくてはならない」とまとめているのです。しかし、様々な市長さんのご意見があったのでしょう。文書の最後には、「その一方、何々の理由で「かがやき」が停まらないという認識がある」と書いてあるのです。これは認識ということですから、それが違うか違わないかはわかりませんので、知事と会って意見交換する必要があるのではないかと思います。
 知事からの文書を見ますと、市町村が実施してほしいという政策的なことはきちんと意見を聴くということですが、安定ヨウ素剤や原子力発電に関係することは認識が違うということですから、それは話し合いをしないとわからないという考え方です。これまでにも文書を2回交わしているわけですので、もう文書で語り合うことは終わっているように思います。後は、実のある話し合いを次のステージとするのか、新潟市長さんが言ったように静観することも一つのあり方かと思ったところです。

(記者)
 
市長としては、文書のやりとりは終わっているので、お互い顔を合わせて話し合った方がいいということでしょうか。

(市長)
 
まだ、わからないところがあるのであれば、話し合った方がわかり易いのではないかということです。

(記者)
 
知事は、市長会と話し合いをした方がいいと投げかけています。市長会がそれに応えない事情は何かあるのでしょうか。

(市長)
 
知事は、認識が違うことは話し合いをしなくてはわからないということなのですが、市長会としては、文書の中に十分な回答が示されていないということだと思います。

(記者)
 
市長会が文書で十分な回答を得たと判断したときは話し合いができるということでしょうか。

(市長)
 
そうかもしれません。政策的なことについて、知事はお互いに議論しながら市長や市民の声を聴いて一生懸命取り組みたいと答えているわけですから、そのことに異論はないと思います。
 異論があるとすれば、認識の違いについて話し合いをしたらどうかという知事の考え方と、市長会の考え方が合わないことです。このことが文書のやりとりでわかったわけですから、今後、考え方を擦り合わせるために話し合いをするのか、そのままとするのか2つしかありません。どちらを採るかということだと思います。

(記者)
 
どちらを採るかという判断は、市長会の役員会である程度考えを示し、全体に諮るという方向なのでしょうか。

(市長)
 
市長会は、どういう方向で整理をするのか、まだ私には聞こえてきません。先日の会議(7月21日・県市長会総会)にも他の用務と重なってしまい出席できませんでしたので、野口副市長から行ってもらったのですが、あまり深い議論にはならなかったと聞いています。

7月26日からの大雨に伴う被害について

(記者)
 大雨の関係ですが、春日山の復旧の目途を見通すことはできないのでしょうか。 

(市長)
 
春日山については、文化庁が指定した史跡でありますので、ブロックを積む、法面を張るなどの工法はできませんから時間がかかると思います。昨日、専門家に聞きましたら、昔は自然に形成された堀や谷に水が流れていたのですが、道路を切ったことで堀が途中で堰き止められてしまい、そこに雨水がたまり上部が崩れたということです。屋敷のあった平地の下も削られています。幸いにもすぐ下に大きな田んぼや貯水池がありませんので、少し様子見ができるかと思いますが、いずれにしてもあのような状態にしておくわけにはいきません。また、工作物を作るわけにもいかないと思いますが、どのような方法がいいのか、専門家が現地を視察しながら対応することになると思います。
 砂防工事のようにコンクリートを張って崩れないようにすることは、技術的に可能であると思いますが、国の史跡である春日山ではできませんので、英知を必要とすることと時間もかかるということであります。春日山は我々の宝でありますから、その宝を残していくためにしっかりと考えていく必要があると思っています。

(記者)
 
謙信公祭があと1か月足らずで開催されますけれども、祭りへの影響はどうでしょうか。

(市長)
 
春日山の頂上へは、春日山神社の右側から登る古道が確保されています。この道はお年寄りや足の悪い方には少し過酷だということで、謙信公銅像の左側から入る道路を切って、登り易いように階段や休む場所などを整備したわけです。これが災害に遭い使えなくなってしまいましたので、多くの方々に頂上まで足を運んでいただくことが難しくなったと思います。しかし、謙信公祭や春日山全体に大きな影響を与えるものではありませんし、我々もそうならないようPRしていく必要があると思っています。

(記者)
 
なおえつ海水浴場周辺の被害について、市道は今日、復旧できそうですか。

(市長)
 
復旧できると思います。明日には通れるようにしたいと思います。

(記者)
 
県道は、もう少し時間がかかりますでしょうか。

(市長)
 
県道は大きな災害になりましたから、秋口までかかるのではないでしょうか。朝晩の通勤時は、国道8号が混み合い県道を利用する方々も随分とおられましたから、その不便さが生じてくると思います。また、通勤に加え海水浴客などで国道8号や市道が混雑すると思いますから、警察と連携し安全対策を徹底するよう担当課に指示したところです。

(記者)
 
浜茶屋を経営されている方々が、書き入れ時に大変だとおっしゃっていますが。

(市長)
 
今日中には市道を復旧し、通常どおり海水浴ができるということをPRしていかなくてはならないと考えています。マスコミの皆さんにも道路の開通を早期に周知していただくようお願いしたいと思います。

(記者)
 
春日山の復旧は、当面は文化庁と連携しながら方針を決めていくということでしょうか。

(市長)
 
史跡の形状に手を付けるには文化庁の許可がないとできません。今回の大雨により春日山の井戸が1メートルほど上昇したということですが、それは、山伝いに砂石の硬い岩盤があり、その上の泥岩層との間に水が流れているためで、泥岩層の下には水が浸み込まないわけです。また、地質的には泥岩層を取り除いてしまうと大変なことになるそうです。今回、崩れてしまったのは、道路を切ったことで沢を堰き止めてしまい、そこに雨水が溜まって崩落を起こしたということです。自然の形状を変更しているところ、沢を堰き止めたということが影響したのではないかという話を聞きました。
 今後、復元するにしても同じことを起こさないようにするためには、自然の土をそのまま戻しながら、形状を変えないよう整備する必要があるということです。オーバーハングしているところを削り、勾配を作って平らにすればすぐに復旧できるのですが、山城のあった土地の形を崩してしまうわけですから、文化庁の許可が下りないということになるのです。

(記者)
 
土地の特徴などもありますから、簡単にはできないということでしょうか。

(市長)
 
自然の土で側溝を作るなど、形状を変えずに水が流れていくようにしなくてはならないと思います。過去には道路を作ったということもありましたが、ブロックを張るなどの工作物を作ることはできないと思います。また、周辺の杉は、後から植えたものですが、大きな木が倒れると土が全部持っていかれてしまいますから、広葉樹のように大きくならない雑木できちんとした森を作るということも必要なのかもしれません。
 24時間雨量が242.5ミリと、高田の観測史上最大を記録した大雨が、一つの地区に局地的に降ったのです。そう考えますと、よくあの程度の被災で済んだと思います。昔の人たちは山城を地形に合わせて作り、自然の沢や丘陵があったからあの程度の被災で済み、自然の理に適っているということで春日山城の評価が上がったという専門家もいます。

(記者)
 
登山道は全部閉鎖されていますけれども、先ほどお話がありました春日山神社の右側から登る古道からは頂上へ行けそうでしょうか。

(市長)
 
謙信公銅像の左側から入る道路は当面、通行できませんが、春日山神社の右側から毘沙門堂を通り本丸へ行く道は確保したいと思いますし、行けるようにします。

(記者)
 
その道は近々、再開できそうですか。

(市長)
 
昨日も学芸員が調査していましたが、安全確認ができしだい再開したいと思います。

(記者)
 
安全確認ができしだい、もう一方の大手道から登る道も再開するということですか。

(市長)
 
大手道から登る道も今日中には確認が終わると思います。また、春日山へ向かう市道春日山城線を通行止めとしていますが、昨日、私も現場を確認しましたから、今日中には再開するはずです。謙信公銅像の左側から入る道路だけは、当面の間、閉鎖になると思います。

柿崎家文書について

(記者)
 
柿崎家文書について、柿崎時代夏祭りで公開されるということですが、本物の古文書が上越に里帰りすることはとても価値のあることだと思います。今後、何かに活用する方法などお考えはあるのでしょうか。特に古文書の中には景勝に関係するものもあるということですが、上杉のまち・米沢市との連携などお考えはありますか。

(市長)
 
このたび、柿崎家文書を上越市に預けていただいたということで、非常に有り難いことだと思っています。このことを大事にしながら、米沢市にもお話をしお互いが行き交い連携することで外に発信していく必要があると思います。今回は、地域を挙げて盛り上げていきたいとの思いから、一番初めに柿崎区で公開するわけですが、今後、上越市の大きな価値として多くの皆さんから見ていただくような機会を作っていければと思っています。