旧今井染物屋

印刷用ページを表示する 掲載日:2017年5月16日更新

旧今井染物屋について

 旧今井染物屋は、約150年前の江戸時代に建てられた高田を代表する町家建築であり、高田に現存している最古の町家建築の一つです。
 建物の特徴としては、棟が低く、屋根の傾斜が緩やかなところが江戸時代の町家の形態をよく表しており、雁木の形式は、古い形式の「造り込み式」となっています。
 建築当初の形態をよく残している建物で、染物屋だった頃の様子がわかる貴重な建物とされています。

建物写真(平成16年8月撮影)

外観写真 格子戸の街並写真 チャノマ上部に広がる吹抜空間写真 雁木上部の部屋の写真 建物奥の作業場写真 土蔵の写真

建物についての解説

 旧今井染物屋の建物は、新潟県教育委員会発行の「越後の民家 上越編」(昭和55年)や、上越市教育委員会発行の「越後高田の雁木」(昭和57年)に高田城下の町家として掲載されています。

「越後の民家 上越編」での解説

 高田の町家で江戸時代以来染物屋を営んでいる。主家は間口六間半、切妻造、鉄板ぶき、平入で、前面に一間通りのガンギをもつ。間取はほぼ中央に通り庭をとり、その左側に表からミセ、チャノマ、ザシキ、オクザシキを並べる。右側はもとは作業場であったが、現在では事務室、台所などとなっており、チャノマを除いて二階がある。主屋の背後に土間や便所、土蔵、味噌蔵、作業場がある。この建物は方三間の広い茶の間に見るべきところがある。ここは通り庭との間に仕切がなく、また天井が張ってなく、吹抜のひじょうに高い空間で、一間間隔に縦横に組んだ梁組、その上の小屋組、屋根裏がそのままみえ、貫も化粧として扱っている。屋根は石置板ぶきで、荷重が軽いためか梁は比較的細く、洗錬されている。この建物は十九世紀中ごろの建築とみられるが、のちに改造された箇所がいくつかある。その主なものをあげよう。
 正面の建物は現在、ミセ前面が、外格子だて、内引違戸、出入口も引違戸、事務室前面はガラス窓であるが、当初は出入口は大戸、他はシトミであった。ミセは通り庭との間に引違戸が入っているがもとはなく、また妻側の半間通りは押入になっているが、これももとはなく、また前面の半間通りは土間であった。ザシキと通り庭の間に四畳間があるが、もとはこれがなく、通り庭の幅が広く一間半であり、ザシキ境は壁であった。また裏側の縁側は一間幅であるが、もとは半間幅で、外に雨戸がたっていた。オクザシキは後に改築している。次に事務室、廻りは新建材で内装してあり、台所境との間仕切は明らかでない。床は板張りであったとみられる。台所は通り庭との間はもとは建具がなく開放で、前寄りは板敷であるが奥は土間で、さらに奥まで土間が続いていた。また奥の土間のザシキの向いにあたる通り庭境は壁で仕切られていた。
 この建物は保存状況もよく、高田を代表する町家の一軒である。

(出典:「越後の民家 上越編」新潟県教育委員会 昭和55年)

「越後高田の雁木」での解説

「越後高田の雁木」での解説のページ(画像)
「越後高田の雁木」 上越市教育委員会(昭和57年3月)より転載

旧今井染物屋の公開について

市では、高田の「町家の特別公開」を行います。スタッフが建物や雁木などについての解説を行いますので、ぜひお越しください。公開日等については以下のリンク先でご確認ください。