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第27回小川未明文学賞の受賞作決定・贈呈式開催

印刷用ページを表示する 掲載日:2019年2月27日更新

第27回小川未明文学賞受賞作

上越市出身の児童文学作家 小川未明の文学精神を継承し、新しい時代にふさわしい創作児童文学作品を輩出する目的で平成3年に創設された小川未明文学賞は、今回で27回を迎えました。

この度、最終選考会が行われ、応募総数503編の中から受賞作が決まりました。たくさんのご応募をありがとうございました。

大賞(1編)

「湊まちの寅吉(長編部門)

 藤村 沙希 さん(57歳 女性 新潟県新潟市在住)

賞金:100万円
記念品:「小川未明童話全集」(全16巻 別巻1 大空社)

大賞作品は株式会社 学研プラスから単行本で刊行されます。

受賞の感想

 この度は、素晴らしい賞を頂きまして、誠にありがとうございます。地元の偉人である小川未明の名前を冠した賞を頂けたことは、大変名誉なことと思っております。
 また私は、主催されている上越市での受賞ということに、ひときわ感慨深いものがあります。杉みき子先生から指導を受けたり、一緒に勉強する仲間に巡り合ったりしたことが、児童文学を書くきっかけになったからです。
 作品についてですが、舞台となっているのは、江戸時代の新潟湊のまちです。
そのころの新潟まちは濠が多く、湊には全国から来た、見上げるような帆船が並ぶ、活気あふれるまちだったということです。が、今は濠もなくビルの立ち並ぶ都会で、その時代のなごりを感じられません。そこでいつか作品のなかでそれを再現してみたいと思い、資料を集めたり、町を歩いたりしました。大変でしたが、楽しくもありました。
 今後も、いろいろなことに興味をもって創作していけたら、と思っております。
 最後になりましたが、選考委員の先生方、関係者のみなさま、杉先生始め多くの先生や上越の仲間たち、家族、そして、この作品を書き直すにあたり、何度も真剣に向き合ってくれた同人の仲間たちに、こころから感謝申し上げます。

優秀賞 (1編)

「昔、瞽女さんが雁木の町を歩いていたんだよ(長編部門)

 河村 一美 さん(74歳 女性 新潟県上越市在住)

賞金:20万円

受賞の感想

 この度、小川未明文学賞・優秀賞に選ばれ本当に嬉しく光栄に存じます。受賞しました作品は、まず題材に大きく助けられたと思います。
 最後の高田瞽女、杉本キクイさんが第一線を退かれて六十年になります。タイトルの通り、「昔、瞽女さんが雁木の町を歩いていたんだよ」と伝説のように語られる時代になりました。
 実際に瞽女さんを見た人はここ高田でも少なくなりました。「盲目の女旅芸人」は本当にいたのだろうか、そんな疑問を抱くようにさえなりました。これではいけない、目が不自由でも立派に自活し、足と唄で稼いだ瞽女さんはひとつの文化を作ったのではないだろうか。せめて、あの津軽三味線の哀しさを継承する「瞽女唄」を小学生に聴かせたい、想像もできないくらいの過酷な試練を乗り越えた瞽女さんたちの生き方を伝えたい…そんな思いで書きました。不思議なことに主人公の俊太郎が私の手を引いて、雁木通りをずんずん歩き物語を完成させてくれました。
 そして気づきました。俊太郎は、私の先輩・友人・知人の代弁者で、きっと皆さんが手を引いて、励ましてくださったのでは…と皆様への感謝の気持ちでいっぱいです。本当にありがとうございました。

最終選考作品

1次、2次の予選を経て最終選考に残った作品は8編です。受賞作2編を除くと、次の6編です。

  1. トップ ラン 
    作者名:つげ みさお (三重県在住)
  2. えーる 
    作者名:松矢 佐民 (兵庫県在住)
  3. 笑う加藤が服を着た? 
    作者名:嵩元 友子 (東京都在住)
  4. ぼくのじき 
    作者名:岩崎 まさえ (岩手県在住)
  5. そうがんきょうのむこうに 
    作者名:鈴山 佳 (宮崎県在住)
  6. こおりの音 
    作者名:西園 春美 (熊本県在住)

(注)数字は受付順です。敬称略。

最終選考委員(6人)

落合恵子、佐々木赫子、ねじめ正一、宮川健郎、小川英晴、株式会社 学研プラス絵本・読み物編集室長

(注)敬称略

 贈呈式(授賞式)

 日時

平成31年3月30日(土曜日) 午後2時から3時40分

会場

小川未明文学館 (新潟県上越市本城町8番30号(高田図書館内))

内容

  • オープニングイベントとして朗読会(未明ボランティアネットワーク)、合唱(グルポ・カントール)
  • 大賞・優秀賞の贈呈など

主催等

  • 主催:上越市、小川未明文学賞委員会
  • 協賛:株式会社 学研プラス
  • 後援:文化庁、新潟県、早稲田大学文化推進部、上越教育大学、日本児童文学者協会、日本児童文芸家協会

その他