上越市は、市町村合併により多くの歴史的に価値ある財産を共有することとなり、また、近年、市民自らが組織をつくり、創意工夫しながら積極的に歴史的建造物等の保全・活用を行っています。これらの活動にあわせて市では新たに基金を創設し、市民団体などが行う歴史的建造物等の整備に要する経費に対して市が補助金を交付する「歴史的建造物等整備支援事業」を平成21年度から開始しました。この事業により、歴史的建造物等の保全・活用と市民自らのまちづくりの機運を醸成し、市民主体のまちづくりを推進していきます。
この事業は、市民や企業等の皆さんからの寄附金、一般財団法人民間都市開発機構からの拠出金、市のまちづくり基金からの繰入金を「上越市歴史的建造物等整備支援基金」に積み立て、その資金(総額約1億5千万円)を活用し、市民団体等が自主的に行う歴史的建造物等の保全・改修に係る事業に要する費用に対して助成を行います。
市では事業推進のため、市民や企業等の皆さんからの寄附を受け付けています。
なお、個人の方は「ふるさと納税制度」を利用した寄附も可能です。「あなたの力をふるさとへ ふるさと上越応援寄付金」(総合政策課)
詳しくは文化行政課へお問い合わせください。
この事業において、「歴史的建造物等」とは、「歴史的建造物」及び「産業遺産」をいいます。
「歴史的建造物」とは、本市の区域に存する建築物、土木構造物その他の工作物のうち、原則として建造後50年以上経過したもので、次のア、イ、ウのいずれかに該当するものをいいます。
ア:本市の歴史的景観の保全に貢献するものであること。
イ:その造形が他の建築物等の造形の規範となっていること。
ウ:その建築物等を再現する場合において、再現が容易でないこと。
「産業遺産」とは、本市の区域に存する施設、建築物及び構築物で近代産業の形成及び発展に重要な役割を果たしたものをいいます。
補助対象者となる団体は、活動の拠点が上越市内に存することが必要となります。
歴史的建造物等の保全または改修に係る事業で、次のア、イいずれにも該当するものが対象となります。
ア:歴史的建造物等の保全または改修及び利用が補助対象者の主体的なまちづくり活動により、地域コミュニティの形成に役立てるものであること
イ:利用が政治、宗教または公の秩序若しくは善良の風俗に反する事項を目的とするものでないこと
補助対象事業として適当かどうかの認定は、建築や歴史の専門家5人で構成する「上越市歴史的建造物等整備支援事業選定審査会」で公開審査を行い、その結果を考慮した上で、市長が認定の可否を決定します。
ア:歴史的価値(年代、景観・意匠、建物等の希少性など)
イ:地域コミュニティの形成
(事業の公益性、申請者のまちづくり活動への熱意、発展性、地域住民の参画、他地域との連携など)
ウ:その他(事業費積算の適正性など)
補助率 4分の3(上限額750万円)
補助対象者になろうとする人及び団体は、事業着手前に申請が必要です。
申請は通年受け付けます。ただし、事業内容の確認や審査会の開催に一定の時間が必要となりますので、なるべく早い時期にご相談ください。
及び次の添付書類
文化行政課
「上越市歴史的建造物等整備支援事業選定審査会」の審査結果をもとに、市長が補助対象者及び補助対象事業の認定を決定し、補助対象者に通知します。
補助対象者には、認定決定後、この年度に必要な補助金の交付申請書を提出していただきます。
補助対象者には、事業完了後、実績報告書を提出していただきます。
補助金は、領収書等で申請者の工事費等の支払いを確認し、検査を行い、請求書を提出いただいた後に交付します。
(参考) 上越市歴史的建造物等整備支援事業補助金交付要綱 [PDFファイル/209KB]