5月から天候が回復したことに伴い、V溝乾田直播栽培ほ場では順調に発芽し、すくすくと稲が成長しています。
しかし、ほ場の一部で乾き過ぎによる生育不良が心配され、この先も降雨が望めないことから入水が必要と判断しました。実証で導入した遠隔操作による自動給水栓を活用し、あまり深水にならないようかん水時間を設定しました。これにより夜間に止める手間が省けます。
14日後には、綺麗な発芽状況が確認できました。
雑草もなく順調な滑り出しです。
7月からは、マルチローターによるリモートセンシングと穂肥の散布を予定しています。
リモートセンシングとは、上空からセンサー等の感知器を用いて様々な情報を数値化することです。農業の場合は、植物による光の反射状況を把握することで、植物の量や活力を測定します。代表的な植生指標には、NDVI(Normalized Difference Vegetation Index:正規化植生指標)があります。
また、当実証では、国内ではメーカーとして初飛行となるXAG社のリモートセンシング用のマルチローターを使用する予定です。
しかし、従来から使用しているコニカミノルタ製の葉緑素計SPAD(スパッド)の値とリモートセンシングで測定するNDVI(エヌディーブイアイ)の値は、整合が図られていないことから、事前に関係者でリモートセンシングを実施するほ場のSPAD(スパッド)値を測定することとしました。
炎天下の中、皆さん頑張っています。
横並びで測定しています。
私も計ってみました。
最後に、
普段座ってばかりいるため、炎天下での測定作業は大変暑かったです。
また、1辺が150メートル以上あるため、ゴール地点が遠く、ほ場が柔らかかったこともあり、歩くのが大変でした。
今後、リモートセンシング技術の普及とともに、長靴を履いて大区画の田んぼの中に入ることが無くなる時代がもうすぐ来るのかと思うと、技術の進歩には驚くばかりです。
中腰での測定作業したことによる持病のヘルニア悪化を心配しながら、「現場レポート6月号」をお送りしました。