徐々に気温も下がり始め少し肌寒い中での作業でした。第1回の活動でお礼肥え、コスカシバの防除のためのかく乱剤を設置した桜見本園にて、腐葉土を使用した土壌改良を行いました。
9月に行った時と同様、根元回りに穴を掘り、腐葉土を混ぜ込みながら埋め戻します。特に植樹桝になっている部分の土が硬く締まっており、砂利もたくさん入っていました。
砂利はなるべく取り除き、腐葉土を入れることでやわらかい土になったと思います。根が元気に伸びることを願いながら作業を行いました。
土壌改良作業後は腐葉土作りをする班と、桜守で行う土壌改良に使用する竹筒を作成する班の2つに分かれ、作業を行いました。
腐葉土作りをする班は、あらかじめ集めておいた落葉を型枠に詰めて、発酵促進剤を投入し、シートで被う作業を行いました。
また、過去の活動で作った腐葉土のシートをいったん取り外し、発酵の状態を確認した後、完熟状態にさせるため天地返しの作業も行いました。
葉の原型がなくなるまで発酵させることで、桜にとって有効な腐葉土となります。
完熟状態になるまで数年の時間がかかりますが、今回作ったものが数年後のプロジェクトメンバーで行う土壌改良作業の主役となります。
竹筒作りの作業は今年度3度目です。2班に分かれて作業を行ったため、前回までよりも作業人数が少なくなりましたが、前回までの要領をふまえてとてもスムーズに作業を進めることができました。
秋深まる五智公園を散策しました。
交通公園駐車場に集合し、出発です。
春には八重桜が満開となる、雨上がりの散策道を進みます。
展望台で一息
散策の道すがら、五智公園の植生等について、詳しいメンバーからたくさん教えていただきました。
穏やかな秋晴れの中、清々しいひと時となりました。
過去の活動で落葉を集めて作った腐葉土を使い、土壌改良作業を行いました。
1本の桜に対して、根元を中心にして十字状に4か所穴を掘り、掘り上げた土と腐葉土を混ぜ合わせながら埋め戻します。
水分や養分を吸収する役割の根は、枝張りの先部分の真下辺りに多くあると言われているため、それを目安に穴を掘る位置を決めます。
踏圧により踏み固められていることもあり、穴を掘る作業はとても力が必要でした。
土壌改良をしてやわらかくなった部分に多くの根が伸びて、桜が元気になることを期待しましょう。
土壌改良作業後は前回に引き続き、桜守で行う土壌改良作業に使用する竹筒作りを行いました。
前回も参加されたメンバーが多かったことから、作成のスピードが早くなり、たくさんの竹筒が完成しました。
平成30年度の活動の中で、樹木医の方たちに「地上部の衰退度判定票」を用いた樹勢診断の方法について教えていただきました。平成30年度に実施したときと同じ木の樹勢診断をメンバーで行い、当時と結果がどう変わったかを比べてみることにしました。
三の丸広場の桜と忠霊塔前の開花宣言木の2本について、樹勢診断を行いました。
地上部の衰退度判定票の評価項目に沿って、樹形の乱れはないか、枝の伸び具合はどうか、幹や太い枝に傷や空洞はないか、葉の量や色はどうかなど、一つ一つ見るポイントを絞って評価して、点数を付けました。
樹勢診断実施後、メンバーそれぞれで評価した結果について、全員で確認を行ないました。
その結果、わずかではありますが、2本とも平成30年度よりも樹勢が良くなっているという結果となりました。
樹勢はその年の気候にも大きく左右されることから、今後も注意深く観察していくことが大切です。
樹勢診断後、桜守で行っている土壌改良について、実演を交えながら紹介しました。
桜の根元に穴を空け、空気管の役割をする竹筒を挿入し、周りを肥料を混ぜ合わせた土で埋め戻します。
踏圧によって硬くなった土は、水はけと通気性が悪くなってしまいます。それを改善するために有効な方法であると言われています。
その土壌改良の際に使用する竹筒を作成する作業を行いました。
半割りの竹の節を取り除き、筒状に結束後、中に黒曜石パーライトを詰め、水と空気が通るようにします。
作成した竹筒は、後日早速桜守の作業で使用しました。
根の伸びが少しでも改善できるよう、作業を行いました。
新型コロナウイルス感染症拡大防止のため活動を見合わせていましたが、今年度の活動を始めました。梅雨の最中とあって天候も心配されましたが、当日は好天に恵まれ、心地よい汗をかきながらの作業となりました。
初めの作業は、お礼肥えです。今年の春も、桜はいつもと変わりなく綺麗に咲いていました。咲き終えて疲れている桜が、これから来年の開花に向けて力を蓄えていきます。
枝先の下辺りがポイントです。
「今年も綺麗な桜をありがとう。」参加者一同、感謝の気持ちを込めて肥料の施用を行いました。
コスカシバという、桜にとっての「害虫」がいます。
核果類果樹の他、リンゴやナシ、そして桜にも寄生します。続いては、このコスカシバの増殖を防ぐため、コスカシバ防除用交信かく乱剤を取り付ける作業です。
製品を枝にかけて、ひとひねり。害虫・コスカシバは雌が出す性フェロモンと言う物質の匂いに雄がひかれて出会い、交尾・産卵します。この製品には性フェロモンが封入されており、それを枝にかけることで雄が混乱し、雌に辿り着けず、結果的に増殖を防ぐ効果につながります。
良いポイントを探ります。
なるべく高い位置に設置すると効果が上がるとされ、注意しながら取付け作業を行いました。
取付けが完了しました。
活動の再開を待ち望んで参加いただいたメンバーの皆さん、ありがとうございました。
次回は、樹勢診断、土壌改良竹筒作り、桜守講話を予定しています。
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