神社明細帳(明治16年)等によれば、当八幡宮の祭神は誉田別天皇・息長足姫命・瀛瀛津島命・市杵島姫命・多岐津島姫命である。
創立年月は不詳であるが、宝暦元年(1751年) 6月26日夜焼失し、同7年9月に再建した。明治6年12月25日当稲村産土神が村社に列せられ、明治14年11月下旬、京都男山八幡宮より分霊した。境内坪数522坪、津有村内有数の神社である。
明治41年6月には、無格社諏訪社及び無格社十王社を合併、合祀したが、その祭神は、諏訪社が御穂須々美命、十王社が大日靈貴尊・月夜見尊・天忍穂根尊・天穂日命・天津彦根命・活津日子根命・熊野久須毘命・瀛津島姫命・市杵島姫命・多岐津比売命である。社殿はいずれも石祠、創立年月は不詳である。
また、境内には稲荷神社があり、祭神は倉稲魂大神・猿田彦大神・大宮姫大神である。創立は不詳であるが、稲村に幕府陣屋を設置の際他所から移転した社であって、その後は郷蔵敷地内に祭ってきたが、維新以来の郷蔵発止に伴い、村社八幡宮の境内に遷したものである。