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スマート農業実証現場レポート 令和2年8月号

印刷用ページを表示する 掲載日:2020年8月31日更新

先月の日照不足が嘘のように、快晴です。新潟地方気象台の発表によると、上越市高田の7月の日照時間は、30.5時間と93年ぶりに観測史上最少を更新したとのことです。

この日照不足を取り返すべく、8月2日の梅雨明け以降ほぼ降雨が無いだけではなく、気温が高い日が続いています。

さて、今回の現場レポートでお伝えするのは、マルチローター(ドローン)による農薬散布についてです。

カメムシから米を守るため、出穂期に併せて農薬散布をしました。

カメムシは、米の汁を吸った際に黒い斑点を付ける(斑点米)ため、出荷した玄米に混ざってしまうと等級低下の原因となります。出穂期に防除することで、被害を減らすことができるため、水稲栽培では基幹的な作業となります。最近では、色彩選別機を使用した調製作業が主流になっていますが、農薬散布により、カメムシの個体数を減らすことで斑点米を増やさないことが品質向上への第一歩です。

農薬散布は、風の無い早朝に実施します。

日中は、風が出てしまい散布した薬剤が他に飛散してしまったり、気温の上昇に伴い、散布した薬剤がすぐに蒸発してしまうためです。

写真は、散布前の朝陽、稲、ドローンです。

何かご利益がありそうな気がします。

朝日を浴びるドローン(写真)

朝陽を浴びて飛び立つ瞬間のかっこよさを皆さんにもお見せしたい。

飛行動画はYouTubeに掲載しますので、ご覧ください。

朝陽を浴びながら飛行する状況(写真)

これからの農業には、欠かせないアイテムになるドローンですが、当市の実証事業では、XAG社のP30の機体を使用しています。

この機体は、完全自動飛行ドローンであり、あらかじめほ場の定点(四隅)を計測しておくと、その範囲内で飛行経路を自動で設定し、散布ムラが無いように飛行します。

完全自動飛行は、スマートフォンでの操作になることから、飛行時の操縦が不要となるほか、ほ場の反対側を確認する補助者が不要となるなどのメリットがあり、操縦技術に左右されずに誰でも同じ精度で散布できることが魅力です。

圃場の四隅まできれいに散布します(写真)

続いて、4.2haのほ場の散布状況です。10分のフライトで1.0ha散布でき、薬剤やバッテリーの補充時間を入れてもこれだけの広いほ場でも約1時間で作業が終了します。

広すぎて写真には収まりませんが、作業員がほ場内に入って作業することなく散布できることは、非常に労力が軽減され、飛行している間は、見ているだけです。

4.2haの散布状況(写真)

カメムシ防除が終了すると、残すは収穫を待つのみです。

お盆過ぎから台風等の影響によるフェーン現象により、気温が37℃を超える日がある中、稲は水を吸って頑張って登熟しています。昨年のような品質低下だけは避けたい。

朝陽を背にして、ドローンが飛び立つ瞬間です。

後光が差しているようで、なんだか神々しいですね。

ドローンが飛び立つ瞬間(写真)

朝陽の中にドローン(写真)

ユーチューブチャンネル「上越市スマート農業プロジェクト」(外部リンク)