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第34回小川未明文学賞 受賞作決定

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印刷用ページを表示する 掲載日:2026年2月25日更新

 小川未明文学賞にご応募いただいた801編(短編作品453編、長編作品348編)について、令和7年2月12日(木曜日)に最終選考会を行い、下記のとおり大賞と優秀賞が決定しました。

大賞(1編)

第34回小川未明文学賞大賞受賞者 樹あゆりさん(画像)

 作品名:「うどんの神さま」(長編作品)

 作者:樹 あゆり(いつき あゆり)(72歳 香川県在住 主婦)

 賞金:100万円
 記念品:「小川未明童話全集」(全16巻 別巻1 大空社)

大賞受賞作は単行本として株式会社Gakkenから令和8年11月頃に刊行予定。

あらすじ

 小学四年生の河野陽翔(こうのはると)は剣道が大好きな少年である。彼の家は祖父の代から続くうどん屋の老舗である。母と兄の悠真(ゆうま)が店を切り盛りしており、小さな店だが、地元の人たちに愛される人気店である。ある日、陽翔と悠真は、店先で生き倒れている男を助ける。男はじっと兄を見つめているが、兄は男の顔を見た途端家から出ていくように言い放つ。この男は十年前に家族を残して一人都会に出ていった父親であった。この一件から、陽翔の家族やお店の周囲に大きな出来事が次々と巻き起こる。

受賞の感想

 散歩をしているとき、家事をしているとき、なにげに心が凪いだとき、ふと物語の断片が降ってくることがあります。

 「ある日、店の戸締まりをしようとしたら見知らぬおじさんが倒れていた。そのお店は、うどん屋さん。見つけたのは小学生の男の子とお兄さんだった。」今回もそこから物語が始まりました。

 剣道は、家族が子どもの頃からやっておりましたので、いつか剣道の試合を書いてみたいと思っていました。うどん屋さん、という設定は、言わずもがな、うどん県民ゆえの選択でした。主人公の陽翔は、頭の中でポンッと生まれると、一人で勝手に動く、しゃべる、笑う、泣く。書き手の私は大いに翻弄されましたが、最後まで楽しみながら着地することができました。

 このたび、ずっと憧れていた小川未明文学賞大賞に選んでいただけたこと、心より感謝申し上げます。書き続けてきて本当に良かったと思いました。この元気で気の優しい主人公が、ひとりでも多くのお友達や児童文学を愛する方々に読まれ、面白い子だな、と笑顔になってもらえたら幸いです。

優秀賞 (1編)

第34回小川未明文学賞優秀賞 隅垣健さん(画像)

 作品名:「おとぎ電車と宵待の橋(長編作品)

 作者:隅垣 健(すみがき たけし)(56歳 京都府在住 大学院生)

 賞金:20万円
 記念品:「名作童話 小川未明30選」

あらすじ

 神明ダムに社会科見学に訪れた小学五年生の賢一は、ダムの果たしている役割を担任のノリッペ先生から学んだ。ダム湖の底には、夕ヶ瀬集落が沈んでいて、そこはノリッペ先生がかつて子どもの頃に住んでいた故郷でもあった。そこにはおとぎ電車が走り、蛍の名所「宵待橋」まで、多くの人を運んで賑わっていたことを聞く。おとぎ電車に関心を持った賢一たちは、図書館やウェブサイトでおとぎ電車について調べ、ダムのそばにかつての乗り場跡があることを知る。

 週末に、賢一は弟のマモルを連れ、友人と乗り場跡の探索に出かけるが、途中でマモルを見失ってしまう。マモルを探していた賢一はダムが完成する前の昭和の世界に迷い込んでしまう。宵待橋行のおとぎ電車に乗っていったマモルを探しに行くため電車に乗る賢一。そこで小学生のノリッペ先生と出会う。

受賞の感想

 自分が住む町に、昔どんな出来事があったのか気になったことはないでしょうか。この物語は、そんな素朴なきっかけから生まれました。

 「かつて、この町には『おとぎ電車』というトロッコ列車が走っていた。終着駅は行楽地として、多くの親子連れでにぎわっていたらしい。けれど夢の鉄路は今、ダムの湖底に沈んでいる。人々の楽しかった思い出と共に。」そんな思いを巡らせながら、ダムの畔を歩くうち、心の中で物語が膨らみ始めました。

 日々新しいものが生まれ、暮らしが便利になっていく陰で、大切にされてきた多くのものがそっと姿を消していきます。しかし、たとえ目に見えなくなっても、そこには確かに人々の想いが宿っています。その想いは時を超えて残り、今を生きる私たちの心を揺さぶるのではないでしょうか。この物語では、水底に消えた世界と現代の子どもたちのつながりを描きたいと考えました。

 私の創作への挑戦はまだ道半ばで迷い続ける日々ですが、この度素晴らしい賞をいただき、励みになるとともに、歩んできた方向は間違っていなかったと思えるようになりました。これからも読む人の心に寄り添う作品を書き続けてまいります。本当にありがとうございました。

最終選考作品

1次、2次の予選を経て最終選考に残った受賞作以外(大賞・優秀賞受賞作を除く)の作品は次の7編です。

  1. どんどん出る! (短編作品)
     作者名:さいき けいこ(京都府)
  2. こんどあえたら (短編作品)
     作者名:緒島 英二(神奈川県)
  3. 満月に吠えると (長編作品)
     作者名:寺田 喜平(岡山県)
  4. フライアウェイ -白銀の翼- (長編作品)
     作者名:わく ひろこ(東京都)
  5. 床屋にきたライオン (長編作品)
     作者名:わっと(栃木県)
  6. 風神さまのお留守番 (長編作品)
     作者名:佐々木 さき(新潟県)​
  7. ゴンスケ (長編作品)
     作者名:斉藤 誠(東京都)

(注)番号は受付順です。敬称略。

最終選考委員(6人)

今井恭子、小川英晴、小埜裕二、柏葉幸子、矢崎節夫、株式会社Gakken 児童読み物チーム 編集長
(注)敬称略

その他

このページに関するお問い合わせ先

上越市

〒943-8601 新潟県上越市木田1-1-3電話:025-526-5111Fax:025-526-6111

開庁時間:月曜日から金曜日の午前8時30分から午後5時15分(祝日・12月29日~1月3日を除く)
(注)部署・施設によっては、開庁・開館の日・時間が異なることがあります。

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