市長定例記者会見を開催しました。
日時:令和5年11月20日(月曜日)午前11時~11時50分
会場:市役所木田第一庁舎401会議室
内容:
会見冒頭の市長の説明をご覧いただけます。
令和5年11月20日開催の市長記者会見動画(外部リンク)<外部リンク>
(市長)
本日は、お忙しい中、お集まりいただき、ありがとうございます。
最初に、12月1日開会の市議会定例会へ提案いたします、令和5年度補正予算案の概要についてご説明します。
主な内容は、今夏の少雨と高温の影響により、農業収入が減少し、厳しい経営状況に直面している農業者等に対する支援制度を創設するほか、エネルギー価格の高騰に伴い、指定管理施設を含む公共施設における燃料費や電気料金等の光熱費に不足が見込まれるとともに、ふるさと上越応援寄附金及び子ども医療費を始めとした各種助成金や給付金が当初の見込みを上回ることなどから、所要額を増額するものであります。また、人事院及び新潟県人事委員会の給与勧告等を踏まえ、特別職の期末手当の支給割合及び一般職の職員の給料月額を引き上げるなどの給与改定を実施するとともに、人事異動に伴う給与費等の整理を行うものであります。
お手元にお配りしました資料をご覧ください。
資料1ページ、資料ナンバー11は、各会計の予算規模であります。表中の網掛け部分が今定例会において補正予算を提案する一般会計及び特別会計です。一般会計で12億6,478万円を追加し、予算規模を1,040億890万円とするほか、国民健康保険特別会計を始めとする各特別会計、事業会計の補正予算もあわせて提案するものであります。
詳細については、2ページ、資料ナンバー12の「12月補正予算(案)の概要」をご覧ください。このほか、11ページに、10月中旬以降の大雨などにより被災した市道、林道及び農地、農業用施設において、迅速な復旧対応を行うため、11月7日に専決処分いたしました補正予算の概要も掲載しておりますので、あわせてご確認ください。
補正予算案の概要につきましては、以上であります。
次に、令和6年度の農業経営の継続に向けた支援制度の創設についてご説明いたします。資料12ページ、資料ナンバー2をご覧ください。
この事業は、今夏の少雨と高温の影響により、農業収入が減少し、厳しい経営状況に直面している農業者等に対し、令和6年度の営農継続に向けて経営リスクに備えつつ生産意欲が保持できるよう、高騰する生産資材の購入に係る経費の一部を「農業経営継続支援金」として、最大20万円を給付するものです。
申請の受付開始は、令和6年2月を予定しておりますので、対象となられる方々には、ぜひご活用いただければと思います。
支援の詳細につきましては、会見終了後の記者説明会で、担当部局から説明いたします。
次に、一般職の職員の給与に関する条例の一部改正等についてご説明いたします。資料は13ページ、資料ナンバー3をご覧ください。
人事院及び新潟県人事委員会の給与勧告等を踏まえ、一般職の職員の月例給を平均で約0.9パーセント引き上げるほか、いわゆるボーナスでは期末・勤勉手当の支給割合を最大0.1月分引き上げるものであります。また、特別職は期末手当の支給割合を年間で0.1月分引き上げるものであります。
詳しい改正内容及び施行期日等は、お手元の資料でご確認ください。
次に、下水道法第16条に基づく工事に伴う下水道使用料の減免制度について、ご説明いたします。資料は14ページ、資料ナンバー4をご覧ください。
この制度は、令和5年2月に改定した上越市下水道事業経営戦略に基づき、公共下水道整備を見直しした区域において、下水道法第16条の規定により、下水道管理者である市に代わって、下水道整備を行う民間事業者等に対し、負担軽減を図るため、工事に要する費用の一部を下水道使用料から減免する制度を創設するものであります。
制度の主な概要は、民間事業者等における下水道整備に要する工事費を対象経費として、75パーセント相当額を、一定の期間、下水道使用料から減免します。また、この制度の対象期間は、当市における汚水処理施設整備の概成目標である令和10年度までとします。なお、制度の施行は、令和6年度からとしております。
市では、こうした制度のほか、一般家庭を対象として、令和5年度から補助金を引き上げている「合併処理浄化槽設置費補助金」を活用いただきながら、引き続き一刻も早い汚水処理施設の概成を図り、公衆衛生の向上及び公共用水域の水質の保全に資する取組を進めてまいります。
次に、上越市脱炭素経済ネットワークの設立についてご説明いたします。資料は15ページ、資料ナンバー5をご覧ください。
このネットワークは、現在当市が推進している脱炭素の取組について、産業界の皆様とともに推進していくための連携組織であります。
構成員は、上越商工会議所や市内の大手エネルギー事業者など、計19団体で立ち上げるもので、主な活動の内容は、市内事業者における温室効果ガスの削減や脱炭素経営の促進に向けた勉強会を予定しており、今月28日には発足式を開催し、活動を開始してまいります。
最後に、11月2日に、物価高における生活者等の支援や中小企業の賃上げ環境整備などを盛り込んだ「デフレ完全脱却のための総合経済対策」が閣議決定されました。市といたしましても、今後、必要な支援策について速やかに対応できるよう、準備を進めてまいりたいと考えております。
私からは以上であります。
(記者)
11月15日に通年観光計画が市議会に示されましたけれども、この中間取りまとめが示されたことについての所感と、主な事業、例えば2024年度の当初予算にどのぐらい予算計上したいというお考えなのか、お聞きします。
(市長)
私の思いとしては、やはりこの上越市には歴史文化が非常に深いものがたくさんあって、それを後世に引き継いでいきたいと、そのように考えています。
私自身も、こちらに来て23年以上は経っていますけれども、たくさんの歴史文化や、地域のおいしいものもたくさんありますし、良いものはたくさん見えてきていますが、なかなか地元の方が気づいてない部分もあると思っています。そういった部分を更に磨き上げていき、地元の人たちにも愛情を持っていただきたいと思いますし、よそから来たたくさんの方にも、そういうものを見ていただきたいと思っています。
予算については概算で50億円ということで発表させていただいています。これについてはもちろん財政計画には載っていませんので、例えば一部先送りするなど、そういうことを考えていかなければいけませんが、国の交付金等もいろいろな調整を行い、できれば40%から50%ぐらい補助していただけるような内容を今協議中です。まだ申請して採用されるかどうかもわかりませんので、どういう事業になるかわかりませんが、どちらにしても、そういったものも活用しながら整備を進めていきたいと思っています。
今回、発表させていただいたものについては、これから通年観光の整備を進めていく計画の第1弾ということですので、そういう意味で捉えていただければと思っています。
例えば、景観保全などの事業については、各年に少しずつ整備を進めていかなければいけないので、通年観光の事業については、ゴールはなく、ずっと続いていくものだというふうに考えていただけると、私としては助かります。
(記者)
今ほど第1弾というふうに考えて欲しいということだったのですが、この計画以外のことも、この7年に限ったことではなく、様々なことを考えていらっしゃるという趣旨でよろしいでしょうか。
(市長)
今の段階としてはこの計画の中で進めていくということでありますので、その先のことについてはまたこれからの話になると思います。
(記者)
高田、直江津、春日山の3か所を中心に観光地化していくということになっていますが、例えば、この事業については令和6年度から着手したいというような幾つかお考えの事業はありますでしょうか。
(市長)
上杉謙信公と春日山城の関係については、例えば、令和7年度が謙信公祭100回目、そして令和12年度は謙信公が生誕500年を迎えます。その節目に向かって、ある程度は事業を進めていかなければいけないと思っておりますので、計画の中にもある程度書いてありますが、その辺りはいち早く進めていかなければいけないと思っています。
(記者)
そうしますと、まず春日山の事業については、次年度以降、早めに着手したいというお考えですね。
(市長)
はい。そのとおりです。
(記者)
副市長4人制について、1年前は見送った経緯があると思うのですが、今定例会には提案するお考えでしょうか。
(市長)
副市長4人制については、検討を継続してきたところですが、これまでの2年間の市政運営を振り返る中で、私自身の実績を一つ一つ積み重ねながら着実に成果を上げていくことが何よりも重要であると考えましたので、そのことを優先すべきということで、今定例会には提案しないことにしました。
今後もより良い組織体制へと発展させるための手段の一つとして、引き続き検討・研究してまいりたいと考えています。
(記者)
議会の理解が得られていなかったということもあったと思うのですが、市長としてはこの1年どのように感じていらっしゃいますか。
(市長)
議会の質問の中でたくさん出ていましたし、個別にも多少はお話をしていますけれども、議員の皆さんとの意見交換等についても、今後また更に考えていきたいと思っています。
(記者)
副市長4人制を実現するのが公約だったと思いますが、今回の議会には提案しないということ、そしてよりよい組織体制の手段の一つとして今後、検討・研究を続けるということは、来年度のスタートはもうないという理解でいいですか。
(市長)
はい。そのとおりです。
(記者)
よりよい組織体制の手段の一つとして、研究・検討を続けるという言い方を聞くと、今までは実現をする、したいという強い想いを感じられたのですが、一歩後退して、一つの検討材料として検討を続けるだけで、実現まで舵を切らない感じにトーンダウンしているように聞こえるのですが、その辺はどう捉えたらよいでしょうか。
(市長)
私の気持ちそのものは変わっていません。今後も実現に向けて努力していきたいと思っています。
(記者)
そうすると、事務的なデッドラインが12月議会の提案であるという認識を持っていたと思うのですが、最短ではどれぐらいでできるのでしょうか。
(市長)
まだ今検討中ですので、はっきりしたことはわかりません。
(記者)
副市長4人制と政策アドバイザーはセットとして考えていてよろしいですか。
(市長)
はい。政策アドバイザーについても、今後、副市長4人制と合わせて実現に向けて検討していきたいと考えています。
(記者)
通年観光の関係ですが、11月15日に中間取りまとめが公表されて、中川市長自身が取りまとめた中で、一番目玉だと思っているもの、ご自身でどうしてもこれを実現したくて入れたというものは、具体的に何かありますか。
(市長)
直江津、春日山、高田とそれぞれありますが、まずは第一案として、やはり春日山城と上杉謙信公については、これは確実に実現をしていかなければいけないと考えています。
(記者)
春日山と高田と直江津の3か所で検討するという枠組みで計画を作られたと思います。
その中で春日山からまず着手したいという話はわかります。市長が掲げた通年観光というのは非常に中核をなすような公約だと思うのですが、例えばD51を動かすなど、そこに書いてある中で、市長がどうしてもこれを入れたくて入れたようなものは、いくつか挙げることはできますか。
(市長)
特定の事業について、どうこうということを申し上げませんけれども、先ほどから申し上げているように、とにかくこの雪国の中で育まれてきた歴史文化を次の世代に継承していきたいという思いがありますので、雁木町家であるとか、鉄道であるとかいろいろなものがありますので、そういったものを全般的に次世代に継承していきたい。要するに生活文化と言いますか、すべてを含めて継承していきたいと思っています。
(記者)
次世代への継承だとか、そういった理念的なことは非常にわかるし、そういったことをもとに、今回、計画というものを作っているわけです。議会の中でもいろんなご意見があって、私も総花的という感じがするのですが、理念ではなくて、今回提示された計画をご覧になって、市長がこれまでずっと言ってきたことが、非常に反映されていて、よくできていると思っているのか、その辺をお話いただきたいのですが。
(市長)
各地区の事業内容については、これからの発展の第1弾としては、よくできた内容になっているのではないかと思っていますので、これからも更に発展していくために私たちも力を入れていきたいと思っています。
(記者)
今回発表したものは通年観光計画の第1弾と考えてもらいたいということなのですが、その意味がわからなくて。今回は中間取りまとめなのだけれども、年度末までにきちんとした計画になった時は、第1弾ではなくて全体を描いたものになるのですか。
(市長)
はい。ただ、今、各地区の取組をされている皆さんと協議をする中で、今の段階ではここまでしかできないというものもありますので、そういったものが次の段階でクリアされていけば、更に発展していく可能性が出てくると思っていますので、そういう意味での第1弾ということです。
(記者)
計画自体には目指すべきところは描かれるわけで、その具体策が、後から出てくるかもしれないという理解でよいですか。
(市長)
先ほども言いましたが、今、地域で活動していらっしゃる方々といろいろ協議する中で、できないことは書けませんので、今できる範囲内だとして書いているものが今回の事業計画だと思っています。
(記者)
50億円という、実現する場合のざっくりとした積算だと思うのですが、これは市の事業費として50億円見込んでいらっしゃるのですか。
(市長)
はい。全体の概算ですが。
(記者)
例えば、民間からの投資を促すということを考えていらっしゃいますか。
(市長)
財源の確保については様々なものがあると思います。ふるさと納税も一部になってくるかもしれませんし、一部の企業が寄付をしてくれるとか、そういったことも十分考えられると思っています。
(記者)
そうすると、あくまでも市が主体となって、市の財源で整備をしていくということですね。
(市長)
はい。ただ、今の物価高騰等を考えると、これが確定的ではなく、これから時間が経つともしかしたら事業費が上がってくる可能性もありますので、今の段階では50億円と言っているものでありますので、そのように捉えていただければと思います。
(記者)
例えば高田の通年観光の計画の中には、既に民間の開発を前提にしているプランがあったりしますが、民間にはどのようにこの通年観光計画で動いて欲しいと思われますか。
(市長)
まだそこの具体的な内容までは決まっていないので、あくまでも今の段階ではそのように考えているということで、考えていただければと思います。
(記者)
妙高市で2000億円規模の投資が行われてスノーリゾートの開発がされるという話があります。市長もご存知だと思うのですが、これと上越市の通年観光政策との関連性について、例えば妙高市と連携して何かをやりたいとか、逆に妙高市からこういうことをヘルプして欲しいとか言われていたり、妙高市と「こんなことを組んでやりたい」ということがあれば教えてください。
(市長)
妙高市とは、これからも観光や医療もそうですけれども、連携してやっていこうという話にはなっています。今回の件は、外国資本が買われたという話は聞いていますが、そことの連携について、今どうこうということはまだ何も決まっていませんし、交渉もしていませんので、どうこうということはありませんが、注目はしております。
(記者)
外国資本による日本のリゾート開発に対して市長はどのような考えを持っていらっしゃいますか。
(市長)
私としてもやはり、外国とのこれからの輸出や輸入も含めて非常に関心がありますので、そこについては前向きにお付き合いをさせていただきたいと思っています。
(記者)
農業者支援の件ですけれども、確か先月の記者会見で検討中だということが示されて、今回農業者への直接の所得補償という形ではなく、営農継続支援ということですけれども、この金額に至った経緯や所得補償にしなかった経緯を教えてください。
(市長)
まず所得補償にしなかった経緯については、先般もお話させていただきましたが、農業共済制度や収入保険制度がありますので、農業経営の安定化を図るためには、所得補償を目的した支援ではなく、農業資材の高騰の影響を和らげるための支援を行うというふうに進めたところです。
金額については、様々な調査の中でこの額が適当だと判断しました。
(記者)
20万円が上限ということですが、大きく減少している農業法人等では、1000万円ぐらいの営業収益が消えているという話もありますが、20万円ぐらいが適当だということでしょうか。
(市長)
その辺りはとにかくこれで何とか支援ができないかと思っております。
(記者)
佐渡汽船の小木直江津航路が、11月12日で今期の営業を終了しました。小木直江津航路はご利用なさいましたか。
(市長)
はい、先日小木の皆さんと交流をさせていただきました。
(記者)
昨年度に比べると乗船客数が増えたようですが、市長が乗られたときは、たくさん乗っていらっしゃいましたか。
(市長)
そんなにたくさんは乗っていなかったと思います。
(記者)
今年は、当初3月25日に就航を予定していたものが、船体の整備のために1か月遅れ4月29日の就航となったわけですが、来年について佐渡市や県等々を通じて佐渡汽船とお話になられて、就航スケジュールについて要望されたことはありますか。
(市長)
これは確実ではございませんが、来年は、佐渡島の金山が世界遺産に登録されるかもしれないということと、北陸新幹線も敦賀まで繋がって関西方面とのアクセスが比較的近くなってくると思います。そういう意味では、もう少し小木直江津航路を利用して観光客を流入させていくということについて、佐渡市長、佐渡汽船とこれからも対応を続けていかなければいけないと思っています。
(記者)
運行のスケジュールについては、今年が適当だったというお考えですか。
(市長)
以前は、冬も運行されていたということがありますが、そこまで行くにはもう少し段階を経ていかなければいけないと思っていますので、旅行客のツアーのスケジュールも含めて、これから運行ダイヤを考えていかなければいけないと思っています。
(記者)
ふるさと納税に関する寄付金の見込み額に合わせて補正予算案が出ていますが、令和5年度分のふるさと納税はどのように進捗しているか、数字があれば教えてください。
(市長)
はい。今のところ、このままでいきますと、3億円を超えるのではないかというふうな予測はあります。担当部長の補足ありますか。
(総合政策部長)
今、市長が3億円を超えるというような話だったのですけども、補正予算の前提となります令和5年度の寄付額の見込み額は2億8000万としております。
(記者)
令和5年度ですので、今年の4月から来年の3月末までに2億8000万円の寄付見込みがあるだろうということですね。
(市長)
はい。
(記者)
先ほど通年観光の3つのエリアのうち、まずは春日山の実現というお話でしたが、この中で春日山城への一般車両の進入禁止というアイデアがあるのですが、これは地元の方の意見を踏まえた上でのものなのか、これについて市長の考えをお聞かせください。
(市長)
今までも、地元の主たる方々とも意見交換をしてきましたし、対話集会もやらせていただきました。そういう中で、やはり一つは、春日山城の神格化と言ったらおかしいですが、特別な区域として捉えていきたいという思いもありますし、駐車場が少ないという面もありますので、その辺りを含めてシャトルバスで輸送するというのが今のところの計画です。
(記者)
一見、今まで行けた方はどうしても不便な印象を持ってしまうと思うのですが、その辺りは地元の意向を確認した上での落とし込みなのでしょうか。
(市長)
細かいことについては、また地元と協議をしていかなければいけないと思っています。
(記者)
そうすると、ここまでの落とし込みについては、特に地元の意向を確認した上ではなく、まず市側のアイデアということですか。
(市長)
まずは一般的な観光客に対してどうしていくのかということですので、地元とはまた別の話になると思います。
(記者)
今回、3つのエリアで対話集会をやられて、どの程度市民の意見がこの計画に落とし込まれたのか、何か具体的な例を一つ挙げて教えていただけますか。
(市長)
皆さんからいろいろな意見をくださいということは常に言っておりましたし、対話集会やいろいろな機会で発言いただく機会も設けてきました。パブリックコメントなど、意見をいただく取組はこれからも変わらないと思います。すべての事業がここから動かない、ということではございません。
(記者)
具体的にここにどのぐらい落とし込まれたのかというのはお分かりになりますか。
(市長)
基本的にはいただいた意見を取捨選択しながら、取りまとめています。
(記者)
具体的に市民のこういったアイデアが素晴らしかったので取り入れたという部分があれば、教えていただければと思うのですが。
(市長)
担当課がやっておりますので、私自身が細かい意見についてどう取り入れられたかというのは存じ上げません。
(記者)
市長の方からここは具体的に入れて欲しいというような指示は特にはないわけですね。
(市長)
主たるメンバーや対話集会の中でお話させていただいていますので、私の意見が主たるものとして入っているかどうかというのは、この計画の中に示されていることだと思います。
(記者)
計画の期間が令和7年度までということで、第1弾とのお話がありました。それと市長の任期を考えた場合に、その辺の関係性をどう捉えたらよろしいのでしょうか。
(市長)
それは先ほど言いましたように、私たちとすると、春日山城と上杉謙信公については、令和12年度を目指しているところもありますので、その計画の中の令和7年度までという話です。行政は継続をしていきますから、私の任期とは関係ないところでの計画だと思います。
(記者)
それは、この計画自身を市長自身が引っ張っていくというよりも、行政側としてやって欲しいということなのでしょうか。
(市長)
令和12年度を見据えながら、令和7年度までの計画を作っているということです。
(記者)
その辺は既に再選を目指す意欲があるとか、そういったこともお考えなのですか。
(市長)
そういうことではございません。あくまで令和12年度を目指しながら、令和7年度までの事業計画を立てているということですので、そういうふうに捉えていただければと思います。
(記者)
8月に市内の在宅介護施設で従業員が入居者の方に不適切な対応があったということが、11月14日の報道で明らかになりました。まずこちらの事案に関しての所感等お聞きできればと思います。
(市長)
私としてはその内容については報告を受けておりませんでしたので、初めて知ったところであるのですけれども、虐待防止ということで私たちも取り組んでおりますので、他人事ではなく、介護保険事業所に対する指導の場などの機会を捉えながら取組をしていかなければいけないと考えています。
(記者)
今ほど指導の場などを捉えてとの話がありましたが、市内の福祉関連施設には、こういった問題は潜在的にある可能性もあると思うのですが、問題のあぶり出し、顕在化、未然防止に向けての取組で、何かお考え等がありましたらお願いします。
(市長)
人権問題等に関わる重大な事案ですので、今後担当課で虐待と判断した場合には速やかに報告をもらって、そして適切な指導もしていかなければいけないと思っています。
(記者)
今回、報告を受けていなかったとおっしゃっていましたが、今後、速やかに報告してもらうというのは、都度、市長が報告を求めるということですか。
(市長)
先般の学校給食の事案であるとか、いろいろな事案がありますので、報告・連絡・相談の案件については、少し見直しをしていかなければいけないと思っています。今後、一定のものについては幹部の方に情報を集めて、必要なものについては市長、副市長と関係する部局で相談する体制をとらなければいけないと考えています。
(記者)
今回の件に関しても、幹部の方で調整や協議が必要な重大な案件だとお考えということですか。
(市長)
そのとおりです。
(記者)
今回、市長が案件を知ったのはどのタイミングですか。
(市長)
新聞が出たタイミングで知りました。
(記者)
できればその前にこういった案件に関しても市長に報告をということでしょうか。
(市長)
はい。その辺りの判断についても、後で報告ではなく、やはり市庁舎内での情報共有という意味で、ある程度は上げてもらわないと私たちも検討できませんので、できるだけ上げてもらうというところは必要だと思っています。
(記者)
今後の改善策や防止策を考える上で必要だということでしょうか。
(市長)
そういうことです。
(記者)
通年観光の関係で、今回の、委託先は株式会社Essaですが、再委託先がNIPPONIAをやっている株式会社NOTEという会社で、主な業績は町家の空き家のリノベーションをやってホテルを作るというのが大きな部分で、それを実現するためにまちづくり会社をその土地で組織して、民間主導でやっていくというスタイルが手法だと思うのですが。今回の計画に、高田城下町エリアのところにまちづくり会社の絵が書かれていますが、これは完全に民間主導で動いていく、またそういった手法が生かされるという理解でよいでしょうか。
(市長)
はい。どちらにしても、これは行政主導ではなく、基本的には民間の人たちが、歴史文化を大切にしながら、それを観光という業務の中で生かしながら利益を得て、そして人口を定着させていくというところにつなげていかなければいけませんので、その組織については、RMO的なものというのを各所に作っていかなければいけないと思っており、その一つだと思っています。
(記者)
ただ、これは通年観光計画の中にこういった形で落とし込んで、雁木町家の空き家を活用したオフィスや宿泊施設等の物件開発を民間でやるという図式を書いているわけですから、特定の目的を持って、まさに株式会社NOTEがやっているような、手法を生かしてやるということになるのですよね。
(市長)
直江津、春日山、高田で、どれだけの人材がいらっしゃるのかというのは、まだはっきりしていませんし、やれそうな方もおそらく何人かはいらっしゃるとは思うのですが、組織づくりについては、地元と協力をしながら時間をかけて作っていかなければいけないので、確実にそれができるかどうかというのは、私たちとしては、目指すべきものということで書かせていただいていますので、そういうふうに捉えていただければと思います。
(記者)
一般論ではなく、高田、直江津、春日山ではなく、高田の城下町エリアという特殊な1か所にまちづくり団体の固有名詞も八つの団体について挙げた上で、金融機関やNPO、上越市などが関与したまちづくり会社の設立について具体的な記載をされているのだから、今おっしゃったよりももう少し熟度が高いのではないでしょうか。
(市長)
各地区の背景とすると、高田や寺町というのは空き家が非常にあって、活用しやすい環境だと思っています。そういう意味でそういう書き方をさせていただきました。私としても実現する可能性は比較的高いのではないかと思っています。
(記者)
農業経営の継続に向けた支援制度の創設について、どういった思いでこちらを創設されたか、改めて市長のお考えをお願いします。
(市長)
この夏は雨が少ない日が長期間続きましたので、過去に例のない高温と米の等級低下、収量の減少に伴う収入減が相次ぎました。今非常に皆さんの農業経営を圧迫しておりますので、次年度の生産意欲の低下を緩和する支援が急務だと考えております。
(記者)
通年観光の件で、先ほどの質問に、民間の投資を促すものだというような趣旨のお話がありましたが、先ほど市の事業として行うので民間からの投資は考えてないという話だったのですが、どちらですか。
(市長)
どちらにしても、主体はやはり民間の皆さんに頑張っていただかなければいけませんが、例えば駐車場が必要です、外国人対応が必要です、防火も必要ですと、いろいろな計画の中で行政が関わらなければいけないところが多数出てきますので、そういう意味で連携をしながらやっていくということです。
(記者)
最初の質問の時に民間の投資が必要ですかとお話をしたら、市が主体となって行うと言って、今逆のことをお話されていると思うのですが。
(市長)
基本的には、やはり民間や地元の人たちが一生懸命になって、その土地のものを愛して、活性化をしていくということがなければ観光事業というのは定着しませんので、そういう意味ではそこが一番大切だと思っています。私たちとしては、それを支援するためにやらなければいけないことがたくさんありますので、そこについては関わっていきますし、必要な補助金は取ってこなければいけませんし、そういうことでやっていかなければいけないと考えています。
(記者)
先ほどの概算50億円の話に戻るのですが、50億円は市が整備事業として使う以外に補助金として交付する分も含んでいるのですね。
(市長)
その辺りも含まれていると思います。
(記者)
思いますになってくると大分話が違ってくると思いますが。わかりました。
(記者)
サービス付き高齢者住宅の虐待事案についてですが、市長は新聞報道で知ったということですが、市の担当課レベルだといつ頃把握されたのでしょうか。
(市長)
健康福祉部長からお答えします。
(健康福祉部長)
8月の段階で把握しています。
(記者)
8月の段階で担当課として把握されて、どの段階で情報が止まっていたのかというのでしょうか。
(健康福祉部長)
担当の課長のところで止まっていました。報道機関からの取材があって私のところに来ました。
(記者)
課長から担当部長まで上がらなかった経緯は、どういった判断であげなかったのでしょうか。
(健康福祉部長)
施設における高齢者虐待等の事案については、年間10件ぐらい通報等がありまして、そのうち毎年度、2~3件判定をして認定をしています。今まで、そういったルールが課長止まりだったという形になっていますので、今市長が申し上げたとおり、今後は、市として虐待として認定したケースについては、その都度幹部等で共有していくという形をとらせていただきたいと思います。