市長定例記者会見を開催しました。
日時:令和5年7月31日(月曜日)午前11時~11時45分
会場:市役所木田第一庁舎401会議室
内容:
会見冒頭の市長の説明をご覧いただけます。
令和5年7月31日開催の市長記者会見動画(外部リンク)<外部リンク>
(市長)
本日は、お忙しい中、お集まりいただきありがとうございます。
始めに、6月下旬から7月中旬にかけて九州北部地方や中国地方を中心に大雨となったほか、7月15日には秋田県内で大雨による災害が発生するなど、記録的な大雨による被害が相次いで発生しており、亡くなられた皆様に謹んで哀悼の意を表しますとともに、被害に遭われた皆様へ、心からお見舞いを申し上げます。
当市においても、7月13日の夜、局地的な大雨により、土砂災害警戒情報が発表されたことから、板倉区、清里区、牧区及び安塚区に「高齢者等避難」を発令し、避難に時間を要する方に避難の呼びかけを行ったところであります。
人的被害はありませんでしたが、住家の床下浸水や農地、道路被害等が発生いたしました。7月21日には、新潟地方気象台から、「新潟県を含む北陸地方が梅雨明けしたとみられる」との発表がありましたが、引き続き、局地的な大雨などへの備えを怠ることなく、市民の安全安心を第一に、緊張感を持って対応してまいりたいと思います。
市民の皆様におかれましても、今一度、避難先や防災用品の確認などの備えを徹底していただくとともに、様々な媒体により情報を収集し、いざというときは、早めに避難行動に移していただきますようお願いいたします。
一方で、連日猛暑が続いていますので、暑さを避けて、こまめな水分補給を心掛けるなど、熱中症予防にも、留意くださるようお願いします。
また、上越保健所管内では、感染性胃腸炎やヘルパンギーナ、新型コロナウイルス感染症、RSウイルス感染症が増加傾向にあります。せっけんや流水での手洗い、適切な場所でのマスクの着用などの感染予防を徹底してください。
次に、オーストラリア・カウラ市及びダーウィン市への訪問について、ご説明いたします。お手元の配布資料をご覧ください。
8月3日から10日までの8日間、オーストラリア・カウラ市及びダーウィン市を訪問いたします。カウラ市訪問につきまして、本年は、オーストラリア・カウラ市との「平和友好交流意向書」締結から20年となることから、上越日豪協会とともにカウラ市を訪問し、平和友好交流を行うものであります。
現地では、カウラ市長を表敬訪問し、今後の両市の交流について意見交換を行うほか、カウラ捕虜収容所日本兵集団脱走事件慰霊式典に参加し、献花を行う予定としております。
ダーウィン市訪問につきましては、ダーウィン市が、当市との交流の意向を示していることを受け、市長を表敬訪問し、今後の交流の在り方などについて意見交換を行いたいと考えております。
あわせて、本年6月にオーストラリア国立科学技術センター クエスタコンより、当市の上越科学館に、エネルギーに対する理解を深めるための展示物を寄贈いただいたことから、クエスタコンを表敬訪問するほか、ダーウィン市訪問にあわせて、株式会社INPEXのイクシスLNGプロジェクトの視察等を予定しております。
また、次代を担う中学生に戦争の悲惨さと平和の尊さを学んでもらうことを目的に、今年度も、広島市に市内中学校の代表生徒を派遣いたします。
8月5日から7日にかけて、平和記念式典への参列や、戦争に関する資料を展示する各施設への訪問を行う予定で、派遣される中学生の皆さんからは、広島で学んだことや感じたこと、考えたことを自身の言葉や文章を通じ、各中学校区を中心に広く発信することで、多くの市民の皆さんへ平和の大切さを訴えていただくことを期待しております。
次に、文章生成AIの試行についてご説明いたします。
業務の効率化や質の向上が期待できることから活用の検討を進めておりましたが、当市職員が既に使用している自治体用のビジネスチャットのアプリ上で、Chat-GPTと会話する形式のシステムによる試行を本日から開始いたしました。
試行にあたっては、個人情報の疑いがある文章が入力された際に警告を発する機能や、入力された情報がAIの学習に使用されないよう設定するとともに、利用状況を確認できる環境を確保し、安全性を担保いたしました。
あわせて、職員が使用する上での注意点をまとめたガイドラインを周知することで、セキュリティの確保にも配慮しながら、当市の業務への効果を検証してまいります。
次に、住民票や印鑑登録証明書などのコンビニ交付サービスの再開についてご説明します。
富士通Japan社製のコンビニ交付システムを使用する福岡県宗像市において、6月28日に別人の住民票が誤交付されるトラブルが再度発生したことから、同社のシステムを使用している当市においても6月30日からサービスを再度停止しているところです 。
この間、修正プログラムの適用状況の確認を行い、本日、修正プログラムの適用作業及び点検作業を実施しており、ようやく、明日8月1日の午前6時30分からサービスを再開できる見通しとなりました 。
市民をはじめとする利用者の皆様に、ご不便をおかけしておりますが、誤交付を防ぎ、安全性を第一に考えた対応でありますことから、ご理解とご協力をお願いいたします。
最後に、上越の夏を彩るが、4年ぶりにコロナ禍前の規模で開催され、高田から稲田、そして直江津へと祭りの舞台を移しながら、連日大勢の人々で賑いを見せてまいりました。
これに続き、8月19日と20日に開催される「第98回謙信公祭」も、4年ぶりに「大民踊流し」や「みこし渡御」が行われます。メインイベントである「出陣行列・川中島合戦の再現」についても、今年は全国から参加していただくことなどから、昨年より100人近く多い300人規模の開催となり、戦国絵巻さながらな迫力になることと期待しております。
謙信公役を務められる横田聖さんには、自分なりの謙信公を演じてもらい、まつりを盛り上げていただきたいと思います。
また、各区におきましても、様々な夏のイベントが開催されます。市民の皆さんをはじめ、当市を訪れる観光客はもちろんのこと、帰省されるご家族・ご友人の皆さんからも、改めてふるさとの歴史や文化に触れていただき、楽しい夏の思い出を残してもらいたいと思います。
私からは以上であります。
(記者)
私立高校に対する市長の失言がありましたが、それに対して公の場で、弁明や説明がなされていないと思います。改めてお聞きしたいのですが。
(市長)
まずは、当事者である両校への謝罪を何よりも優先しなければならないと考えたところです。両校の意向を尊重して、生徒の皆様を第一に考えた上で、謝罪会見は開かないこととしました。
(記者)
問題の整理としては理解できますが、失言の対象となった生徒やその保護者に対して、市長がどう考えられていたか、どういう謝罪を学校にされたかが全く明らかになっていません。その辺はどうお考えでしょうか。
(市長)
発言の翌日に、両校に謝罪訪問に伺い、生徒の皆様、保護者の皆様、教職員の皆様、また、卒業生の皆様をはじめとする関係者の皆様の気持ちを傷つけ、大変不快な思いをさせてしまったことを、心からお詫び申し上げ、深く反省していることを、誠心誠意お伝えしました。その際、両校からは、抗議とともに、何よりも生徒を大事に考えて対応して欲しいという申し出がありました。私としては、そのことを重く受けとめ、両校の意向を尊重しながら、慎重に対応してきたところです。その後、再度、両校にお伺いし、謝罪文を提出させていただきました。両校からの、何よりも生徒を第一に考えて対応して欲しいという申し入れを踏まえ、両校に対して、私自身の謝罪の気持ちを改めてしっかりとお伝えすることが必要と考え、文書として謝罪文をお持ちしました。詳細は控えますが、7月19日までに両校にお渡ししています。その後の対応は両校にお任せしています。
(記者)
謝罪文は学校宛てに出されており、その謝罪文をどうするかは学校の判断であるとお考えなのかもしれませんが、市長の謝罪の中身が、生徒や保護者に全く伝わっていない事は事実で、両校は、謝罪文を受けたという行為によってこの件を幕引きすると告知しているだけで、保護者や生徒は、市長がどういう謝罪されたかということを知りえない状況にあります。これは、良いか悪いかは別として、事実としてそうなので、これについて市長はどう思われますか。
(市長)
謝罪文については、両校に対する私自身の謝罪の気持ちを改めてしっかりとお伝えするために作成したものです。そのため、謝罪文の取り扱いについては、各校にお任せすることをお伝えしました。あわせて、生徒の皆様を第一に考えるという観点から、学校側の判断にかかわらず、市としては積極的に謝罪文を公表することは考えていないこともお伝えしたところです。
(記者)
冒頭に発言のあった生成AIの関係で幾つかお聞きします。これは市役所で使っているビジネスチャットアプリで活用できるということですが、具体的にどういうものを作成したり、どういう業務に試行的に使われるのか、教えてください。
(市長)
市の職員が使っているロゴチャットというアプリがあるのですが、その中の仕組みに生成AIを組み込み、先ほど言ったような個人情報の疑いがある文章が入力された際に警告を発する機能や、入力された情報がAIの学習に使用されないように設定する条件の中で、安全性を確保しながら使っていきます。どういうことに使っていくかは、これから、職員にきちんと研修をしながら、効率の良い便利な使い方ができるように、そして安全性が確保され、個人情報が流出しないように配慮しながら、活用していきたいと思っています。その検証を、当面行うということです。
(記者)
例えば、答弁書を作るとか、何かを起案するとか、すぐ使えそうな具体例を挙げていただけると非常にわかりやすいのですが。
(市長)
会議の要約など使える内容については多数あります。エクセルやワードと連携したりという事もありますので、どの辺で使っていけるかということも含めて研究し、使いながら検証していきたいと思っています。
(記者)
検証が今日から行われて、その後、本番利用はいつ頃からか見通しはありますか。
(市長)
検証してみないとわからないところがありますので、いつからということはお答えできません。
(記者)
ロゴチャットというビジネスチャットアプリは、現状、市でどういった業務に使われていますか。
(市長)
外部のネットワークと遮断した中で、いわゆるLINE的な扱いをできるのがロゴチャットです。市役所の職員が内部だけで使えるものです。
(記者)
先ほど、例えば会議の要約という具体例がありましたが、ビジネスチャットアプリを利用している業務で、何か具体例はありますか。
(市長)
ロゴチャットを介して、ChatGPTを使うというだけの話ですので、ロゴチャットのソフトに制限されるわけではありません。
(記者)
チャットアプリは、職員同士でやりとりするものということですか。
(市長)
そうです。
(記者)
職員同士で業務内容の共有等に利用されているアプリということですか。
(市長)
セキュリティの問題もありますので。
(記者)
その中に組み込まれるということですね、承知しました。
(記者)
市長は、オーストラリアに木曜日から行かれますが、具体的にどういう成果物を持ち帰りたいと考えていらっしゃいますか。
(市長)
カウラ市の話は先ほど申し上げましたが、平成15年に平和友好交流意向書を調印し、今後も交流を継続していきたいと思っていますし、令和6年度以降、持続可能な交流に向けて、カウラ市の意向を踏まえ、どのようなことができるか協議していきたいと考えています。
ダーウィン市は、在シドニー日本国総領事館及びクレアシドニー事務所に、日本の自治体との友好都市の提携意向を示したことがあり、令和3年4月に、クレアシドニー事務所から上越市に対して友好交流の構築について検討要請がありましたので、令和3年5月にクレアシドニー事務所に対して、友好関係の構築について前向きに検討する旨を回答しました。これによりダーウィン市から友好都市の締結に向けて、当市と協議を進めたいという意向があり、現地ではダーウィン市長と将来的な友好都市締結を視野に入れながら、今後のあり方を含めて、まずは意見交換を行っていきたいと考えています。
(記者)
この日に、ダーウィン市と友好の宣言なり締結なりができる、ということではなさそうということですか。
(市長)
それは向こうに行って協議した中で決まってくると思います。もう一つ付け加えさせていただきますと、ダーウィン市と上越市はどちらも、第二次世界大戦中に起こった悲惨な出来事を経験しておりますし、国際平和に対する意識が高いことは共通していると思っています。また直江津LNG基地を持つ株式会社INPEXがダーウィン市でイクシスLNGプロジェクトを展開中であるなど、エネルギーに関しても当市と繋がりがあります。平和、エネルギーといった縁を意識しながら、今後の持続可能な交流に向けて、協議できればと思っています。
(記者)
マイナンバーの関係ですが、約1か月間システムが停止している状況です。明日から再開の見通しということですが、1か月近く停止してしまったことについて、市長の所感をお願いします。
(市長)
個人情報の問題がありますので、私たちとしては適正に処理されることを確認しながら、再度停止をかける事態にならないように、慎重に取り扱わなければいけないと考えておりました。今のところ、当市において誤交付は発生しておりませんが、誤交付のないように、点検と修正プログラムの適用を徹底的に実施して、再開したということです。まずは安全性を第一に考えての対応であるということで、ご理解いただきたいと思っています。
(記者)
市民には1か月間、不便な思いをした人も多くいらっしゃると思うのですが、その方たちについてはいかがですか。
(市長)
マイナンバーカードとの連携の中で、こうしたエラーが起こっていますので、先ほど申し上げたように、私たちとしては、誤交付がないよう、慎重に対応していくことが第一と考え対応いたしました。
(記者)
マイナンバーカードをめぐって様々なトラブルがあって、国民の中でも不信感が募っている状況だと思いますが、基礎自治体の上越市として、このような状況についてどのようにお考えですか。
(市長)
私としてはできるだけ慎重に物事は進めていただきたいと思います。ただ目の前で起こったエラーについては、市民の安全安心を考えながら、個人情報の取扱いについても、慎重に対応していかなければいけないので、適切な判断をしながら進めていきたいと思っています。
(記者)
基礎自治体として、国に対する責任を問う声ですとか、そういう部分も出てきていると思うのですが、国民の不信感が募っている中で、国に対してマイナンバーカードに関する事業について、どのようなことを求めたいお考えですか。
(市長)
私としては、制度そのものはこれからも便利になっていくために必要だと思っていますが、何よりも個人情報が漏れないように、誤交付が起こらないように、慎重に対応していただきたいと思っています。
(記者)
一方で、保険証との一体化という話も出ていて、反対する国民の声もありますが、基礎自治体の上越市として、現状、不満が募っている中でのこうした方針というのは、いかがお考えですか。
(市長)
その辺りはゆっくりと慎重に手続きを進めていただきたいと思います。新聞やテレビでの報道もありますが、国民の皆さんの意見を踏まえながら、進めていただきたいと思っています。
(記者)
観蓮会についてですが、今年は特に西堀付近の花が咲いていないという状況が見受けられますが、その点についてどう認識されていますか。今年は、蓮をご覧になられましたか。
(市長)
はい、私も拝見いたしました。昨年から、蓮の本数を数える民間の方々の活躍もありますし、今後、皆さんに楽しんでいただけるような条件にするためには、そうした管理制度ということにも協力していかなければと思っています。
(記者)
観光客の中にはポスターを見て楽しみに来られた方もいらっしゃいましたが、そうした方から、今年はイメージと少し違うというような声も受けました。今後の対策で、何か考えていることなどありましたら教えてください。
(市長)
蓮についても桜についても、基本的には植物ですので、植物の健康を維持するためには、樹木医などそれ相応の研究が必要だと思いますし、その積み重ねがこれからも大切だと思っています。
(記者)
観光について、市で呼び込みする中で、影響はあるのでしょうか。
(市長)
今年の蓮の花の状況がどういう条件でそうなったのか分析しなければいけませんが、私たちとしてはできるだけ観光客に来ていただけるよう、これからもPRしていきたいと思っています。
(記者)
生成AIの件です。今日から使っていらっしゃると思いますが、使い方についてあまり限定したもの、列挙したものがありませんでした。今日から何に使ってらっしゃるのですか。
(市長)
どういう内容で使っているかということも含めて、これから担当課とともに、検証しながら進めていきたいと思っています。
(記者)
今日からあまり使っていないということですか。
(市長)
使っているかどうか、私はまだ確認していません。
(記者)
わかりました。使ってないということですね。
オーストラリアの件です。上越市としては、ダーウィン市と友好都市関係を締結したいとお考えですか。
(市長)
ダーウィン市長や関係者の皆さんとお話してみないと、どういう内容になるのかわかりませんので、今のところ何とも言えません。
(記者)
市の意向ですが、市長はどのようにお考えですか。
(市長)
私としては、今エネルギーの問題も平和のこともありますので、できれば前向きに検討したいと思いますが、向こうに行ってどのような話になるかわからないので、今どうこうという決断を下すことはできません。
(記者)
先ほど災害の話も出ましたが、保倉川放水路の件です。関川流域委員会並びに保倉川放水路の建設促進期成同盟会で事業を促進していくと、河川整備基本方針の改定に伴って整備計画を変えて、今後、放水路の具体的な幅やルートなどが出てくると思いますが、まちづくりに関して、現状、上越市が取り組んでいることを教えてください。
(市長)
この間の雨の量から、川の流量がどれぐらいになるのかという修正について、関川の流域委員会で話し合われ、700 m3/s(700立方メートル毎秒)から900m3/s(900立方メートル毎秒)に保倉川放水路の流量を変更していかなければいけないということです。900 m3/s(900立方メートル毎秒)になったときに、どれぐらい幅を広げなければいけないのかが、まだ議論されておりませんので、そこがある程度の目途がついてから、まず地元地域の皆さんと話し合いをして、その後の話について進めていかなければいけないと思っています。
(記者)
地元住民の方とは、保倉川放水路の整備について概ね合意はできているとお考えですか。
(市長)
進む方向については、大まかに合意を得ていると考えていますが、まだ海水が上がってくる話や、津波がどうなるのかという話もありますし、川幅によってその周辺の道路がどうなるのかということも、まだ何も確定していませんので、これから、皆さんと協議しながら決めていきたいと思っています。
(記者)
合意形成もこれからということですか。
(市長)
そういうことになります。
(記者)
先日、国土交通省観光庁から、「将来にわたって旅行者を惹きつける地域・日本の新たなレガシー形成事業」の採択結果が公表されました。上越市からも「戦国最強の武将「上杉謙信公」の魂が眠る戦国最強の山城「春日山城」の復元」というプランを提出されて、これが採択されていますが、資料については、北陸信越運輸局では非公開でした。どのような事業をなさるのか教えていただけますか。
(市長)
レガシー形成事業は、基本的には北陸信越運輸局が100%負担して実施する国の直轄事業です。市への補助事業ではありません。運輸局の事業は、春日山の史跡指定地内を対象として、復元などに関する主にハード事業についての提案が行われる予定と聞いています。市が行う調査・検討と連携して事業を進めていきたいと伺っていますので、今後、具体的な事業内容について調整を進めていきたいと思っています。
(記者)
同じ時期に上越市が通年観光に関する高田・直江津・春日山の通年観光プロジェクトの業務を株式会社Essaに委託されていますが、この業務委託との関係はどうなるのでしょうか。
(市長)
今回の選定事業者は、歴史的資源を活用して地域活性化する取り組みを全国に展開し、最も優れた事例として紹介されているということで、もともとその株式会社Essaは広く知られています。今回はプロポーザル方式で、市職員2人と民間の観光に関する見識を有する5人の合計7人の審査員から成る選定委員会によって選定されたところです。あくまで、プロポーザル結果によりお願いをしているところです。
(記者)
この観光庁の事業と、上越市が行う春日山地区における業務委託との関係性をお伺いしたいです。逆に言えば、春日山は国でやってくれるのだから、株式会社Essaは手を付けなくてもよいのではないかと単純に思ってしまうのですが、どのような関係があるのでしょうか。
(市長)
レガシー形成事業に採択されるかどうかということは不明でしたので、現在、市の委託事業は、全エリアを対象としています。レガシー形成事業の調査対象は、史跡指定地域のみを対象としていますので、当市の検討区域と一部対象区域が重なることから、当然のことながら、レガシー形成事業の委託事業者の決定後に、国と協議していきたいと考えています。
(記者)
別々に事業が存在するということですね。
(市長)
まずは国と協議をしながら決めていきたいと思います。
(記者)
今後、プロポーザルで選定した事業者とも話し合いが必要になるかもしれないということですね。
(市長)
はい。
(記者)
7月5日の経済同友会での発言の件ですが、学校の対応というのはわかりましたが、経済同友会についてはどのような対応をされましたか。
(市長)
経済同友会については、会議の主催者に対して、私の発言について訂正するとともに、参加者に誤解が生じないよう依頼をさせていただきました。先方にはそうした対応を受け入れていただいたものと認識しております。
(記者)
その対応についても非公開ですか。
(市長)
秘密にするような内容でありませんので、今お答えしています。
(記者)
文書の公開はないのですか。文書ではなく口頭でお伝えになったのですか。
(市長)
はい、口頭でお伝えしました。
(記者)
子どもたちのことを考えて、謝罪をされたということはわかりましたが、公の場で発言されたのは市長ご自身で、ご自身の口からあまり説明がないというのはどういうことでしょうか。それも子ども優先ということでしょうか。
(市長)
生徒の皆さんの教育環境をできるだけ改善していかなければいけないと思っています。生徒の皆さんのことを考えると、慎重に対応していかなければいけないと思っています。
(記者)
慎重さを最初に欠いたのは、市長ご自身じゃないでしょうか。
(市長)
それは反省しています。
(記者)
それを市民にご説明なさらなくていいですか。
(市長)
私としては、生徒の皆さんのこれからの教育環境を改善していくために、尽力していきたいと思っています。
(記者)
今の差別発言についてお尋ねします。すでに謝罪されているので、失言だったと認識されていると思いますが、失言してしまった経緯は釈明すべきだと思いますが。
(市長)
私の考え方が間違っていたということで、学校にも、経済同友会の皆さんにもお伝えしましたので、これから適切な発言をできるように考え方を改めて、進んでいきたいと思っています。
(記者)
なぜそういう失言をしてしまったかということをお聞きしているのですが、どのような流れの中だったのでしょうか。
(市長)
それは会場で発言した通りです。それについては考え方が違っていたということで、これからはそういうことは発言しないように、気をつけていきたいと思っています。
(記者)
考え方が違っていたとは、どういうことですか。
(市長)
経済同友会で発言した通りの内容ですので、その考え方については間違っていたと思っています。
(記者)
公にはしていないですが、市長が私立2校はレベルが低いというようなことを、本当にそのように思っているかどうかですが。
(市長)
今は、そのようには考えていません。
(記者)
そのようには思っていないということですよね。しかし、そういった発言があったという経緯はやはり説明すべきではないですか。
(市長)
考え方を改めてこれから進んでいきたいと思っています。
(記者)
なぜそういう発言をしたかという経緯は、釈明すべきだと思うのですが。
(市長)
その話の流れの中でそのように発言してしまいましたので、私としては反省して、これからはそうした発言をしないように気をつけていきたいと思っています。
(記者)
こうしたやりとり中で思わず言ってしまった、という説明があればいいのですが、説明がないと、本当はそのように差別的に思っていると皆さん考えてしまうと思うのです。
(市長)
その時はそのように考えていましたが、今はそのように考えていないと伝えています。
(記者)
そのように考えていたというのは、レベルが低いということを考えていたと。
(市長)
発言した通りに考えておりましたけども、今はそのように考えていないということです。
(記者)
通年観光の関係で、計画を作っていると思うのですが、プロポーザルをして委託事業者が株式会社Essaに決まり、この計画は今年度中に作ることになっていると思うのですが、どれくらいの時期に完成しそう、したいですか。
(市長)
概ねでしかお答えできないですが、できる限り秋に皆さんにお見せできる形になるとよいと思っています。ただし、進捗状況によっては、遅れるかもしれません。
(記者)
先ほどもおっしゃったとおり、委託事業者はいろいろな古い歴史的建造物を活用・再生したりして、実績のある会社であるということなのですが、改めて、株式会社Essaに対する期待ですとか、今回は計画を作る手伝いをしてもらうというのが委託の内容ですが、計画の先には計画の実現があるわけで、それを含めて、この事業者を選ばれた市長としての期待感やそのような部分があれば教えていただきたいのです。
(市長)
株式会社Essaの前提になっているのは丹波篠山の事例です。株式会社NOTEの取組であるとか、やり方を引き継ぎながらやっているということで、一つの事例としては佐渡の相川地区で株式会社Essaが取り組まれており、丹波篠山や相川には、私自身が視察させていただいており、現場の方々とも話をしてきました。株式会社Essaのこれからの取組について、非常に期待しています。
また、先ほども言いましたが、株式会社Essaにお願いしているのは、基本的には提案内容を選定するコンペ方式ではなくて、提案内容、実施体制、実績などを総合的に審査して、会社を選定するためのプロポーザル方式でありますので、そういう意味で今回選ばせていただきましたので、私たち市役所と地元の人たちとで事業内容を考えておりますが、それをコーディネートしていただく役割と考えております。
(記者)
プロポーザルが終わってから丹波篠山や佐渡を視察されたのですか。
(市長)
丹波篠山と相川には、それより前に視察していました。
(記者)
株式会社Essaはそれができる実施体制だということで、プロポーザルで評価されたということですね。
(市長)
株式会社Essaは県内の他の場所でも取り組まれているところもあります。そこは、私は視察しておりませんが、どちらにしても、基本的には、この業者選定については、市職員2人と民間の観光に関する見識を有する5人の合計7人から成る選定委員会を経て選定されていますので、私が株式会社Essaを選んでくださいと言っていた訳ではありません。
(記者)
もちろんです。ただし、確か、このプロポーザルには3者参加していたと前回の記者会見で回答があったと思います。他の事業者の施設もご覧になられたことはありますか。
(市長)
他の事業者の施設ですか。
(記者)
はい。株式会社Essaの施設はご覧になっているのですよね。
(市長)
私は、丹波篠山の事業は株式会社Essaとは知りませんでした。
(記者)
しかし、株式会社Essaは、確か、株式会社NOTEともう1社の共同出資会社だと思うのですが。他に出ている事業者のところもご覧になっていらっしゃるのですよね。そうでないと整合がとれないのではないかと思うのですが。
(市長)
私は審査委員ではありません。私が視察したことと今回選定されたことは別の話です。
(記者)
私はそのようにおっしゃっていただいて、そう思えばよいと思いますが、市民がどう思われるか少し気になっています。
(市長)
私がお答えしているのは、選定委員会において選定されたということです。
(記者)
ただし、市長は選定委員会以前にご覧になられていたということですね。
(市長)
私自身は見ています。
(記者)
はい。ありがとうございます。
以上