市長記者会見を開催しました。
日時:令和6年7月8日(月曜日)午後5時~5時20分
会場:市役所木田第一庁舎401会議室
会見冒頭の市長の説明をご覧いただけます。
令和6年7月8日開催の市長記者会見動画(外部リンク)<外部リンク>
(市長)
本日は、ご多用の中、お集まりいただきありがとうございます。
先の私の不適切な発言により、多くの皆様に多大なるご迷惑とご心痛をおかけしたことに対し、改めて、深くお詫び申し上げます。
誠に申し訳ございませんでした。
このことについて、去る6月27日の記者会見において、自らの処分として自身の給料の減額を検討している旨をお伝えいたしました。
その後、熟慮を重ねる中で、市政に対する信頼を損ねた責任を重く捉え、自らを強く戒めるため、7月から11月までの5か月間の給料の全額を、減額することを決断いたしました。
以下、その理由を申し上げます。
まず、私の不適切な発言により、辞職を求める声があることを重く受け止め、私自身の覚悟をお示しするためには、相当の処分が必要と考えました。
また、先の記者会見でお尋ねのありました6月期末手当につきましては、公職選挙法に違反しない形で、どのような方法があるかを検討してまいりましたが、手当の相当額を含めて減額することが適当との考えに至りました。
そこで、他の首長の事例を参考としつつ、私自身の思いとして、給料の全額を3か月減額することを基本としながら、先の6月期末手当相当額を勘案し、給料を100%、5か月減額することが適当と考えたところであります。
あわせて、できるだけ速やかに処分を行う必要があるものと考え、7月の給料から減額することといたしました。
なお、本件について、議会の議決をいただくため、7月19日に臨時議会を開催し、「特別職の職員の給与に関する条例」の一部改正と「令和6年度上越市一般会計補正予算」を提案することとしたものであります。
皆様の厳しい声を重く受け止め、自らを律するとともに、初心にかえり、市民の皆様のため、市政の発展のために、引き続き、尽力していくことをお約束したいと思いますので、皆様よろしくお願いします。
私からは、以上であります。
(記者)
他市の事例を参考にしながら3か月の減額を検討されたということですが、具体的にどういった事例を参考にして、3か月という数字を決められているのか教えていただけますか。
(市長)
それぞれの自治体で事情は異なりますが、どのような処分で、どのような内容だったかということを検討して、今回の提案を考えさせていただきました。
(記者)
確認ですが、他市の市長の不適切な発言、そういったものを参考にされたということで間違いないですか。
(市長)
それについては様々な事情がございますので具体的なことは申し上げませんけれども、様々な事情があると確認をしております。
(記者)
5か月全額カットということで、自身への強い戒めとするためという理由ですが、この減額によって、どのように今回の失言や、これまでの失言がなくなるのか、考えを聞かせていただけますか。
(市長)
(これまでの)失言がなくなることはございませんので、皆さんからいただいた色々な意見を基に、今回、自分に対する強い戒めとして、この処分が必要と考え、皆さんに処分案を提示したところです。
(記者)
失言がなくならないというお話がありましたが、これからなくならないというようなお答えはおかしいのではないかと思うのですが。
(市長)
これからについては、失言をしないように努力をし続けていかなければいけないと思っており、その努力は今やっているところです。
(記者)
具体的にどのような努力をしていくか、教えていただけますか。
(市長)
前回の失言の時には、自ら反省して、身近な方々からアドバイスを受けて、私自身も反省をさせていただきました。今回、失言を繰り返してしまったことで、専門的な知識をお持ちの方から、今アドバイスを受けています。それを基に、失言を二度と起こさないよう、強い決意の中でこの取り組みを続けていきたいと思っています。
(記者)
専門的な知識を持つ方からアドバイスを受けているとおっしゃいましたが、どういった方からどういったアドバイスを受けて、何をしているか教えてください。
(市長)
相手のある話ですので、具体的なことは申し上げられませんが、今私が受けているものとしては、コミュニケーションの専門的な知識をお持ちの方にアドバイスを受けて、その心持ちであるとか、失言しないためのいろいろな方策について、学んでいるところです。
(記者)
今回、辞職を求める声があることを重く受けとめて覚悟を示すということで、給料をゼロにするということを決断されたと思いますが、この決断に至るまでのプロセスについて、ご自身で全部決めたのか、あるいは後援会や支持者の方の声を聞いて相談して決めたのか、その辺はいかがですか。
(市長)
電話やメール、それ以外でもたくさんのご批判を受けておりますので、まずはそこを受けとめながら、そして先ほど言った他市の事例を参考にしながら、今回の内容については自分自身で決断をいたしました。
(記者)
一方で辞職を求める声があったということは、ある種、進退に関する話になるわけで、そういった意味で後援組織ですとか支持者との話し合いを持たれなかったのかどうか、この点はいかがですか。
(市長)
具体的なことは申し上げておりませんけれども、このような事態になったことは報告をしましたが、やはり私自身が決めることですので、そのことについての相談はしておりません。
(記者)
これまでもいろいろ物議をかもす発言などがあったと思いますが、その時は減額のような処分はなかったと聞いています。その時にはなくて今回はこういう処分にした違いは何かあるのでしょうか。
(市長)
先ほども言ったように、前回の失言の時には周りの皆さんにアドバイスを受けながら反省をしたと思っておりますが、繰り返してしまったということで、皆さんの意見を参考にしながら、自分への強い戒めとして、処分しなければいけないと判断させていただきました。
(記者)
これまでのいろいろな発言と、今回の発言で質が違うということで、処分したということはありますか。
(市長)
内容というよりも繰り返してしまったので、処分をしなければいけないと思いました。
(記者)
これまで上越市で首長が全額カットという事例はありますか。
(市長)
他の自治体での事例としてはあります。
(記者)
上越市ではあるのでしょうか。
(市長)
上越市では100%減額はありません。
(記者)
全額給与をカットするということで、非常に重い決断をされたのだとは思いますが、一方で、無報酬で働くような形になると思います。それに対しては、やはり市長という重責を担う立場の方として、給料ゼロで働くことについてどうなのかという考えもあろうかと思うのですが、いかがですか。
(市長)
私の決意として今回の処分案を決めましたので、内容がどうこうということについては判断できませんが、私の決意として今回の処分を決めました。
(記者)
報酬をもらっているからこそ生まれる、例えば責任感などがあると思いますが、逆に言うと報酬をもらっていないのであれば、その責任がないのではというような考え方もあると思うのですが、その辺はいかがですか。
(市長)
報酬をもらっている、もらっていないということではなく、公的に自分が何を果たさなければいけないのかということが大切だと思っていますので、そういう意味では、私は自分が掲げた公約を実現したいということが、一番の思いとしてあります。
(記者)
働いた分に関しては、やはり対価が支払われるものだというのが一般的な考え方だと思いますが、それが全くゼロになってしまうということについては、少し極端だというような受けとめもあろうかと思います。例えばですが、ボランティア感覚で市長という職は少し違うのではないかというような考え方もあると思うのですが、そのような意見に対しては、どのように思いますか。
(市長)
様々な考え方はありますけれども、私は市長の立場で、今回の不適切な発言については、この処分が妥当だと思っています。
(記者)
給料を5か月カットということですが、6か月でもない、3か月でもない、5か月というのは、どういったところなのでしょうか。
(市長)
先ほど申し上げましたように、他の自治体の首長の事例を参考にしながら、自分で決めさせていただきました。
(記者)
私も似たような自治体で給与を全額カットした例を調べてきました。「2021年、名古屋市の河村たかし市長がスポーツ団体が提示したメダルをかじって批判が殺到。名古屋市議会に自身の給料を3か月全額カットする議案を出したが、市議会は否決した。」となっていました。市長、この件当然調べられましたよね。
(市長)
はい、知っております。
(記者)
これは、中川市長がされたことと非常に似ていて、河村市長は、大きな会社の方がメダルをもらった方の中に含まれていて、市役所の方々がその大きな会社の方々のところへ会いに行ったり、謝罪文を直に提出したりということがありました。これを下敷きにするのであれば3か月でよかったのではないでしょうか。
(市長)
6月の期末手当の問題があり、私としてはもらうのは申し訳ないと思いましたので、それをもらわない1つの方法として5か月減額ということで考えました。
(記者)
そうすると河村市長のように3か月全額カット、プラス6月の期末手当相当分2か月分が含まれて、計5か月分になりましたという計算になりますか。
(市長)
はい。
(記者)
弊社でもアンケートをとって辞職を求める声が非常に多かったです。5か月給与を完全にカットされるのであれば、出直し選挙で信を問うという方法もあったかと思います。また敢えて伺いますけれども、辞職はせず、自身を減給処分にして市政運営に当たる根拠と、何を進めたいのか教えていただけますか。
(市長)
私の今回の処分案については、市民の皆様のそれぞれの考え方があると思いますが、市民の理解を得るために、自分への強い戒めとして、今回の処分案を決定いたしました。
(記者)
市長としてどんなことをその5か月間、いわゆるただ働きの間、何を大きく進めていきたいのか教えていただきたいのですが。
(市長)
公約に掲げた中で、私が特に進めたいと思っている、地域自治、あるいは通年観光をはじめとした政策はまだ道半ばでございます。もちろん自分がやった不適切発言については深くお詫びを申し上げなければいけませんが、この公約の実現に向けて、皆さんからチャンスをいただきたいと、そのように考えております。
(記者)
今回の不適切発言があった以降、ほぼ1か月間、いろいろな会の冒頭で謝り通しで過ごされておられるのを拝見しています。半月以上経ってみて、どの部分がいけなかったと思いますか。
(市長)
学歴に関係なく人は活躍できるものだと思っております。そういう表現をするところで、表現方法を間違ってしまったと思っています。その部分については、深く反省をしなければいけないと思っています。
(記者)
頭のいい悪いというのは、前回の発言と非常に酷似している点があると思います。市長には潜在意識があるのではないかというようなご指摘も市民の方から弊社に寄せられております。やはり高校卒という学力に対して、蔑視するようなことがあるのではないかと、市民の多くの方が思っているようですけれども、そうではないのか、それともそうなのか、市長の考えで教えていただけるとありがたいのですが。
(市長)
私の今回の処分については、自分への強い戒めとして考えたものですので、二度と失言をしないようにこれからも努力を続けていきたいと、そのように考えています。
(記者)
私が問うたのは、ご自身に学歴の蔑視、学歴で人を峻別するようなところがあるのではないかと市民が思われているのですけれども、市民の方に対して、そうではないとおっしゃるのか、そうだとおっしゃるのかわかりませんが、市長自身、本当はどういう考えをお持ちなのか教えていただきたいのですが。
(市長)
私としては、学歴で人を評価することはあってはならない、それは問題だと思っております。
(記者)
先ほど、市民の理解はそれぞれの考えがあるけれども、理解を得るために自身への戒めとして処分案を決めたというお話でしたが、今回の処分案で市民の理解は得られるとお考えかどうかということと、辞職を求める声等が出ており、市役所にも寄せられているということですが、その辺どうお考えでしょうか。
(市長)
先ほども申し上げましたが、私の今回の処分案については、市民の皆さんにはそれぞれ考え方が違うところがあると思います。とにかく私としては市民の皆さんにご理解いただけるように、これからも努力を続けていきたい、信頼回復のために、市政の発展のために努力を続けていきたいと、そのように考えております。
(記者)
前回の記者会見の時は、市役所に250件、主に批判的な意見が寄せられているということですが、現状はまた増えているような状況ですか。
(市長)
現時点で300件程度が私のところに届いております。
(記者)
公務の関係で、懇親会などに出席しなかったりなどの影響が出ていますけれども、今回こうして処分案を公表されて、公務などが通常運転になる見込みについて、どの時点でけじめがついたと考えてどうするのか、見通しをお持ちですか。
(市長)
今の状況は当面は続けていかなければいけないと思っています。いつ止めるかということについては、まだ判断はできないと思っています。
以上