市では、中山間地域の暮らしを守るとともに活力の維持・向上を図るために、継続的に集落の実態を把握しながら、地域の実情に応じた支援を行う「集落づくり推進員」を配置しています。
集落づくり推進員は、毎日のように集落を巡回し、地域の皆さんとのコミュニケーションを深めています。活動を通じて発見した、地域の魅力や風景、活気あふれる集落の様子を皆さんにお伝えしていきます。
9月2日(土曜日)、谷浜海水浴場で海岸清掃ボランティアが行われました。
直江津地区郵便局の局員と家族、関係者が、日頃お世話になっている地域の方々に感謝の気持ちをこめて海岸清掃ボランティア活動を実施しました。例年実施している海岸清掃を今年初めて谷浜海水浴場で実施してくれたことに、地元の方々も感謝されていました。日頃から手入れがされていて、きれいな海岸でしたが、より一層きれいになりました。上越市のきれいな海岸をいつまでも守っていこうと思う活動でした。
(谷浜・桑取区:平塚集落づくり推進員)
名立区のうみてらす名立には、平成15年に設置した風力発電機があります。日本海側特有の落雷被害を受けながらも、修繕を繰り返し、平成31年3月まで発電を続けてくれました。その後は、老朽化などにより発電を停止していましたが、名立区のシンボルとして人々を楽しませてくれていました。
今年度、発電設備の耐用年数の経過などにより、撤去されることになりましたが、撤去される前に最後の姿を写真や心に収めようと来られる方を見かけました。「近くで見るとこんなに大きいんだね」、「名立といえば風力発電機だったよね」との会話が聞こえました。
海を向いていた大きなブレードは、道路を向き、無事取り外されました。今後、順次、タワーなども撤去されるとのことです。
20年間、名立区のシンボルとして私たちを見守ってくれてありがとうございました。
(名立区:細谷集落づくり推進員)
8月19日(土曜日)に長浜町内会の夏祭りが開催されました。
コロナ禍で失われていた行事を4年ぶりに復活させ、長浜に元気と活気を取り戻そうと実行委員会とボランティアの方達が頑張っていました。参加者を楽しませる企画に大人も子どもも暑さを忘れて楽しんでいました。また、浴衣姿の盆踊り、太鼓の音色、神輿担ぎ、子どもたちの歓声、日本の夏の伝統行事がよみがえりました。
(谷浜・桑取区:平塚集落づくり推進員)
8月19日(土曜日)、第98回謙信公祭の朝9時、上越・妙高市内14か所から一斉に狼煙が上がりました。
宇津尾町内会の皆さんが猛暑の中、山道整備と青い杉の枝葉を切り落とし、この日のために準備をしてくれました。頑張ったかいもあり、狼煙(のろし)上げは大成功でした。勢いよくあがる狼煙と上越市内を眺めながら頂いたスイカは最高に美味しかったです。上越市の一大イベントである謙信公祭を盛り上げてくれた皆さんありがとうございました。
(金谷区:平塚集落づくり推進員)
8月6日(日曜日)、浦川原区真光寺集落において、炎天下の中、草刈り作業が行われました。
真光寺集落は7世帯で高齢化率も高いため、中山間地域支え隊の協力と、総合事務所職員も参加し、総勢12人で作業に取り組みました。
作業では農道約1.8kmを往復し、集落の人が草刈りをしていく後について、水路に落ちた草や道路に散らばった草などを片付ける作業を行いました。
作業後は、したたる汗をぬぐいながら、「また来年!」と手を振り、再会を約束しました。
(浦川原区:丸山集落づくり推進員)
名立区には、うみてらす名立から車で2分ほどの所に日前(ひのくま)神社という神社があります。
今年から日前神社では、東京の浅草神社から始まった「夏詣(なつもうで)」という行事を行っています。「夏詣」とは、初詣から半年の無事に感謝し、これからの半年の更なる平穏を祈るべくお参りをしましょうというものだそうです。
お宮の中には、神社の印が押された夏限定の御朱印もあります。8月末までの取組となりますので、ぜひ帰省や遊びにいらした際に参拝にいらしてみてください。
(名立区:細谷集落づくり推進員)
安塚区伏野は、そばを中心としたむらづくりで有名な集落です。しかし、集落の高齢化が進み、このままでは伏野のそばの味を伝えていくことが困難であることから、昨年度から「そばの学校」を開催しており、そばの打ち方を伝えながら集落外の人たちとの交流を続けています。
前向きに挑戦を続けている集落の日常や住民の様子が、テレビの報道番組やYouTubeで発信されています。
(安塚区:藤田集落づくり推進員)
7月8日(土曜日)に中ノ俣集落で、樂之(らくし)の会青山栄子先生主催の「第14回野良着茶会」が開催されました。中ノ俣の石川正一さんが再生した古民家「清兵衛(せいべえ)」が第一会場となり抹茶と菓子が振る舞われました。第二会場の古民家「金左衛門(きんざえもん)」では地元のお母さんたちが郷土料理とお茶でおもてなしをしてくれました。
野点(のだて)を予定していた角間の棚田展望台では雨上がりの美しい棚田が観られました。梅雨時期で晴れる確率は低いですが、来年は、そよ風吹くナツツバキの木の下で美しい棚田の景色を眺めながら野良着茶会が開催出来るよう願っています。
(金谷区:平塚集落づくり推進員)
7月17日(火曜日)、梨平集落では「梨平峠道」の2回目の整備作業を行いました。当日は30度を超える暑さとなったため、梨平峠までの5.2kmを大量の汗をかきながらの草刈り作業となりました。
梨平峠では、関田峠と牧峠間を往復しているハイカーと出会い、信越トレイルの魅力について楽しい会話ができました。
(清里区:小林集落づくり推進員)
中郷区五反田集落は、戸数が10戸の小規模集落で高齢化が進んでいることから、中山間地域支え隊から協力を得て、7月9日(日曜日)に寿池(農業用ため池)からの用水路の草刈り作業を行いました。
静岡市から中郷区岡沢に移住された「スノーボードと草刈りが趣味」という中山間地域支え隊の澤野さんは、これからも市内の人手不足で困っている集落に出向き、ボランティアとして活動していきたいと話されました。
(中郷区:小林集落づくり推進員)
清里区梨平集落では、6月17日(土曜日)午前7時30分から2班で、信越トレイル「関田峠」とアクセストレイル「梨平峠道口」から、それぞれ「菅平口」までの合計6.9kmの区間において、雪による倒木や流水の処理などの整備を行いました。
今後も7月と9月に草刈り作業を行うなど、梨平峠道に訪れた方が安全に楽しめるよう整備活動を続けていきます。
(清里区:小林集落づくり推進員)
6月3日(土曜日)牧区の玄関口である「宮口古墳群にある花壇の花植え活動」が行われました。当日は、「わんぱく村2023㏌牧」と題し、「宮口古墳花の会」、NPO法人牧振興会並びに牧地区公民館が主催で実施しました。保育園児、小学生、中学生の子どもたちと父兄を含む20名が参加し、6種類の色とりどりの花900本を宮口古墳群と歴史民俗資料館の花壇に植栽しました。
(牧区担当:松本集落づくり推進員)
柿崎川ダムの隣を走る県道柿崎・小国線に黒岩橋と滝ノ沢橋が、深い緑に吸い込まれるようにかかっています。滝ノ沢橋には4人の名前、黒岩橋には5人の名前が橋の欄干四隅に刻まれています。当時小学生だったころ、この橋を渡り学校へ通ったり、町へ買い物に行ったりした橋です。平成3年に黒岩小学校が黒川小学校に統合された記念に子どもたちの名前と、柿崎川ダム建設に伴う滝ノ沢橋開通記念(平成2年)に上中山小学校6年生の子どもたちの名前がそれぞれ刻まれています。思い出に残る素敵なプレゼントですので足を止めてご覧ください。
滝沢美由紀さんの母マサ子さん(北黒岩)は、「懐かしいです。みんな仲良しでした」と思いを巡らせていました。また、嶌岡純二さんの父和男さん(北黒岩)は、「橋を渡ると子どもたちを思い出します」と当時の情景を振り返っていました。
高野久美子さんの父俊秋さん(松留)は、「埼玉県で暮らしている娘が、里帰りのたびにあの橋の名前を見に行っています」と笑みを浮かべていました。「橋」の漢字は「橋の入り口」、ひらがなは「橋の出口」といわれています。
(柿崎区担当:市川集落づくり推進員)
高床山の中腹にある「寿池」は、片貝川の流域より高い位置で稲作を営んでいた片貝、五反田地区の水不足を解消するため、明治の初めに地元住民が谷をせき止めて造った溜池であり、その水は現在も水田を潤す貴重な農業用水として利用されています。
池を管理する片貝、五反田町内会では、5月5日(こどもの日)に、池からの通水を行うため用水路の泥上げと草刈り作業を行いました。
霜鳥町内会長(片貝)は、「用水普請は、毎年5月5日に行う作業です。先人が苦労して造った溜池であり、現在も約35ヘクタールの水田を潤してくれる貴重なものです。高齢化、過疎化が進んでいますが、町内会の皆さんの協力により、これからも守り引き継いでいきたいと思います」と話されました。
7月に2回目の草刈り作業が計画されており、先人から引き継いだ貴重な財産として、不断の管理を続けています。
(中郷区担当:小林集落づくり推進員)
4月23日(日曜日)、浦川原区東俣集落において、諏訪社の春祭りが行われました。
東俣集落は、今年の1月に1人暮らしの方が亡くなられて、8世帯になり、寂しくなってしまいましたが、当日は8世帯のほぼ全員に、浦川原区総合事務所長と私を入れて15人の参加でした。
諏訪社は、集落の小高い山の上にあり、杉のご神木と4つの祠(ほこら)がまつられています。
当日は、晴天に恵まれ、穏やかな天気の中で祭事が行われ、無病息災と豊作を祈願しました。宮司の打つ太鼓で祭事が始まり、太鼓の音に反応して、鶏が鳴き、うぐいすとひばりも負けずにさえずり、一時にぎやかになりましたが、しばらくして静かになり、ご神木と巨大な朴の木(ほおのき)の若葉の間から暖かな春の光が射し込み、のどかな春を感じる一時でした。
祭事の後半では、初めて見る「湯の花」が執り行われました。「湯の花」とは、鍋のお湯の中に米を入れ、お湯を清めた後に笹の葉をお湯に浸し、その笹を振って、笹についたお湯を参加者に振りまくことにより、疫病退散を願う神事のことです。
鍋に入れたお米は、各家に持ち帰り、炊飯器の米に混ぜて炊いて食べているとのことでした。
祭事が終わってから、諏訪社の下にある「春和荘」で、なおらいが行われ、集落の方が持ち寄られた山菜料理や赤飯、煮物、コロッケ、水ようかんなどの手作り料理を美味しくいただきました。
東俣の皆さんは、仕事や農作業、山菜採りなど毎日忙しく働かれていますが、お祭りの日だけは、集落住民が集まり、楽しく食べて、飲んで、しゃべって、笑って、明日からの英気を養う日になっているようでした。
(浦川原区担当:丸山集落づくり推進員)
米山の麓、標高約300メートルにある水野集落は米山登山の入り口と知られ、世帯数11軒、人口20人、高齢化率55.0%の小さな集落です。28.4ヘクタールの棚田に米と蕎麦を中心に農業で暮らし、米山から湧き出るきれいな水は食物の美味しさを際立たせています。20年前に東京から移住をしてきた飯島吉晶さんは「こんなに青く輝く空はすばらしいです」と讃えていました。
このきれいな水と美味しい食べ物がある地域に、人を呼び入れることができました。2組の家族9人と犬1匹が移り住みました。箕輪町内会長は「呼び込むための大胆な挑戦はしていないのですが、人口が増えることは大変嬉しいことです」と喜んでいました
田舎体験ハウスを経験し水野集落に居住を決めた石原夫妻は、3人の子どもを持つ家族です。妻のみのりさんは「子どもたちが豊かな自然を満喫し、泥だらけになりながら遊ぶ姿を楽しみたいです」と胸をときめかしていました。2人の子どもを持つ山本夫妻は「いろんな空き家情報を調べましたが、中村(下牧町内会長)さんの気配りに居住を決心しました」と話していました。妻の真里子さんは「ここから見える景色は最高です。地域の人と交流を深め仲良く暮らしたいです」と新たな生活に希望を寄せていました。
隣の集落の下牧には、地域の季節感や風土・人柄を知ってもらうための移住体験ハウスがあります。塞の神などのイベント体験が地域の人たちと交流する機会を経験し、地域の人たちは親身になって移住希望者の相談に関わってくれました。将来の事、生活のことなど一緒になって考えてくれた地域と移住希望者の共演が、移住を呼び込む大きな挑戦の結果であると思いました。
(柿崎区担当:市川集落づくり推進員)