腸管出血性大腸菌O157による食中毒が発生しています。
腸管出血性大腸菌による食中毒は、無症状病原体保菌者が調理中に食品を汚染する場合や、汚染された食品の殺菌不足等により発生しています。また、家庭内の二次感染の報告もあります。
腸管出血性大腸菌は様々な食品や食材から見つかっています。腸管出血性大腸菌による食中毒の発生や拡大を防止するためには、食品の衛生的取扱いが大切です。
通常の食中毒対策を確実に実行し、腸管出血性大腸菌の感染を予防しましょう。
腸管出血性大腸菌O157は、牛などの家畜や人の腸管内、河川等の自然界にも存在します。毒力の強いベロ毒素を出し、溶血性尿毒症症候群などの合併症を引き起こすことがあります。
国内で流通している食品の汚染実態を調査したところ、腸管出血性大腸菌O157はさまざまな食品や食材から見つかっています。また、動物からの感染事例も報告されています。
十分な洗浄や加熱などを行われなかった食物を食べるなどして菌が体内に入り、食中毒や感染症を引き起こします。
多くの場合、4日から8日の潜伏期間をおいて、頻回の水様便で発病し、激しい腹痛、いちじるしい血便となる出血性大腸炎を発症します。また、発熱がある場合もあります。
まったく症状の出ないものから軽い腹痛や下痢のみで終わるものもある一方、下痢などの初期症状の数日から2週間以内に溶血性尿毒症症候群や脳症などの重症合併症を発症する場合もあり、時には死亡することもあります。
特に、子どもや高齢者、抵抗力が弱い人は重症化する割合が高いといわれています。
様々な原因によって生じる血栓性微小血管炎による急性腎不全で、貧血、血小板減少、腎機能障害を特徴とします。初期には、顔色不良、乏尿、浮腫、意識障害などの症状がみられます。
発症すると死亡あるいは腎機能や神経学的障害などの後遺症を残す可能性があります。
腸管出血性大腸菌O157は他の食中毒菌と同じく、加熱や消毒剤により死滅します。通常の食中毒対策により予防が可能です。
食中毒は毎日食べている家庭の食事でも発生する危険性がたくさん潜んでいます。次の点に注意し、食中毒を防ぎましょう。
次の食中毒予防に関するページを参照してください。
家庭でできる食中毒予防(外部リンク)<外部リンク>
厚生労働省ホームページ(外部リンク)<外部リンク>(「腸管出血性大腸菌O157等による食中毒」)