京都の大学院を終了後、農業系の出版社に就職し、営業職や事務職などに従事。出版社時代の同僚である、鴫谷幸彦さん(平成24年に吉川区川谷地区へ移住)との結婚を機に移住。令和3年度で就農7年目となる。
先に移住・就農した夫と結婚するに当たり、就農を決意しました。農作業の経験がほとんどない私を、周りの人たちは面白がって、育て方のコツを教えて、苗を分けてくれました。来年こそはもっと上手に作りたいと毎年決意を新たにしています。
移住直後から川谷生産組合の農産加工所で味噌と漬物製造の作業を手伝うようになり、2016年(平成28年)に生産組合の代表に就任しました。普段の生活においても、加工所という職場においても、話題の中心は農業であり、この地で生活していく上で、農業は欠かせないものであると感じています。
夫婦二人で「たましぎ農園」を経営・農産加工所での作業
経営規模:水稲 1.9ヘクタール、大豆 0.8ヘクタール、小麦 0.2ヘクタール、園芸 0.1ヘクタール
夫と水稲や大豆の生産に取り組むほか、園芸品目では、十全なす、盆花、とうもろこし、里芋、にんじん等(現在は、合計で1反以下に規模を縮小)を直売所に出荷。
加工所では、十全なす、なます南瓜、大根などを漬物に加工。
子供の世話や家事等があるため、1日の始まりは早いです。午前は農園全体の顧客管理や発送業務を行います。午後は園芸作物の収穫や出荷調整などの作業を行います。収穫は子どもと一緒にすることもあり、楽しい作業です。
純粋にやっていて楽しいことです。特に、自分の作ったものが、食卓に並び、余すところなく食べたときは気持ちが豊かになりますし、食卓に並ぶものができるまでの工程を知ることができるのは楽しいです。
また、自分で考えた工夫が実を結んだときは、大きな喜びを感じます。具体的には、畑が子どもの遊び場でもあることから、子どもが安心して遊べるように、農薬に頼らない栽培を目指して、害虫を捕まえるトラップを自分で作って置いてみたら上手くいったことなどです。
私の住む集落には、この土地で生きていくために、季節を先読みし、山菜を採り、野菜を育て、上手に保存し、1年を通して食料が不足しないように備えることができる人たちがいます。その知恵や手業を学び取り、自分のものにしていくことが最大の目標です。
また、農園の経営の中で、園芸部門の収益をもう少し上げていきたいと考えています。そのために、品目の選び方や機械の操作など、基礎を学んでいきたいと思います。
農業は、皆さんが思っているよりもはるかに大変な仕事なので、実際にやってみて、自分に向いているのか、自分が楽しめるのかを是非試してみて欲しいと思います。
農業の大きな魅力として、子どもと一緒に過ごすことのできる時間が多い点があります。特に、小規模農業では子どもにもできることがたくさんあり、遊ぶように仕事をする子どもから学ぶことも多く、本当にやっていて楽しいです。また、子どもの状況に合わせて、仕事を調整できるのも魅力の1つです。