福岡県出身。妻の詩歩さんは茨城県出身。大学卒業後、山小屋やスキー宿などで勤務。平成27年、もともと農家になるのが夢であった詩歩さんに誘われ、吉川区で農業研修に参加。その後夫婦となり新規就農。平成28年に大島区田麦へ移住。平成29年11月「農家民宿うしだ屋」を開業。令和4年度で就農6年目となる。
もともとアウトドアとサービス業が好きであったため、就農前はスキー宿で働いていました。妻に誘われて参加した農業研修で、上越市の豊かな山里文化を目の当たりにし、「この山奥で農家民宿をやれば、たくさん人を呼べる」と思い、自分の宿を経営するという自分自身の夢と、妻の農家になるという夢を実現するため、2人で農家民宿を開業することを決意しました。
経営規模:約2.6ヘクタール(水稲:従来コシヒカリ、コシヒカリBL、こがねもち(もち米))
無農薬栽培(アイガモ農法、50アール)、低農薬栽培(210アール)に取り組んでいます。
午前は農家民宿の宿泊希望者からの問い合わせへの対応など事務仕事を主に行います。午後は田んぼに出て、収穫や草刈りなどを行います。宿泊客がいる場合は、受け入れの準備をしたり、ガイドをしたりします。
私自身、農業をやりたいというよりも、サービス業をやりたいというのが根幹にありました。そのため、営農部門は妻、宿部門と経営全般は私と役割分担をしています。モノやサービスを消費してもらう以上、情報発信は当たり前であり、どうすればお客さんにファンになってもらえるかを常に考えています。そのため、米を購入してくれた人や、宿泊してくれた人に年4回お便りを送付しています。地道ではありますが、お客さんに継続的なファンになってもらう方法として効果が大きいと思っています。
また、せっかく自分が生産した米を、農協などに出荷するだけではもったいないと思います。自分で様々な媒体を使って商品を売り込んだ方が、お客さんの反応や喜びに触れることができ、より利益にもつなげやすいと思います。
まずは、私たち自身が5年先も農家民宿を営んでいられるように経営を維持していくことが目標です。また、独立して から6年が経ち、やっと一人前の農作業ができるようになり、スタートラインに立つことができました。今後は効率的な生産、味や生産量の向上につなげる取組を行っていきたいです。
他には、令和4年夏に旭地区の同世代の担い手農家たちと設立した合同会社「旭商店」において、同じ地域の担い手たちと一緒に、販売力や経営力の向上に取り組んでいきたいです。地域としてまとまるには、旧学校区くらいの単位がちょうど良いと思いますし、それぞれの地域がお互いの様子を見てインスパイアされ、自発的に地域ブランドの創立などに取り組んでいく形になれば、中山間地域全体が盛り上がって良いと思います。