「都市景観大賞」とは、都市景観の日実行委員会が主催する良好な景観形成等のための活動を地域に根差して行われ、その活動が地域の人々への意識・関心の高揚等へつながっている、特に優れたものなどを表彰するものです。
詳細については、公益財団法人都市づくりパブリックデザインセンターのホームページ(外部リンク)<外部リンク>をご覧ください。
景観まちづくり活動・教育部門 特別賞「都市景観の日」実行委員会会長賞
安塚区
新潟県上越市安塚区は、市町村合併前の昭和60年にまちづくりの一貫として「花いっぱい運動」を始め、今日まで区内全域で継続されている。朴の木地区は就農者の高齢化、担い手不足のため美しい棚田が荒廃する状態であった。しかし、景観整備を通じて地域を誇りに思える活動として、休耕田に柳葉ひまわりの植栽を始めた。その活動に地元の小・中学校、活動団体が賛同し、活動内容が広がった。毎年10月に安塚区内全域で開催される柳葉ひまわりのイベント「黄金の回廊」には、市内外から多くの来訪者がある。同時期に、朴の木地区で開催する「天空のお花畑・棚田カフェ」と名付けたイベントにも多くの方が訪れ、整備された棚田の景観を楽しんでいる。また、小学5、6年生は、景観を維持する活動が、棚田の働きとして、動植物を育み、災害を防止するなどに密接な関係があることや景観を守るためにどうしたらよいか自ら考え、活動につなげている。
景観まちづくり活動・教育部門 特別賞「都市景観の日」実行委員会会長賞 [PDFファイル/852KB]
景観まちづくり活動・教育部門 特別賞「都市景観の日」実行委員会会長賞
高田地区
雁木町家は城下町・豪雪地、特有の建造物であり、上越市高田の街並みの特徴である。市街地の空洞化が加速し、空き家が増える一方で、空き家となった町家を従来的な住宅としてだけではなく、様々な用途で活用しようとする動きが盛んになっており、シェアハウス、民泊施設、IT企業のオフィスなどとして活用する事例が次々に生まれている。
今回、大町小学校の5年生が空き町家一軒を4ヶ月間にわたってお借りし、それを「きらめき町家」と名付け、定期的に作品を飾ったり、市民に一般開放をしたりすることで、地域に賑わいや活力を生み出そうと試みた。小学校、一般社団法人雁木のまち再生、町内会が力を合わせ、雁木のまちの未来を拓こうと、世代を超えて、景観まちづくりに取り組んでいる。
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景観まちづくり活動・教育部門 都市景観大賞(国土交通大臣賞)
高田地区
上越市高田に城下町が開かれてから400 年、豪雪地の市街地には雁木の街並みが今日でも残されている。雁木は道路沿いの軒先(私有地)に屋根をかけたもので、雪や雨にぬれずに通行できる空間が連続して、安全な通学路であり、 住民の助け合いとゆずり合いの気持ちが形をなしたといえる。しかし、近年は 中心市街地の空洞化や車社会の進行により、雁木の連続が途切れてきた。 雁木の形を残すだけでなく、子供たちが地域を支える人々と積極的に交流することで、地域の歴史と誇りを体験するために、「ひと」がキーワードになるまちづくりを目指している地元の大町小学校 6 年生と、雁木のまち歩きとワークショップ、手作り作品の展示と発表会、雁木景観の魅力アップを目指した切干大根づくりを実施した。作品づくりの活動は、地元ケーブルテレビでも放映されており、これらの「人とつながる」活動に注目して、小学校と雁木の町と地元住民との交流が深まっている。
景観まちづくり活動・教育部門 都市景観大賞(国土交通大臣賞) [PDFファイル/1.53MB]