ディーツ・ヤニックさん、3年間の活動を終え帰国へ
(令和4年6月7日有田小学校6年生の皆さんと)
ドイツ文化の情報発信や、東京2020オリンピック・パラリンピック出場のドイツチームとの連絡調整など、上越市とドイツの架け橋として尽力してくれたヤニックさん。
これまでの活動の振り返りや上越市の印象などを聞いてみました。
Dietz Yannick(ディーツ・ヤニック(31才))
1990年(平成2年) 生まれ。ドイツのノルトライン=ヴェストファーレン州ボン市出身。
ドイツ文化の情報発信や、東京2020オリンピック・パラリンピックに向けた事前合宿でドイツ人選手のサポートなどを担う国際交流員として、令和元年8月に着任。
子どもの頃から、父と空手教室に行ったり、テレビで日本のアニメを観たりするなど、日本の文化に触れる機会があり、日本に興味を持っていました。
中学校の夏休みに5週間かけて、言葉や文化が異なるさまざまな国を旅行し、「やっぱり人間って面白いな」と感じました。訪れたどの国も、文化はそれぞれ全く違っていますし、5週間あっても学びきれませんでしたので、「実際に住んでみて、どういうところなのか自分で経験してみたいな」と思っていました。
日本語を学んでいた大学院時代、大阪へ留学中にドイツの日本大使館で国際交流員を募集しているのを知り、面白そうだなと思い応募したのが上越市へ来ることとなったきっかけです。
新潟県(上越市)を希望したのは、オリンピックやパラリンピックに関わることができるのはもちろん、新幹線が通っていて交通の便が良いし、冬には趣味のスノーボードもできると思ったからです。
令和元年8月に上越市に着任しました。ドイツでは夏でも平均気温が18度くらいなので、暑さにびっくりしました。着任直後に、ドイツパラリンピック柔道チームの事前合宿の受け入れに関する覚書の締結式で通訳をしたのですが、とても暑い中だったのでスーツの中が汗だくになりました。
学校訪問をはじめ、子どもたちとの活動はとても楽しい思い出です。特に、小学生の皆さんは反応も大きく、好奇心旺盛でいろいろと質問してくれました。子どもたちと関わるのは日本では上越が初めてでしたが、子どもたちに面白そうな経験を提供できたのは良かったなと思います。
初めて私が発案、企画した「ドイツ語歓談会クレーンシュナック」も思い入れがあります。「ドイツ語講座」とすると少しハードルが高いかなと思ったので、まずはフリートークでどなたでも気軽に参加しやすい場を作りたいと思い、企画しました。この会を通じていろいろな人とお会いし、お話ができましたし、私にとっても、より上越のことを知る機会になりました。参加者から「聞きたいことが聞けて、話したいことを話せたのが良かった」という感想をいただき、私が当初思い描いていたような会にできのではないかなと思い、うれしかったですね。
また、昨年のオリンピックドイツ体操チームの事前合宿受け入れは、忘れられない経験となりました。受け入れ直前は、機運醸成のイベントを毎週実施したり、コロナ対策の分厚い受け入れマニュアルを翻訳したりと、大変なこともありましたが、楽しかったですね。
選手や関係者の皆さんは、ジムリーナ前でのお出迎えをはじめ、ホストタウンサポーターの皆さんが作ってくださった折り鶴やうちわなど、コロナ禍の大変な中でも温かく受け入れていただいた上越市の皆さんに、とても感謝し、感激していました。コロナ禍で交流する機会は少なかったですが、「もっと上越を知りたい、もっと上越の皆さんと触れ合いたい」と思っていたようです。オンラインで子どもたちと交流するなど、なるべく機会を設けましたが、選手の皆さんも市民の皆さんもきっともっと交流したかっただろうなと思うので、そこは非常に残念です。
上越の人って優しいですよね。車の運転中に道を譲り合ったり、自分の畑で採れた野菜をお裾すそ分けしてくれたり、実際に生活してみていろいろな人と触れ合う中で、周りの人への思いやりを感じました。また、真面目で何事にもきちんと準備して臨んでいる人が多いのは、雪深いこの土地で暮らす皆さんならではの気質なのかなと感じます。
ドイツは海や高い山は少ないのですが、上越はどちらも素晴らしくて、自然豊かなこのまちの景色がとても好きです。私は自転車に乗るのが好きで、「久比岐自転車道」で海沿いの景色を楽しみながら糸魚川まで行ったり、米山の麓ふもとまで自転車で行き、そこから登山をしたりと、豊かな自然を満喫しました。
私が特に好きなのは、関川の河川敷から望む、妙高山をはじめとした山々の景色です。市民の皆さんにとっては見慣れた風景かもしれませんが、私はとても素晴らしいなと感じます。
また、趣味がスノーボードなので、冬にはよく滑りに行きました。
食べ物も本当においしいですよね。私はベジタリアンなのですが、野菜は味付けせずにそのまま食べてもとてもおいしいです。
上越市は、とても住みやすいまちだと思います。自然が豊かで、上杉謙信公や高田の雁木通りなど、歴史や文化を感じられる場所がたくさんある素敵なまちなので、これからの発展がとても楽しみです。このまちに住むすべての皆さんが、今よりもっと心豊かに生活できる、そんなまちになってほしいですね。
例えば、20~30歳代の若い皆さんが、「このまちなら将来の暮らしが描けるな」とか、「住み続けたいな」と思ってくれるよう、また、自分が「やってみたい」と思ったことにチャレンジできる環境が充実すると良いですね。今、高田地区を中心に若い人たちが新しいことにチャレンジしていますが、それがいろいろなエリアで、さまざまな分野に広がっていくと良いですね。
自分と違った価値観を持つ人や外国人、障害がある人など、いろいろな人と触れ合ったり交流することで、自身の視野も広がり、得られるものがたくさんあります。私はドイツの大学で手話も学び、聴覚が不自由な人とも交流を持ったことで、視野が広がり、いろいろなことに対応する力が身に付いたり、それまで考えもしなかった将来への道が開けるなど、人生がより面白くなったと思うんです。
例えば、市内にはアジアの国々出身の外国人の皆さんが大勢暮らしています。まずは、同じまちに住んでいる、身近な人たちの暮らしや文化に興味を持っていただけると良いなと思います。
そして、今回オリンピックやパラリンピックを通じてできたドイツとのつながりを、今後も大切にしていってもらえたらうれしいです。
ドイツ国外での暮らしは、私にとってここ上越での3年間が1番長いものとなりました。上越は私の第2のふるさとです。任期を終え、上越からは離れますが、また遊びに帰ってきたいと思います。
上越での貴重な経験や皆さんとの思い出は、私の宝物です。
またお会いしましょう。Auf Wieder sehen(アウフ ヴィーダー ゼーエン)
元オリンピック・パラリンピック推進室職員 武田一真さん、柳麻美さん
上越市とドイツの架け橋となって、私たち市職員と一緒にホストタウンの取り組みを盛り上げてくれました。
有田小学校 6年生 鈴木 瑛佑さん
ドイツと日本の文化の違いを楽しく学べました。コロナが落ち着いたらドイツに行ってみたいです。
ホストタウンサポーター、ドイツ語教室参加者 牛木 由美さん
ドイツ語教室の休憩時にも、参加者一人一人に話し掛けてくださるなど、とても親しみやすい人でした。
上越国際交流協会 事務局員 岡森 恵里さん
日本語(標準語)は冷静で穏やか、関西弁は少し強気、英語は大声など、言葉で変わるのが面白かったです。
ドイツ語歓談会 クレーンシュナック参加の皆さん
フリートークで話せるのが良かったです。ヤニックさんの人柄にひかれて続けることができ、ドイツに親しみを感じるようになりました。国際理解って、きっとこんなふうに身近なところから始まるんでしょうね。
ひとくちメモ:現在、市内で暮らしている外国人市民
市内には1,719人の外国人市民が暮らしており、アジア地域の国籍の人が約90%を占めます。国別では、フィリピン国籍が全体の3分の1を超えています。
外国人市民は、今後も増えることが予想されます。
自治体の国際化を支援:ALT、CIRなど ヤニックさんもこの制度を通じて上越へ
市では、外国語教育の充実と地域の国際交流推進を図るため、国や(一財)自治体国際化協会(CLAIR)が行っている、JETプログラム(語学指導などを行う外国青年招致事業)を活用し、外国語指導助手(ALT)や国際交流員(CIR)を任用しています。
7月25日現在、通訳・翻訳や国際交流イベントの企画実施を行うCIRのヤニックさんと、小・中学校で語学指導を行うALT19人が市内で活躍しています。
JOIN(じょいん)の取り組み
上越国際交流協会(JOIN)では、上越市の国際交流活動の拠点である市国際交流センター(市民プラザ内)の運営や、外国人市民と地域社会とを橋渡しするさまざまな活動を行っています。
問合せ:(公社)上越国際交流協会(電話:025-527-3615)
上越市内にはさまざまな人が暮らしています。
ヤニックさんの「すべての皆さんが心豊かに生活できるように」という言葉は、「誰一人取り残さない」ことを誓う「SDGs」や、さまざまな人々が分け隔てなく暮らしていける「共生社会」、国や民族が異なる人々が互いに違いを認め合いながら共に生きていく「多文化共生」の考え方に通じるものです。
「すべての皆さんが心豊かに生活できる」まちへの第一歩として、まずは身近にいる人たちへ興味を持つことからはじめてみませんか。
問合せ:用地管財課(電話:025-520-5642)
8月から、インターネットのふるさと納税ポータルサイトを通じて寄附金の受け付けを開始する「ふるさと上越応援寄附金(上越市版ふるさと納税)」。お礼の品の初回募集には、102事業者の皆さんから594品を登録いただきました。さらに上越自慢の逸品を返礼品に登録していただくため、随時、登録を受け付けています。
登録受付開始日:7月25日(月曜日)から
事業者の要件:市内に本店、支店、工場などを有していること など
お礼の品の要件:市内で生産されたもの提供されるサービス など
食品
工業製品・雑貨
サービス
「全国的には、こんな商品が人気です」 株式会社JTB 山極宗誉さん
「事業者の皆さんへのサポートも充実しています」 株式会社さとふる 稲葉大二朗さん
ふるさと納税ポータルサイト(インターネット上のサイト)を活用することで、上越産品、上越市の魅力を全国各地にの皆さんに発信することができます。
お礼の品をきっかけにファンを増やし、販路拡大のチャンスにもつながります。
問合せ:自治・地域振興課(電話:025-520-5674)
進学や就職で上越市を離れた人や、夢の実現を目指す人のU・Iターンを、しっかりとサポートします。さまざまな支援制度がありますので、まずはお気軽にお問い合わせください。
基本額
2人以上の世帯:100万円、単身世帯:60万円
加算額
若者加算:一世帯当たり10万円
子育て加算:子の人数×30万円(注:令和4年3月31日以前に転入した人は金額が異なります。)
月額最大2万円×12か月
基本額
新築・建売住宅:40万円、中古住宅:20万円
加算額
子育て世帯:10万円 など
基本額
50万円(補助率3分の1)
加算額
子育て世帯:10万円 など
長江真佑さん(東京都出身)、平元(長江)洋太さん(妙高市出身)
コロナ禍をきっかけに、東京からの移住と起業を考えました。今は縁あって、上越妙高駅前で飲食店を営んでいます。
移住の相談に始まり、各種助成制度の手続きなど、市からのサポートで複数の支援制度を活用することができました。
プライベートでは、上越市を拠点に長野県などにも足を運び、スノーボードやスケートボードを楽しんでいます。
仕事を中心とした暮らし全般に関する相談をオンラインでお受けします。
詳しくは, 「住もっさ上越」移住・定住(自治・地域振興課)のページをご覧ください。
問合せ:企画政策課(電話:025-520-5625)
市民の皆さんのご意見や思いを計画に反映するため、「まちづくり市民意見交換会」を開催しています。
「こんなまちになったらいいな」「こんな取り組みが必要だね」など、上越市の未来のありたい姿について意見交換を行いました。
こんなまちになったらいいな
こんな取り組みが必要
総合計画の策定状況を説明し、具体的な取り組みについて意見交換を行います。ぜひご来場ください。
開催日 | 時間 | 会場 | 定員 |
---|---|---|---|
8月5日(金曜日) | 午後6時30分~8時 | 市民プラザ | 各50人 |
8月6日(土曜日) | 午後3時~4時30分 | ||
8月8日(月曜日) | 午後6時30分~8時 | 浦川原コミュニティプラザ | |
8月9日(火曜日) | 板倉コミュニティプラザ | ||
8月10日(水曜日) | ユートピアくびき希望館 |
「将来のまちへの夢や希望」をテーマに募集します。奮ってご応募ください。
試験案内書は、令和4年7月25日(月曜日)以降、市役所の総合案内(木田第1庁舎1階)と人事課(4階)、各総合事務所、南・北出張所や図書館などの市の主な出先機関、ハローワーク上越および東京の「にいがた暮らし・しごと支援センター」(表参道、有楽町)にも設置するほか、人事課ホームページからダウンロードできます。
区分 | 試験職種 | 採用予定人数 | 受験資格 |
---|---|---|---|
1種(大学卒業程度) |
学芸員 (考古学) |
1人程度 |
平成6年4月2日以降に生まれた人で、大学または大学院の史学科その他これに準ずる学科において、考古学、歴史学、文化財学、その他これに類する科目等を履修し、学芸員の資格を有する人、または令和5年3月31日までに取得する見込みの人 |
2種(短期大学卒業程度) | 司書 | 1人程度 | 平成8年4月2日から平成15年4月1日までに生まれた人で、司書の資格を有する人、または令和5年3月31日までに取得する見込みの人 |
3種(高校卒業程度) | 一般行政 | 7人程度 |
平成13年4月2日から平成17年4月1日までに生まれた人 |
土木 | 3人程度 | ||
障害のある人(高校生を含む) | 一般行政 | 1人程度 |
次のすべてに該当する人
|
(注)今年度は試験内容を一部変更しました。必ず試験案内書を確認してください
令和4年9月18日(日曜日)
上越市市民プラザ
令和4年7月25日(月曜日)から令和4年8月19日(金曜日)の間に、市ホームページから電子申請の上、提出書類をメールまたは郵送で人事課(〒943-8601 木田1-1-3、電話:025-520-5617、jinji-saiyou@city.joetsu.lg.jp)へ
(迷惑メール防止のため、@を全角にしています。メール送信時は@を半角にしてください)
8月5日(金曜日)から人事課ホームページでお知らせします。
2種・3種(短大・高校卒業程度)
1種・2種・3種合わせて10人程度
令和4年9月18日(日曜日)
上越地域消防局
令和4年8月17日(水曜日)までに、持参または郵送で上越地域消防局総務課(〒943-0171 藤野新田330番1、電話:025-545-0227)
上越野菜はね
上越市で古くから栽培されてきた「伝統野菜」と、一定の出荷量と品質を満たしている「特産野菜」を総称したもので、16種類あるんだ。
みんな食べたことあるかな。
現在、直売所は市内に18か所。旬の時期になると、直売所によっては「上越野菜」も並ぶよ。何があるかは行ってのお楽しみ。見つけたら、ぜひ買って食べてみてね。
参加直売所(上の表中の)で一定金額以上商品を購入した人に、応募用紙とシールを配布。すべての参加直売所でシールを集めて応募すると、豪華景品が当たるよ。
毎日の食卓を一層彩る、上越野菜を使ったレシピ動画を紹介しているよ。みんな、作って食べてみてね。
開催日時 | 会場 | 対象中学校区 | 申し込み期間 | 申し込み先 |
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8月23日(火曜日)午後6時30分~8時 | 浦川原地区公民館 | 浦川原中学校区 | 8月8日(月曜日)まで | 浦川原区総合事務所 ( 電話:025–599–2301) |
8月26日(金曜日)午後6時30分~8時 | 柿崎コミュニティプラザ | 柿崎中学校区 | 8月12日(金曜日)まで | 柿崎区総合事務所 ( 電話:025–536–2211) |
平成28年度から5年間にわたって進めてきた、官民連携による「城下町高田の歴史・文化をいかしたコンパクトシティの推進」の取り組みが、国土交通省「第1回まちづくりアワード(実績部門)」の特別賞を受賞しました。
旧今井染物屋の改修による観光拠点の創出や、旧師団長官舎の貸し付けにより得られた収益を維持管理費に還元する自立性の高い運営スキームの構築、官民による空き家・空き店舗活用の取り組みなどが高く評価されました。
地域の現状と課題を共有し県と市町村の連携を進めるため、宇喜世を会場に、県知事、上越市長、糸魚川市長、妙高市長(写真左から)の4者が一堂に会して、各市が持ち寄ったテーマに基づき、活発な意見交換が行われました。
中川市長からは、通年観光に向けた上越地域の連携強化を提案し、「上越・妙高・糸魚川には全国そして世界に発信する魅力がある。上越地域への来訪者を増加させるため、3市の観光事業者や交通事業者をはじめとする関係団体や地域住民などの連携強化とともに、県との協力を一層深めたい」と意見を述べました。