頸北の池沼群は、砂丘の凹地にできた坂田池・長峰池・中谷内池や、潟湖の名残をとどめる朝日池・鵜ノ池・天ヶ池・蜘ヶ池など、砂丘がもたらした地形に由来する貴重な自然環境です。
この池沼群が立地する潟町砂丘は、古砂丘の上に新砂丘が重なる二階建ての構造が頸北地域で発達し、日本海側の砂丘の特徴をよく現しています。
いずれの池も周囲の砂丘からの湧水によって涵養され、農業用の大切な水源になると共に、オオセスジイトトンボなど希少な昆虫類やオニバス、ガガブタなど希少な水生植物が生息・生育するほか、日本海側屈指のガンカモ類等の渡り鳥の飛来地となっています。
これらの多様な生物の生息・生育する環境を保全するため、令和3年3月26日、上越市自然環境保全条例に基づき、まず、坂田池・長峰池・朝日池・鵜ノ池を自然環境保全地域に指定しました。
指定範囲は水面と湿地を基本とし、渡り鳥の越冬環境に必要な周辺林野を一部含みますが、県立大潟水と森公園の区域は除きます。
頸北の池沼群自然環境保全地域
頸北の池沼群自然環境保全地域指定図 [PDFファイル/1.07MB]
自然環境保全地域の指定にあわせて、当地の自然環境を保全するため、以下のような措置に関する保全計画を策定しました。
自然との接し方を見直し、できることから始めましょう。
坂田池(柿崎区)(1枚目)、長峰池(吉川区)(2枚目)
朝日池(大潟区)(3枚目)、鵜ノ池(大潟区)(4枚目)
ミミカキグサ(5枚目)、ガガブタ(6枚目)
アサザ(7枚目)、オオセスジイトトンボ(8枚目)