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声の議会だより2026年春号をお届けします。こんごうは、主に令和8年3月定例会の内容をまとめたものです。
はじめに、こんごうの表紙の写真は、夕暮れの青田川の写真です。
次に、特集「小中学生の議会学習」
小中学生の皆さんに、市議会の仕組みや、議員の仕事などについて知ってもらうため、議会学習を実施しています。この取組は、平成27年度から実施しており、令和7年度は、9校、約230人の児童・生徒の皆さんからご参加いただきました。
以上で終わります。
次に、令和8年3月定例会のポイントをご紹介します。
3月定例会は、2月27日から3月24日までの会期で、令和8年度予算などについて審議しました。注目すべき8つの総括・委員会質疑をご紹介します。
ポイント1 サテライトオフィス等家賃補助金
当市への企業進出時の初期費用の負担を軽減するため、サテライトオフィス等の開設に係るオフィスの賃借料を補助する予算が提案されました。
問・補助率を10ぶんの10に引き上げた背景は何か。
答・当市に進出する企業の財政負担を軽減するとともに、他の自治体との差別化を図り、上越市を選んでもらうためのインセンティブとするためである。
ポイント2 多世代交流プレイス
子どもの遊び場や子育て相談のほか、子どもから高齢者まで幅広い世代が集う「多世代交流プレイス」を柿崎区・板倉区にある既存の公共施設内に整備する予算案が提案されました。
問・運営にあたり、どのような体制を構築し、幅広い世代の交流が生まれる仕組みを設計するのか。
答・地域の住民組織等への運営業務の委託を考えている。受託団体が、地域で活動する子育て団体やスポーツ団体などと連携して事業を展開する中で、世代や分野を超えた交流が生まれ、自主的な交流へと発展し、地域全体の活性化につながることを目指す。
ポイント3 子どもの学習・生活支援事業
所得の少ない世帯の児童等が抱える特有の課題に対応し、学習支援や基本的な生活習慣の習得支援、食事の提供等を行い、生活の向上を図るための予算案が提案されました。
問・事業の成果や課題をどのように捉えているか。
答・児童生徒や保護者からは、成績の向上につながった、子どもの成長や変化を感じられた等の回答があった。課題としては、教育実習と重なる時期における学生講師の確保が難しいことが挙げられる。
ポイント4 棚田米販売促進事業
棚田の持つ価値や魅力をいかした販売促進等により、中山間地域における農業所得の向上と棚田の維持・保全・活用による地域活性化を図るための予算案が提案されました。
問・棚田米のロゴマークシールは棚田で生産された米を対象としているが、配布方法等について聞きたい。
答・市へ個別に申し出のあった棚田の生産者に、行政の管理の下で希望数を配布する。また、米袋に印刷するなど、個人販売でも利用しやすいデジタルデータでの提供準備も進めている。
ポイント5 牧中学校・雄志中学校の統合
令和9 年4 月に予定する牧中学校と雄志中学校の統合に向け、雄志中学校の改修工事等を進めるとともに、統合前から学校間の交流を促進し、円滑な移行を図るための予算案が提案されました。
問・円滑な移行のために、どのような準備を行っているか。
答・令和7年度から生徒の交流活動を始めたほか、テストのやり方等について、両校の先生が話し合いを重ねるなどしている。
ポイント6 ユニバーサルデザイン指針に基づくトイレ改修
あらゆる障壁のない誰もが安全・安心で快適に暮らせるまちの実現を目指すための予算案が提案されました。
問・ユニバーサルデザイン指針に基づく施設修繕に関連して、令和8 年度に行うトイレの改修に併せて、人工肛門、膀胱の人のためのオストメイト対応設備等を取り入れてはどうか。
答・ユニバーサルデザイン指針の中に推奨事項として入っているため、今後も設置を推進していく。
ポイント7 水道事業 100周年記念事業
令和8 年6 月に水道事業が給水開始から100 周年の節目を迎えることから、記念事業を実施するための予算案が提案されました。
問・主な取組は何か。
答・高田じょうし公園内に、積雪に対応した背の高い多雪型の記念消火栓を1 基設置する。また、水道水のおいしさをPR するため、しろやま浄水場の水道水を使用した500 ミリリットルのウォーターボトルを製造し、各種イベントで配布する。さらに、100 年の歴史を象徴するロゴマーク入りのマグネットステッカーを製作し、ガス水道局の公用車66 台に貼付して、広報活動に活用する。
ポイント8 自転車の交通安全
市民の交通安全に対する意識の向上を図るため、年代に応じた教育、啓発活動を実施する予算案が提案されました。
問・対象となる高校生への指導や啓発活動をどのように行っていくのか。
答・高校にチラシを配布するなど、警察署や交通安全協会と連携しながら啓発を行っていく。
以上で終わります。
次に、討論についてお伝えします。
討論とは、提案された議案等に対して、議員が賛成か反対かを表明するものです。
討論の内容も踏まえて、採決に進みます。
市長提出議案に対して、5人の議員が討論を行いました。
賛成の立場で、はしもと議員(くびきの)/多世代交流プレイスの開設や公共施設等のトイレの改修など、市民の身近なところから政策実現へと向かう市長の姿勢を強く反映した予算であることを評価する。
賛成の立場で、くまくら議員(しみんくらぶ)/人口減少という厳しい状況の中でも、限られた予算で観光分野・医療分野などの重要分野を意識した予算となっており、将来に向けた基盤づくりと市民生活の安定の両立を図る内容であることを評価する。
賛成の立場で、たかはし議員(みらい)/ふるさと納税への取組が強化・拡充されたことや、奨学金返還への支援が拡充されるなど、必要な行政サービスの基盤を確保した上で、可能な限り市長の思いを形にした予算であることを評価する。
賛成の立場で、せきがわ議員(つなぐ)/市民生活の質の向上、地域医療・コミュニティーの維持・強化、観光・経済の活性化を一体的に進めるバランスのとれた予算であることを評価する。
反対の立場で、ひららぎ議員(にほんきょうさんとうぎいんだん)/異常な物価高騰で市民の生活は厳しく追い詰められている状況にもかかわらず、その対応が弱いことや、センター病院改築に係る設計費用が予算計上されていないことなどから、14 議案に反対する。
請願第1号に対して、2人の議員が討論を行いました。
賛成の立場で、なかどい議員(しみんくらぶ)/議会として地方自治法に基づき、市民の厳しい生活実態を国に伝える責務がある。全ての国民が安心して生活できるよう、基礎年金に対する信頼を続けられる形への再構築を求める意義は大きい。
賛成の立場で、はしづめ議員(にほんきょうさんとうぎいんだん)/物価上昇に見合う老齢基礎年金の支給を改善してほしい、若者も女性も高齢者も安心して老後を暮らせるように改善を図ることは当然のことである。
次に、3月定例会の審議結果をお伝えします。
は、賛成多数で可決。
は、賛成少数で不採択。
それ以外は全会一致で可決となりました。以上で終わります。
次に、一般質問についてお伝えします。
一般質問とは、議員が市政全般にわたって、市長や教育長等に方針・見解・事実の説明・報告などを求めるものです。今定例会では、22人が登壇し、論戦を繰り広げました。その中から一部抜粋して掲載します。
上越妙高駅の駐車場不足への対応を
問・今冬の大雪で上越妙高駅の駐車場が不足し、新幹線に乗車できなかったという話を聞くが、市に対してそのような苦情や連絡はあったか。
答・今冬の大雪により、駅周辺の市営・民営合わせて約900台分ある駐車場のうち駐車可能な台数が約620台分に減少し、駅利用者への影響が生じた。市には苦情等が数件寄せられたほか、民間駐車場の運営事業者にも同様の苦情が多く寄せられたと聞いている。
問・駐車場不足について、市の責任で降雪の影響が少ない立体駐車場などを整備する必要があると考えるがどうか。
答・駐車場の利用動向の変化はもとより、妙高地域のリゾート開発に伴う需要増加が見込まれることを踏まえ、現在、今後の上越妙高駅周辺の駐車場の在り方を含む方向性について検討を進めている。今後、駅利用者にとって必要な機能の確保を図っていく。
次に、公共施設利用料の受益者負担の適正化を
問・受益者負担適正化における利用料減免基準の見直しは、その必要性を市民にしっかりと説明し、理解や協力を得るべきではないか。
答・減免の適用を受けている団体等に対して、施設の収支状況等を説明するなど、ご理解をいただけるよう取り組んでいく
税源涵養のための企業誘致を
問・税源涵養のためには企業誘致が必須であると考えるが、当市の現状はどうか。
答・大潟工業団地の整備を進め、新たな工業用地の確保に向けた整備方針の策定に取り組んでいる。また、若者や女性、子育て世代の働く場の創出に向け、IT企業の更なる誘致を図る。
問・自主財源を確保するため、本社機能のある企業に進出してもらいたいと考えるがどうか。
答・本社機能の誘致は、非常に厳しい。分社化などを念頭に置き、誘致活動を行う。
次に、人口減少を食い止める施策は
問・地元への定住、就職を図るため、大学などを卒業した学生を対象とした奨学金返還支援制度を、中退した学生にも拡充すべきではないか。
答・実態を把握し、それを踏まえて検討したい。
問・人口の社会減は若年女性の転出超過が大きな要因と考えるが、その対策はどうか。
答・子育て支援策の拡充やリスキリング機会の提供など、総合的な対策を講じる。
次に、儀明川ダム本体工事の早期着手を
問・公約である早期着手をどう実現するのか。
答・令和7年11月に国土交通省へ流域治水対策の推進を要望した。事業の推進に向け、期成同盟会と連携しながら、国・県に働きかける。
除雪困難な人も安心して生活できる仕組みを
問・自宅前の除雪が困難な市民について、除雪支援者登録制度のようなマッチングの仕組みづくりを行ってはどうか。
答・地域の状況変化を見据え、地域からの要望や意見の把握に努めるとともに、県内の取組事例なども参考にしながら、導入可能性を検討する。
次に、町内会等のデジタル導入の支援を!
問・地域のデジタル化により、災害時等に近隣住民の状態把握が迅速にでき、見守り体制づくりにも有効と考えるが、支援を行ってはどうか。
答・お困りの町内会に対し、デジタル活用による円滑な連絡体制の構築に寄与できるよう、助言や情報提供に努める。
次に、命を守る個別避難計画を作ろう!
問・避難が困難な人の避難計画を町内のみで作成するには限界があるため、専門職が関与すべきと考えるがどうか。
答・ケアマネジャー等に対し、日常業務の中で把握している要支援者の配慮事項を、必要に応じて避難支援関係者と共有するため、日頃から地域と顔の見える関係を築くように依頼した。今後も専門職が関与する中で、より実効性の高い個別避難計画の作成に取り組む。
スポーツイベントで地域活性化を
問・令和7年に自転車イベントの「光ヶ原高原ヒルクライム」と「上越サイクルフェスタ」が開催され、多くの参加者で大変なにぎわいを見せた。市内ではこの他にも様々なスポーツイベントが開催されているが、市としてより積極的な支援を行い、更なる地域の活性化とにぎわいの創出につなげる考えはないか。
答・スポーツイベントは、楽しさや喜び、感動、共感といった要素が、人と人、人と地域を結び付け、教育的な効果だけでなく、地域の活性化やにぎわいの創出にもつながるなど、市の発展にとって大変重要な取組だと認識している。これまで広報活動や運営スタッフなどの人的支援のほか、運営費を補助する財政的支援に取り組んできたところである。スポーツイベントがもたらす様々な恩恵については十分承知しており、引き続き、これまでの支援を継続しつつ、今後も主催者の主体性を尊重しながら、必要に応じて適切な支援策を検討していく。
特別豪雪地帯「上越市」の使命は
問・豪雪地帯に生きることは、それ自体が金銭的にも人材確保の面でも大変厳しい。新潟県、特に全国屈指の特別豪雪地帯である上越市は、より手厚い支援が見込める新たな制度の創設などを国に対して強く要望するべきではないか。
答・今冬は長期にわたる寒波の影響で市内全域が大雪に見舞われ、大島区で災害救助法が適用された。このような状況の中、市道除排雪に係る経費として総額56億円に及ぶ予算を確保するなど、市の財政負担の増大を踏まえ、国土交通省、総務省、財務省に赴き、除排雪費に対する特別交付税や、臨時特例措置などによる財政支援を要望してきた。今後も機会を捉えて先頭に立って要望活動を行い、雪国で暮らす人々により適切な支援をいただけるよう取り組む。
次に、積極的な空き家の活用を
問・「上越市空き家情報バンク」に登録されていない空き家が市内に多数あるが、他市の例にあるように外部人材を登用した制度で、より積極的な空き家の活用に取り組むべきではないか。
答・外部人材の活用は、民間ならではの柔軟な発想を取り入れることで空き家を地域資源として新たな価値につなげる可能性を有している。課題もあるが、他市の事例を参考にしながら、引き続き外部人材の活用について研究していく。
デジタルの力で地域の課題を解決!
問・地域DXの推進体制について聞きたい。
答・デジタル技術を地域の課題解決や活性化を図る有効な手段の一つとして捉えるとともに、デジタル化に伴う社会の変化を見据えながら、様々な分野において取組を進めている。3名の専門人材からは、大きな方向性や貴重なノウハウが示されており、今後の市政の各分野でのDX推進に、しっかりと活かしていく。
問・上越妙高駅周辺に集積しているIT企業をどのように活用していくのか。
答・北陸新幹線開業以降に当市に進出したIT企業17社のうち、同地区には8社が立地している。IT人材の育成にも貢献いただくなど、地域DXをけん引していく貴重な担い手として期待している。
次に、今こそ好機と捉え新たな観光施策の取組を!
問・上越妙高駅を基点とした観光の取組は。
答・上越妙高駅は、当市の観光施策を進める上で重要な起点になると認識している。令和8年度は、データ分析や民間事業者との意見交換を踏まえ、観光施策の検討を進める。さらに、上越妙高駅が当市の玄関口にとどまらず、妙高エリアや佐渡への旅の起点としても選ばれるよう、県や他市等と連携して取組を進めていく。
若年女性の市外流出対策と方向性は
問・若年女性流出の対策と方向性を聞きたい。
答・令和4年以降、15歳から24歳までの年齢層では毎年300人前後の転出超過が続いている。今後、女性や若者の声を集め、リスキリング機会の提供など総合的な対策を着実に講じていく。
問・県や近隣自治体との連携や取組はどうか。
答・情報共有や意見交換を行っていく。
問・若年女性を取り巻く性別役割分担意識やアンコンシャス・バイアス(無意識の思い込みや偏見)の解消のためどう取り組んでいるか。
答・市民向けの講座やパネル展など女性が活躍できる社会に向けた取組を行い、その結果「夫は外で働き、妻は家庭を守るべきである」という考え方に「反対、どちらかといえば反対」と回答した割合は、平成14年の39・9%から、令和3年は
67・2%に増加した。今後も、誰もが能力を発揮しやすい環境づくりに向けて取り組んでいく。
次に、大雪時の高齢者等への支援をもっと手厚く
問・要援護世帯除雪費助成制度の対象とならなかった高齢者は、自分で除雪せざるを得ず大変苦労していると聞く。対象要件等の拡充を含め、制度のあり方を検討すべきと考えるがどうか。
答・大雪に関する困り感などを把握する中で、市民に寄り添った支援の在り方を検討していく
上越地域医療センター病院改築の方向性は
問・センター病院の改築は拙速に進めるべきではないと考えるがどうか。
答・地域医療構想の議論を見極めつつ、改築を進める。
問・財政計画等との整合性を十分確保できるのか。
答・収支改善と事業費縮減で財政負担の軽減を図る。
次に、公の施設削減の優先順位は
問・人口減少が進む中、612ある施設を削減する優先順位はどうか。
答・施設集約や適正配置の取組により持続可能な運営を進める。
次に、赤字が続く単年度収支の改善を
問・赤字が続く単年度収支の改善策を聞きたい。
答・確実な歳入確保と歳出抑制により、持続可能な財政運営を図る。
感震ブレーカーの普及促進に向けた取組を
問・市内の住宅における感震ブレーカーの設置について、市民への周知啓発をどのように考えているか。他自治体では、感震ブレーカー設置に対する補助制度が広がっているが、当市でも導入を検討しているか。
答・上越地域消防局と連携して、防災イベントでの感震ブレーカーのデモ機の展示や、ユーチューブ等のSNSを活用した周知、更には住宅連たん地区での防火座談会の開催を通じて、感震ブレーカーの仕組みや有効性を説明するなど、普及啓発に取り組んでいる。引き続き、国や県の動向を踏まえつつ、高齢者世帯や要配慮者世帯への支援も含め、補助制度の必要性やあり方について研究していく。
次に、RSウイルス感染症の定期接種の対応は
問・国が進めるワクチンの定期接種化について、市民への周知といった接種体制の準備状況について聞きたい。
答・RSウイルスワクチンの定期接種を希望される方が、時期を逸することなく接種できるよう、母子健康手帳の交付に合わせて接種勧奨を行うほか、既に手帳をお持ちの方には、順次、勧奨通知を送付するなど、様々な機会を捉え、周知に取り組んでいく。
「文化財保存活用地域計画」の策定を!
問・当市は豊かな歴史と県内最多の指定文化財を有することから、その保存・継承と活用のために国の法定計画である「文化財保存活用地域計画」を策定すべきではないか。
答・文化財の保護や活用を取り巻く環境が厳しさを増す中、計画策定の必要性は認識しているが、策定にあたっては様々な課題があり、現段階では早急に策定することは考えていない。当面は「歴史文化基本構想」に則り、「第3次総合教育プラン」をアクションプランとして位置付け、施策を推進する。また、基本構想に不足している文化財の防災・減災対策や被災時の対応等については、令和6年能登半島地震を契機に専門家から助言をいただき対策を進めている。
次に、名立区の小水力発電事業の意義は
問・名立区における民間主導の地域資源を活用した小水力発電事業の意義をどう捉えているか。
答・令和7年に発足した会社は「豊かなふるさとの森と水を未来の子どもたちのために活かす」との事業目的を掲げ、再生可能エネルギーを活用した中山間地域の自立と振興、地域の特性をいかした脱炭素社会づくりへの寄与を目指しており、多様な効果が期待できる。今後も様々な側面的支援に取り組む。
江戸城の北の空、龍となって君臨する謙信公
問・江戸幕府公式の歴史書「後鑑」では、謙信公は足利将軍と同じ紋、すなわち五七桐より格上の菊桐紋を賜ったとされる。これは皇室(場合によっては帝・エンペラー)を意味し、令和7年12月定例会における一般質問の内容を踏まえると、高田城は北極星、龍、エンペラーの3つのシンボルで設計され、お城のサイズも踏まえると中国の紫禁城を念頭に建設されたことがわかる。前回、高田城と江戸城が一対の城であることを説明したが、古代中国の思想で北斗七星の上には北辰が君臨するとされ、ここで北辰は謙信公で、謙信公は龍であることから、江戸城の北の空に謙信公が龍となって君臨し、江戸を守護するというメッセージが込められている。エンタメ業界からは漫画ドラゴンボールの元ネタと聞いているが、街づくりに活かせないか。
答・ストーリー、物語性は大切にしたい。
問・歴史資源の活用をお願いしたい。
廃校舎は放置せず、行政の責任で管理を
問・柿崎小学校に統合される予定の上下浜小学校区と下黒川小学校区の児童の通学方法は、スクールバスが適当と考えるが、今後の検討方法と決定時期を聞きたい。
答・登下校の安全確保を最優先にしながら、片道の通学距離が3キロメートル以上を目安として、路線バスや鉄道など、既存の公共交通機関の活用を検討し、活用できない場合にはスクールバスの利用を検討する。下黒川小学校、柿崎小学校において、スクールバスによる通学となっている状況も踏まえながら、令和8年8月頃に、保護者、後援会の代表者等で組織する統合実行委員会に通学方法の案を示して決定する予定である。
問・多くの廃校舎が未活用状態である現状を踏まえると、統合後における廃校舎の利活用について今から検討し、利活用が決まるまで寄り添うべきと考えるがどうか。
答・市長部局と連携して積極的に利活用を検討しており、まずは、行政目的として他の用途へ転用する取組を進めている。行政目的への転用がなされない場合には、地元からの声をくみ取り、校舎やグラウンド等の施設の利活用、施設内の必要なスペースの活用を進めていく。
本気で少子化を止めるため結婚支援の拡充を
問・行き過ぎたグローバリズムが原因となり、所得格差を広げ、働き方の不安定化や、都市部への人口集中を招き、生活費や教育費の高騰、晩婚化・非婚化を促進して少子化をもたらしている。当市の合計特殊出生率が、他市や県平均と比較して高めに算出されるのは、若い女性の流出に起因していることから、少子化対策の見直しを図り、結婚支援に注力していくべきである。若者が経済的な理由で結婚をあきらめることがないよう、若者奨学金返還支援助成金の適用範囲を上越出身者や在住者だけでなく、それらの結婚相手まで拡大し、若者のUターンやIターンを促進してはどうか。また、国の結婚新生活支援事業を当市でも採用してはどうか。
答・若者奨学金返還支援助成金は、利用者等の実態の精査や公平性、該当する対象者数の見通し、他の移住支援制度との関係性や効果なども勘案しながら、要件緩和について研究していく。結婚新生活支援事業は、政策目的は異なるものの、若者夫婦も利用できる類似の取組を行ってきたことから実施してこなかったが、今後は既存制度との関係性や事業効果、将来にわたる財政負担等を踏まえ、導入について見極めていく。若者の定住や結婚に向けた支援については、若者一人一人に寄り添ったきめ細やかな支援となるよう、制度の拡充等を検討していく。
どうなる?次世代教育ネクストGIGA構想
問・端末導入から5年間の学習面での成果は。
答・自分や他者の考えを整理・深化させる効果的な活用方法による「学びの深まり」、理科での植物の成長観察や、体育での動きの相互確認を練習に活かすなど「学びのプロセスの蓄積」、大雪等災害時でも自宅でオンラインによる学習機会の確保といった「学びの保障」など、大きく3つの成果があったと考える。
問・デジタル環境の拡大に伴う児童生徒の精神面・生徒指導上の課題や対策はどうか。
答・家庭での生活習慣づくりの啓発や、保護者と連携したデジタル利用のルール作り、学校保健委員会等での情報提供を通じ、児童生徒・保護者の意識向上に努める。
次に、小学校の給食費無償化―食の質をどう守る?
問・「無償化」そのものより、給食の質の担保や地産地消等を望む保護者の声も多いが、国の基準額を上回る分の負担について市の考えは。
答・令和8年度の給食費無償化は国の施策であり、食材費の差額を含め国の責任
として行うべきと考え、国へ要望していく。給食の質の担保や地産地消、食育の取組等を引き続き推進する。
新たな工業団地の整備方針は
問・市は、大潟工業団地の整備と合わせ、新たな工業団地の整備方針を策定するとしているが、未だ策定していない。いつ策定するのか。また、策定に時間を要する理由は何か。
答・候補地における都市計画法や農振法など土地利用に関する法規制について、関係機関と協議・調整を進めている。しかし、協議には一定の時間を要するため、現時点で策定時期を示すことは難しい状況にある。
問・企業の堅調な立地ニーズを受け、工業用地の確保は急務であり、農振法などの規制解除を市長自ら知事にお願いすべきと考えるがどうか。
答・土地利用の規制解除は困難な案件であるが、工業用地の確保は喫緊の課題であり、必要な場面があれば私が先頭に立ち交渉を進める。
次に、黒井藤野新田線の整備促進を
問・黒井藤野新田線は、県と市がそれぞれの施工区間を整備し開通を目指すとしているが、市施工区間の開通時期を聞きたい。
答・令和10年代半ばの開通を目指して整備を進めていく。
訪問介護事業の処遇改善を
問・近年、全国的に訪問介護サービス事業所の閉鎖が相次ぎ、制度の崩壊危機に瀕している。当市も例外ではないが、在宅介護を支える最後の砦である本制度の維持のため、国に対して基本報酬の再引き上げや、豪雪地域等の実情に合ったヘルパーの移動時間の報酬化、燃料費支援などを求めるべきではないか。また、事業者の声をよく聞いた上で市独自の上乗せ支援も行うべきと考えるがどうか。
答・長引く物価高騰や人材不足などの影響を受け、訪問系・通所系・施設系を問わず、厳しい状況にある。市内には421人のヘルパーが勤務しており、現時点では訪問介護サービスの空白エリアは生じていないが、約4割の事業所ではヘルパー増員を希望しており、人材不足で厳しい状況である。また、基本報酬が引き下げられたことで、収入面の厳しさが増しているほか、広大な市域、豪雪などの条件もあり、その影響は一層深刻である。移動に片道30分以上要するケースもあることから、基本報酬の見直しをはじめ、移動時間の報酬への反映や、燃料費高騰への対応、職員の処遇改善など、必要な措置を国に働き掛けていく。
次に、やまもとよしひろ しみんくらぶ
フリースクールの適切な認定を
問・フリースクール等利用支援補助金の利用状況と、制度の変遷について聞きたい。
答・平成28年度の創設当初、申請者数は毎年5人未満で推移していたが、令和4年度から令和6年度にかけて所得要件を段階的に緩和した結果、申請者数が増加し、保護者から利用を希望される新たな施設数も増えている。
問・フリースクール等利用支援補助金交付要綱における「フリースクール等」の認定について、具体的にどのような点を考慮しているのか。また、一度認定を受けた後の再確認や、認定の頻度はどの程度の間隔で行っているのか。特段の協議がないまま継続されているようなことはないのか、実態を聞きたい。
答・令和6年度から、国のガイドラインに準じた運営体制や支援内容の要件を複数設けている。新規申請があった施設は、現地で運営実態を直接確認し、教育委員会として適当と認めた施設の利用を希望する申請について、補助金の交付決定を行っている。認定後の再確認の頻度は、現時点で明確な基準はないが、補助対象としての適格性の再確認が必要であることから、今後は必要に応じて現地調査等の実施を検討する。
地下水保全の権限移譲県に求めては
問・上越地域の地盤沈下対策は、現在県の権限下にある。異常気象が頻発する現状を踏まえると、市民に最も身近な市が独自条例を制定し、柔軟に水資源を規制できる権限と体制を持つことが合理的と考えるが、市長の考えを聞きたい。
答・市独自の条例制定や権限移譲の実現には、県との役割整理、妙高市や協議会への影響、専門人材の確保、監視・観測体制の整備など、財源を含め多くの課題がある。一方で、渇水や豪雪時に市民生活や産業を守るため、地下水資源を主体的に管理できる体制整備は重要と認識していることから、実現可能性を見据えて、まずは県との意見交換の場を設け、研究を進める。
次に、地籍調査と3D都市モデルの推進を
問・上越市の発展には、「地籍調査」と「3D都市モデル」の推進が不可欠ではないか。
答・地籍調査については、地元測量事業者で構成する「上越地区地籍調査推進委員会」と意見交換を重ね、調査方法や事業規模の検討を深めている。市としては関係機関と連携し、推進方法の研究を進めていく。3D都市モデルの整備拡大については、費用面や公開後も最新状態を維持するために高度な専門性が必要となるなど課題が多い。活用方策や整備範囲の必要性も含め、引き続き研究を進めていく。
施設廃止後の新たな指定避難所の選定は?
問・既存施設の廃止等に伴い、指定避難所としての使用ができなくなる場合の対応を聞きたい。
答・施設の収容能力や移動距離を考慮し、適当な公共施設を新たに指定する。見つからない場合は、代替となる既存の指定避難所への避難経路や避難方法を地域住民に提案し、変更する。
問・新潟労災病院閉院後における、直江津駅南地区の避難場所確保に向けた取組状況はどうか。
答・候補施設の現地調査を実施するとともに、地元企業や関係町内会と協議を行い、民間施設や町内会館を新たに指定できるよう調整を進めている。合意形成に向け、調整を一層加速する。
次に、小木直江津航路の活性化を!
問・航路の利用促進や上越市と佐渡市の観光振興を目指し、両市議会で「越佐小木直江津航路振興議員連盟」を設立した。市と議連の連携、小木直江津航路に対する市長の思いを聞きたい。
答・小木直江津航路は経営面で厳しい状況が続いているが、「佐渡島の金山」世界文化遺産登録や、民間事業者の参入による佐渡汽船経営の改善などにより、新たな動きも生まれている。小木直江津航路は地域にとってかけがえのない存在であり、議会と共に、活性化に向け力強く取り組んでいく。
当市の観光施策今後の行方は?
問・市長が考える観光の取組は、インバウンド施策により、当市の自然の美しさや魅力ある資源を活かして誘客を進めるとあるが、これまでの通年観光計画の主要な事業である「高田・直江津・春日山」はどうなるのか。中止や縮小もあるのか。13区の観光施策はどう進めるか。
答・13区を含む市全体の多様な魅力を最大限引き出せるよう、費用対効果や優先順位を精査しながら事業の必要性を判断したい。
問・市長が変わったが、西の拠点である「うみてらす名立」の老朽化に伴うリニューアル計画は今後どうなるのか。
答・令和12年頃を目途に大規模改修する従来の方針は変わっていない。リニューアルに向けた取組を着実に進めていく。
次に、市役所木田庁舎の市民ホールに賑わいを!
問・1階ホールは吹き抜けの開放的な空間であるが、現在活気に乏しい。テーブルや椅子の増設、BGMを導入し、市民や職員が共に利用できるラウンジにして、市民の憩いの場・交流の場として整備できないか。
答・趣旨に全く同感する。できることから着手し、計画的に実施の検討を進めていく。
防犯灯の更新費用補助制度を
問・町内会のLED防犯灯は、順次寿命を迎えるが、その更新費用について、どう考えているか。
答・現行の要綱に基づき各町内会にお願いする。
問・LED化による電気代の節約額はいくらか。
答・年間約3700万円になる。
問・その分を補助に回せないか。
答・相当額の財政出動になり、見込めない。
問・憲法や他の法律から考えると、防犯灯の設置や管理は行政の役割ではないか。
答・防犯灯は町内会自らが地域の実情に応じて設置場所等を判断し、維持管理が図られているものと考えている。
問・防犯灯の所有権はどこにあるのか。
答・町内会設置のものは町内会に帰属している。
問・仮に落下事故などが起こると、町内会が所有者責任を問われることになる。その際、全責任を町内会に負わせることになるのはあまりではないか。
答・その点は承知していない。
問・このように、公平性や公共インフラの責任、事故があった場合など、様々なことを考えると、やはり行政が責任を負うべきではないか。
答・市民の安心安全の確保は行政がなすべき第一の課題である。町内会にも変化が起こっており、各地で様々なやり方をやっていることも事実である。それらを勘案しながら研究したい。
助けを求めるすべての人に災害救助法適用を
問・「被害の結果だけでなく、その豪雪の中に住んでいる…それは大変なことで、それ自体が災害である」という元国土庁長官の言葉がある。豪雪対策はこの立場であたるべきだが、どう考えるか。
答・行政としては少なくともそのような見方で住民の安心安全を確保しなければならないと考えている。
問・これまで旧市町村単位で災害救助法を適用したことは意義があったと思うが、国は全市域を対象に適用してもいいとしている。今冬の大雪では全市域に法を適用する政治判断が必要だったのではないか。
答・災害救助法の適用範囲については、適宜適切に考えて対応していく。
問・災害救助法の大原則は「被災者の経済的な要件などは必ずしも問われず、現に救助を要しているかどうかで判断されるべき」である。現地では要援護世帯だけでなく、広く対象にしてほしいと要請があった。危ないという時には、全ての人を助けることが大事ではないか。
答・その通りである。
以上で一般質問を終わります。
次に、議会改革の取組に対する評価をお伝えします。
早稲田大学デモクラシー創造研究所が昨年実施した議会改革度調査のランキングが発表されました。議会改革度調査とは、地域経営の観点から議会が果たすべき役割を3 つの柱(政策力の強化、主権者の参画、議会機能の強化)で数値化し、ランキング化したものです。
当市議会は全国1,788 議会中、71 位(前年121 位)、新潟県内では1位となりました。
次に、6月会議の予定をお伝えします。
6月10日に開会し、総括質疑を6月10日に、委員会を6月11日から16日まで、一般質問を6月17日から22日まで、採決を6月24日に行います。日程が変更となる場合は、市議会ホームページ等でお知らせします。
最後に、意見交換会についてお知らせします。
「ご意見を聴く会」を、5月8日、木曜日、午後6時30分から、牧コミュニティプラザ、更に5月9日、土曜日、午前10時から、直江津学びの交流館で開催します。申し込みは不要です。
「議員と気軽にトーク」を、5月11日、月曜日、午後4時から、イオン上越で開催します。申し込みは不要です。
皆様のご参加をお待ちしております
以上で、声の議会だより2026年春号を終わります。
次回は、2026年夏号です。6月定例会の内容を中心にお伝えします。
ありがとうございました。