旧今井染物屋は、江戸時代末期に建てられた、市内に現存する町家の中でも最も古く、最大級の町家です。
保存状態もよく、高田を代表する町家として価値が高いことから、令和元年(2019年)8月に上越市文化財に指定されました。
令和2、3年度に改修工事を行い、令和3年(2021年)4月から、バテンレースを基軸とした常設工房を設置するとともに、地域文化の継承と発信の拠点として活用しています。
午前10時~午後5時
月曜日(休日の場合は翌日)、休日の翌日、年末年始(12月29日~翌年1月3日)
旧今井染物屋で行われる職人・作家の催し情報は、「旧今井染物屋 職人・作家催し情報」をご覧ください。
(注)職人・作家催し情報は毎週水曜日に更新します。
建物は棟が低く、屋根の傾斜が緩やかなため、外観の印象が軽快です。雁木は、古い形態の「造り込み式」で、通路の上部を物置や居住に使用していました。
屋根を軽量化し、太い柱に細い梁を整然と組んだ三間四方もあるチャノマは、天井が張っていなく、吹抜の非常に高い空間で、技術的にも意匠的にも洗練された雪都・高田の町家の特徴を表しています。
チャノマ
ザシキ
オクザシキ
土蔵
貴重な市文化財である「旧今井染物屋」の保存と、約130年続いてきた雪国高田の風土産業「バテンレース」を後世に残していくため、バテンレースを基軸とした常設工房を設置しています。
また、バテンレース事業者の作品とバテンレースの材料となるブレードをつくる織機を常設展示しています。土曜日、日曜日の午後1時~午後3時には、バテンレース事業者が実演・販売を行うほか、制作体験をすることができます。
バテンレースは、糸を幅1センチ程のテープ状に編んだ「ブレード」と呼ばれる縁飾りを、型紙のデザインに沿って組み合わせ、その内側にかがり縫いで模様を施すレース製品です。インテリアやファッションに取り入れられています。
上越地域でのバテンレースの生産は、明治31年(1898年)に横浜の飯島商会が高田に支店を出したことにより始まります。単作地帯で農閑期があることや、仕事が清潔で、家庭で内職としてできることから、女性に大流行しました。
旧今井染物屋がある大町5丁目は、明治から大正にかけて高田で栄えていた繊維業の中心地であり、特にバテンレースは高田の一大産業として隆起し、明治時代には新潟県が全国の4分の1のシェアを占め、高田の人口の3分の1が従事するほどの基幹産業でした。
戦争などの困難を乗り越え、全国で高田だけが100年以上、産業として続いてきましたが、その高田でも、材料から製品まで一貫して製作する事業者は1社のみとなりました。
染物や竹細工、アクセサリー作り、イラストなどの職人や作家等による手仕事の実演、制作体験及びそれらを伴う販売等で占用利用することができます。占用利用料は無料です。
利用時間は、午前10時~午後5時までです。
占用利用する場合は、利用希望日の7日前(土曜日・日曜日及び祝日を除く)までに、旧今井染物屋または文化振興課までご提出ください。
占用利用申請書 [PDFファイル/87KB]、占用利用申請書 [Wordファイル/23KB]
占用利用が可能な部屋
旧今井染物屋で開催するイベントやバテンレースの情報発信のため、Instagramにアカウントを開設しました。
建物の雰囲気やイベントの内容、バテンレースの技術をより身近に感じてもらうため、写真を中心に投稿しますので、ぜひご覧ください。
なお、当アカウントに寄せられたコメントやメッセージへの返信は、行っておりません。
旧今井染物屋Instagram(外部リンク)<外部リンク>
〒943-0833 上越市大町5丁目5番7号
(電話:025-520-9788/ファックス:025-520-9788(開館日のみ))
無料、19台(うち1台は身体障害者用)