五智公園に静態保存されているD51-75と双頭レール
東日本鉄道OB会直江津支部と地元の皆さんによる清掃活動の様子
D51型機関車は全部で1115両建造され、五智交通公園に静態保存されているD51-75は、75番目に建造された初期型タイプで、通称半流形・ナメクジ型と呼ばれており、現存する機関車の中でも貴重な機関車です。
この機関車は、昭和13(1938)年に建造され、関東圏で活躍した後、昭和33(1958)年から昭和47(1972)年まで直江津から酒田間の日本海縦貫線で活躍した機関車で、廃車までに地球を65周した距離を走行し、廃車となった後、昭和47年から五智交通公園に静態保存されています。
双頭レールは明治5(1872)年に鉄道が初めて建設された際に、鉄道のレールとして使われていました。
明治13(1880)年の大津から京都間の建設を最後に現在と同じT型レールに変更されました。
機関車と一緒に五智交通公園に展示されている双頭レールは、明治3(1870)年に英国ダーリントン製鉄所で作られたもので、昭和48年に取り壊された直江津機関区扇形車庫の柱などに転用されていました。
東日本鉄道OB会直江津支部
五智交通公園の機関車の保存、環境整備や歴史などの発信を行っています。
直江津は新潟県で一番最初に鉄道が走った街であり、新潟県鉄道発祥の地です。
明治大正昭和の初期まで直江津駅は全国でも数少ない「一等駅」でした。明治二年に当時大多数が鉄道敷設より国防が大事との声の中、政府は鉄道敷設を決断、その根拠となったのが郷土出身の前島密侯が書いた「鉄道憶測」なのです。日本の近代化を推進し新潟県にいち早く鉄道敷設に尽力した先人の先見性と努力を後世に伝えて行きたいと思います。