農業者の減少や高齢化の進展に加え、担い手不足や生産条件不利など、中山間地域特有の課題が山積する中、中山間地域農業が将来にわたって維持されるよう、令和3年度からそれぞれの地域における農地利用や地域農業のあり方を定める「将来ビジョン」の作成の取組を進めてきました。
具体的には、市内中山間地域の8つの地域自治区に幅広い世代の農業関係者が参画する「みらい農業づくり会議」を設置し、ワークショップ手法を用いた新しい形での話合いを重ねる中で、ますは地域が目指すべき「ありたい姿」を一言で表す「キャッチフレーズ」を掲げた上で、これを実現するための方策として、「担い手」「作物選定」「農業機械」「土地利用」「活動のエンジンとなる組織」の5つのテーマを設定するとともに、それぞれのテーマ毎に「いつ」「だれが」「どうやって」といった具体的なアクションプランをロードマップとして整理しました。
(追加)柿崎区については、中山間地域等直接支払交付金第5期対策の初年度に作成した「集落戦略」の見直しにあたり、他地域との水準や歩調を合わせるため、令和6年7月に「将来ビジョン」を新たに作成しました。
なお、「集落戦略」とは、中山間地域等直接支払交付金に取り組む集落協定を単位として、6から10年後の協定農用地の将来像並びに協定農用地を含む集落全体の将来像、課題、対策について、協定参加者で話合いを行いながら、作成する集落全体の指針です。
(注)中郷区及び清里区は、県事業ビレッジプラン2030により取組を推進しています。
市ではこの「将来ビジョン」の実現を後押しするため、令和5年度から各地域が本格的な実施に先立って行う事前準備や試行などの初期段階の取組を支援する新たな補助制度「上越市将来ビジョン実践事業費補助金」を創設するとともに、地域に入って取組の手助けを行う「中山間地域元気な農業づくり推進員」を4人配置(令和5年度に2人増員)するなど、地域の取組を「資金と人材育成の両面」できめ細かくサポートしていきます。
「みらい農業づくり会議」開催状況・将来ビジョン取組状況一覧(ロードマップ取組内容) [PDFファイル/242KB]
中郷区ビレッジプラン(県事業) [PDFファイル/950KB]