親鸞の出家から本廟(ほんびょう)創立まで聖人の一生を描いた絵伝です。明応3年(1494年)に、浄興寺10世の了周が本願寺9世の実如から下賜されたものです。4幅からなり、本紙は、それぞれ縦141センチ、横81センチです。
親鸞の伝記絵は、はじめは絵巻物としてまとめられましたが、絵解き(仏画などを用いて視覚的に説教すること)しやすいように、のちに詞書(ことばがき)と絵に分けられ、詞書を「御伝鈔」(ごでんしょう)、絵を「御絵伝」と呼ぶようになりました。
構成は、全15段29場面からなっており、第1幅4段6場面、第2幅4段7場面、第3幅3段8場面、第4幅4段8場面にわけて描かれています。