この俳諧三首は、本紙縦17.8センチ、横46.5センチにまとめられた小林一茶(1763~1828年)の作品と伝えられています。内容は、
旅行を送る我老たり俳諧に入道 一茶
老らくの行末たのむ細枝の つくつく寒き別れ道かな
行秋をお花もさらばさらばかな おなしく(花押)
この俳諧は、伝統的な風雅観にとらわれずに、自分のあるがままの姿を素直に表現しています。牟礼(現長野県上水内郡飯綱町)で代々庄屋をしていた家が収蔵していましたが、旧牧村の親類宅を経て稱専寺(しょうせんじ)に収められました。
昭和48年10月4日に旧安塚町の文化財に、平成19年6月1日に上越市文化財に指定されています。