この像は、像高7.2センチ、銅製で、台座を含めて一鋳で造られています。頂上仏は、天冠台上に六面あり、背面は省略されています。髪際は小さく波打ち、地髪は細部はつくりこまず、大まかな彫りで仕上げられています。観音の中央の二臂は、一対は胸前で合掌し、もう一対は腹前に法界定印を結びます。千手は羽を広げるように背面から平板上に左右張り出し、各々9~10手を線刻しています。鎌倉時代後期から南北朝時代の制作と考えられています。
鞍馬寺(あんばじ)の秘仏となっており、50年に一度御開帳が行われています。
昭和61年5月19日に旧浦川原村の文化財に、平成19年6月1日に上越市文化財に認定されています。