この像は、総高29センチで、髻(もとどり:髪を結いあげた状態のこと)を丸く大きく結い上げ、残りの髪を肩に垂らしています。縁を放射状に刻んだ木喰の特徴的な頭光をつけ、両手を衣の下に隠して、優しくおだやかな微笑みをうかべています。像の背面に記された墨書は消えかけていて判読が難しくなっていますが、赤外線を用いて確認したところ、文化2年(1805年)5月11日の制作であることから、大島区の大安寺で所蔵している木喰仏群と同時期の制作であることがわかっています。
昭和59年9月13日に旧大島村の文化財に、平成19年6月1日に上越市文化財に指定されています。