この像は、像高100.5センチで、頭躰部を一材(樹種不明)から造り、両肩から先を矧ぎつけています。金銅製の宝冠と瓔珞(ようらく:胸飾り)を身につけ、腰をわずかに左にひねり、左膝をかすかに曲げて立っています。右手は垂下し、手の平を前に開いて五指をのばし、左手は肘で曲げて未開蓮華を持ちます。平安時代末期の作と推定されますが、左肩から先や両足先、天衣、未開蓮華など、後世にかなりの補修が行われています。
本像は、もとは大島区下岡の観音寺の本尊でしたが、廃寺となったため、現在の竹林寺に移されたといわれています(その時期は記録がなく不明です)。
昭和61年3月13日に旧大島村の文化財に、平成19年6月1日に上越市文化財に指定されています。