この文書群は、上杉謙信から顕法寺への土地の寄進状など、戦国時代から江戸時代にかけての12通の書状から成っています。顕法寺は平安時代創建と伝えられる古い由緒を持つ真言宗寺院です。南北朝時代から戦国時代にかけて、寺院の置かれた町田山や周辺地域は要害の地として重要な場所でした。上杉氏をはじめ、戦勝を願う領主たちは、顕法寺への信仰を深め、土地を寄進し保護するようになり、それは江戸時代も続きました。写真の書状は天正11年(1583年)に上杉景勝が同寺へ発給した制札で、顕法寺の林の伐採を禁じたものです。
なお、この文書は平成27年に上越市立歴史博物館に寄託されています。
昭和50年1月13日に旧吉川町の文化財に、平成19年6月1日に上越市文化財に指定されています。