河沢塚は吉川区の河沢集落の杉林に覆われる微高地にあります。昭和54年(1979年)に発掘調査が行われ、基底約3.7メートル四方、頂面約2.5メートル四方、高さ約60センチの台形上の中世の墳墓であることがわかりました。また、珠洲焼の小壺が2個出土(この調査以前にも、珠洲焼の小壺が2個出土しており、この塚には合計4個が納められていました。)し、この壺の制作年代から、この塚がつくられたのは12世紀中頃から13世紀前半と考えられています。この塚は中心部で人を火葬し、小壺に骨を入れてから穴に収めて大小の石で囲んだ後、土を高く盛ったお墓であることがわかっています。
昭和57年1月28日に旧吉川町の文化財に、平成19年6月1日に上越市文化財に指定されています。