頸城郡内の天領(江戸幕府の直轄地)を治める代官所の一つ、川浦代官所は、貞享元年(1684年)に設置され、途中、中断がありつつも幕末まで存続しました。現在は跡地の一部に稲荷神社が置かれ、その境内に「川浦代官所跡」の石碑が建っています。
頸城郡には、高田藩領以外の天領を治める代官所が川浦をはじめとして10か所以上あり、所在地や統治範囲が複雑に変わり、統廃合を繰り返しました。なかでも川浦代官所は、設置された期間や規模、統治範囲などから頸城郡内で最も重要なものとされており、幕末には新政府軍と旧幕府軍が争った北越戊辰戦争の舞台(川浦戦争)ともなりました。
昭和52年3月23日に旧三和村の文化財に、平成19年6月1日に上越市文化財に指定されています。