多くの修行者、修験者が修行したとされる聖の窟(1枚目)、現在は中に入ることはできません。(2枚目)
現地に設置されている解説看板(注)現在は上越市指定文化財(3枚目)、付近の展望デッキからの眺め(4枚目)
標高約560メートルの丈ヶ山(たけのやま)の北斜面中腹にある自然の岩窟を利用して作られた修行道場とされ、天平年間(729年~749年)に裸形上人が山岳仏教のためこの地に来て、修業をしたのが始まりと伝えられています。浄土真宗の祖、親鸞聖人と恵信尼の三男、栗沢信蓮房はじめ、多くの修行者、修験者がこの岩窟で修業したと伝えられています。
付近には展望デッキが設けられており、高田平野、日本海が眼下に開ける絶景の地にあります。
現在、聖の窟は、多年の風雪や地滑りなどにより入り口付近の岩が崩れており、工夫して人一人がやっと入ることのできる程度の広さしかありませんが、昭和初期には数畳程の広さがあり、十人程度は座れたと言われています。
内部の石面には修験者が書いたといわれる経文のような文字が残されているが、かつて内部に入った方によると、昔はもっと多くの文字が書かれていたそうで、岩に染み出る水でなどで消えてしまったと思われます。
聖の窟は、昭和49年8月1日に板倉町文化財、平成19年6月1日に上越市文化財に指定されています。
聖の窟の管理は、栗沢町内会で組織される聖の窟保存会が行っており、周辺散策道の草刈り、案内看板の整備などを行っています。
聖の窟保存会
私達は、地域の文化財「聖の窟」及び「恵信尼公顕彰公園」を後世へ継承する目的で、昭和40年代以前に設立した、上越市板倉区栗沢町内会の全世帯で構成している団体です。
「聖の窟」は旧板倉町時代に史跡として文化財指定され、合併後も市の史跡として文化財指定されています。
年を経ると共に潰れ掛かってきてはいますが、親鸞聖人の三男が修行したと伝わっている史跡ですので、大事に伝えて行きたいと思っております。
「上越市「地域の宝」を認定しました」をご覧ください。