平成28年8月の台風10号による河川の氾濫により、岩手県岩泉町の高齢者福祉施設において、多数の利用者が亡くなるという痛ましい被害が発生しました。
これを受け、要配慮者利用施設(医療施設、教育施設、社会施設その他の主として防災上の配慮を要する方々が利用する施設)の利用者の避難の確保を確実なものとするため、平成29年6月に「水防法」及び「土砂災害防止法」が改正され、洪水浸水想定区域内または土砂災害警戒区域内にある要配慮者利用施設における避難確保計画の作成、作成した計画の市へ提出及び計画に基づく訓練の実施が義務化されました。
また、令和3年5月には「水防法」及び「土砂災害防止法」の一部が改正され、訓練の結果を市へ報告することが義務化されるとともに、市長が要配慮者利用施設の所有者または管理者に対し、避難確保計画について必要な助言または勧告ができる制度が創設されました。
避難確保計画の作成及び避難訓練の実施が義務付けられるのは、浸水想定区域内または土砂災害警戒区域内にある施設で、市地域防災計画にその施設の名称及び所在地が定められた施設となります。
避難確保計画とは、洪水や土砂災害が発生するおそれがある場合に、利用者の円滑かつ迅速な避難の確保を図るために必要な体制や訓練などを定めた計画のことです。
避難確保計画を作成した場合及び計画に基づく避難訓練を実施した場合は、水防法及び土砂災害防止法の規定により、市の所管課に以下のとおり報告してください。
以下の「避難確保計画(作成例)」を参考に避難確保計画を作成し、1部提出してください。併せて、避難確保計画を作成したら、掲載事項に漏れがないか、内容に不備や不適切なものがないか、自己点検を行ってください。以下の自己点検用のフロー・チェックシートをご活用いただき、避難確保計画と併せて1部報告してください。
洪水に関する避難確保計画(作成例) [PDFファイル/416KB] 洪水に関する避難確保計画(作成例) [Wordファイル/97KB]
土砂災害に関する避難確保計画(作成例) [PDFファイル/417KB] 土砂災害に関する避難確保計画(作成例) [Wordファイル/99KB]
施設管理者 フロー・チェックリスト [PDFファイル/154KB] 施設管理者 フロー・チェックリスト [Excelファイル/33KB]
既に避難確保計画を作成している施設においても、避難計画の実効性を高めるためには、適宜計画の見直しを行うことが重要です。計画内容の見直しや修正を行った場合には、随時市の所管課に報告してください。
避難確保計画に基づき避難訓練を実施した際は、概ね1か月以内に以下の訓練実施結果報告書を1部提出してください。
訓練実施結果報告書 [PDFファイル/63KB] 訓練実施結果報告書 [Wordファイル/40KB]
避難確保計画作成についてよくある質問は、「避難確保計画作成QA集」に掲載しておりますので、ご確認ください。
想定どおりに発生する災害はなく、必ずしも計画どおりに行動できるとは限りません。避難確保計画を作成するにあたり、施設の災害リスクや利用者の特性などの現状を把握し、どのように避難するかを検討する過程で、実際に避難に要する時間や必要な人員、必要な物資などについて、訓練等を通じ、職員全体で共有することが重要です。
要配慮者施設所管課あてに、郵送等により提出してください。