棚田の役割や現状、棚田地域振興法についてご紹介します。
棚田とは、山の斜面などに階段状に作られた田んぼのことです。
棚田は、米や野菜などの食料の生産の場としての役割だけでなく、雨水を一時的に貯めて、洪水や土砂崩れを防いだり、さまざまな生き物のすみかとなっています。
また、美しい棚田の風景は私たちの心に癒しや安らぎを与えてくれているほか、伝統文化の伝承といった多面にわたる機能を持っている国民共有の財産です。
区画の小さい不整形な水田が多く傾斜も急なため、平野部と比べて非常に生産条件が不利であり、棚田の維持には多くの手間が掛かります。
一方で、人口減少や高齢化によって耕作をする人が不足し、全国各地で棚田が荒廃の危機に直面しています。
農業のみに頼った棚田の維持には限界があることから、棚田を核とした地域振興を通じて、棚田を将来に受け継いでいくという考えのもと「棚田地域振興法」が作られ、令和元年8月に施行されました。
この法律に基づき、市内各地で棚田地域振興活動が展開されています。
当市の棚田地域振興に向けた取組については、「棚田地域の振興に向けた取組を知ろう!」をご覧ください。
市内各地域の棚田地域振興活動の状況については、「棚田地域で行われている活動を知ろう!」をご覧ください。
棚田地域振興法では、次のフローにより活動を進めることとされています。
「指定棚田地域」とは、昭和25年2月1日時点の市町村の区域で勾配が20分の1以上の棚田が1ヘクタール以上ある地域のうち国から指定を受けた地域です。
棚田等の保全や地域振興を図る必要性があることや、棚田地域振興活動が円滑かつ確実に実施されることが指定基準となっています。
指定棚田地域では、棚田の保全や地域振興の取組を行う主体となる「指定棚田地域振興協議会」を設立します。
様々な分野において、棚田を核とした地域活性化の取組を行うために、地域内外の多様な主体によって構成されることが望ましいとされています。
指定棚田地域振興協議会では、計画期間における具体的な目標と、目標を達成するために実施する活動内容を定める「指定棚田地域振興活動計画」を策定します。
活動計画は、次の3つの観点で定めることとされています。
活動計画が国から認定されると、農林水産省の事業である「中山間地域等直接支払」の「棚田地域振興活動加算」が活用できるなど、国の財政上の支援を受けることができます。
国の棚田地域振興関連予算(外部リンク)<外部リンク>
指定棚田地域振興活動計画に基づき、多様な主体と連携しながら活動を実践します。
市内各地域の棚田地域振興活動の状況については、「棚田地域で行われている活動を知ろう!」をご覧ください。