この俳諧奉納額は、縦60センチ、横362センチで、板に墨書されています。
正徳5年(1716年)に伊勢(三重県)の俳人涼蒐(りょうしゅう)と今町(直江津)の俳人たちは、一年を12か月に分けてそれぞれの月の句を作りました。それを額に仕立て、八坂神社に奉納したものです。現在は神社拝殿に掲げられています。
額には涼蒐をはじめ、12人の俳人の名前が句とともに記されており、その中には、松尾芭蕉とも親しく、江戸でも名の知られた俳人である今町の陸夜(りくや)の句もあります。
この額は、江戸時代中期、この地方で俳諧が大変盛んであったことを物語っています。