この像は、像高76センチメートル、ヒノキ材を用いた寄木造で、右手に錫杖(しゃくじょう)、左手に宝珠を持って立っており、目には水晶の玉眼が用いられています。像の表面は黒ずんで、剥落しているところもありますが、当初は鮮やかな彩色が施されていたと考えられます。面長な顔に小さい目鼻を刻んだ顔立ちで、わずかに右足を踏み出し、頭をやや右に向けた動きのある姿勢をとっています。室町時代の制作と考えられています。
本像はもともと同地にあった黄檗宗の法光寺に伝わりましたが、お堂が失われたため、現在、桐原町内会で管理しています。