この文書は、44通から成っており、そのほとんどが石山本願寺からの本誓寺に宛てた礼状です。戦国時代末期、織田信長と大坂にあった浄土真宗の石山本願寺が激しく対立した石山合戦に関係する古文書です。
本誓寺は、関東から信濃を経て越後に移った浄土真宗の寺院で、石山合戦の際には、上越地方の門徒(もんと:信者)からの金品を取りまとめ、石山本願寺に届けました。また、礼状の内容をみると、金品だけでなく、白米や油、味噌などの生活必需品も送っており、これらの物品が石山本願寺に籠城する僧兵の生活を支えていたことがよく分かります。
44通のうち2通(伊達政宗書状)は上越市立歴史博物館に寄託されています。