五輪塔は、密教で説かれる地・水・火・風・空という、世界を構成する5つの要素(五大)をそれぞれ方・円・三角・半月・如意珠(にょいしゅ)の形で象徴したものといわれています。
墓碑や供養塔として用いられますが、板碑(いたび)とともに日本固有のものとされています。
平安時代後期から造立されることが確認されています。
この五輪塔は、高さはそれぞれ114センチ、116センチで、薬研彫りされた、密教で如来・菩薩などをあらわす種子(しゅじ)もたいへん明瞭で、鎌倉時代後期の制作と推定されています。旧上越自動車学校直江津教習所の造成工事の時に数多く発見され、供養のため十念寺に移されましたが、このうち2基が市文化財に指定されています。