「道釈図」「花鳥図」の双幅(そうふく:二つ一組の掛け軸)です。各幅ともに落款から海北友松の作品と伝えられています。
「道釈図」は本紙縦116センチ、横49.8センチに、池の岸に立つ人物が水面に遊ぶ亀を見ている様子を描かれています。衣の裾や袖がなびく様子や頭上などは太い筆跡で簡素に表しています。海北友松が得意とした、世にいう袋人物の画法です。
「花鳥図」は本紙縦約116センチ、横49.5センチに、筆数は少ないながらも、岸部の柳や鳥、笹などが描かれています。
海北友松は桃山時代の画家でその筆は豪快で、京都妙心寺蔵の「花卉図屏風」(重要文化財)などが有名です。
昭和48年10月4日に旧安塚町の文化財に、平成19年6月1日に上越市文化財に指定されています。