この仏頭は、全高23センチ、ヒノキ材を用いて一材から彫り出したものです。体部がないため全身の構造は明らかではありませんが、頭部を胴体部に差し込む割首(わりくび)の頭部のみが残ったものと思われます。制作年代は平安時代後期と考えられます。冑(かぶと)を付け、全体に摩耗しているため表情は必ずしも明確ではありませんが、眉間にしわを寄せて目を見開き、口を結びます。四天王のような天部(てんぶ:仏法を守る守護神)の頭部です。
昭和61年5月19日に旧浦川原村の文化財に、平成19年6月1日に上越市文化財に指定されています。