この像は、像高87.5センチ、カツラ材を用いた一木造で、両手首、両足を欠失していますが、宝冠を含めてすべて一本の木から彫り出しており、胸幅広く堂々とした姿です。像の表面にわずかに下張りに用いられる麻布がみとめられることから、かつては漆箔像(木彫の表面に麻布を貼り、漆を塗って磨いたあと金箔を押した像)であったと考えられます。制作は、平安時代後期と考えられています。
伝承によれば、その昔、高谷川の上流から流れてきたものを村人が拾い上げて、観音堂を建てて祀ったものといわれています。
平成8年12月24日に旧浦川原村の文化財に、平成19年6月1日に上越市文化財に指定されています。