この像は、像高70.4センチ、一木造で、頭部には三角状の宝冠冠帯(ほうかんかんたい:冠と帯)を作りますが、高髻(こうけい)は欠失しています。右手は印を結び、左手に蓮華を持ち、全体として素朴さを感じさせます。室町時代後期に、この地方の仏師により制作されたと考えられていますが、両足先は別材で江戸時代後期に修理されており、その折に彩色を補い、蓮台も新造したと考えられています。牧区の倉下観音堂の本尊として地域で守られてきた観音像です。
昭和52年1月31日に旧牧村の文化財に、平成19年6月1日に上越市文化財に指定されています。