十三仏とは、死者の追善供養のために初七日から始まる七七日(四十九日)、百か日、一周忌、三回忌、七回忌、十三回忌、三十三回忌等の十三仏事それぞれに割り当てられた仏・菩薩をいいます。最初から順に不動、釈迦、文殊、普賢、地蔵、弥勒、薬師、観音、勢至、阿弥陀、阿閦、大日、虚空蔵の各尊を当てます。中国の十王思想から発展してきたもので、室町時代に日本で考えられました。
楞厳寺の十三仏は木製で、同寺を再建した柿崎景家の夫人の護持仏と伝えられています。厨子の背面に「明和七庚寅年 再光巫世大道代」と修理銘が認められます(明和7年(1770年))。厨子の大きさは間口24.5センチ、奥行18センチ、高さ38.5センチです。
昭和50年3月27日に旧柿崎町の文化財に、平成19年6月1日に上越市文化財に指定されています。