この像は、像高151センチメートル、ケヤキ材を用いた寄木造で、頭上には髻(もとどり:髪を結い上げた状態のこと)を高く結い上げており、白毫(びゃくごう:眉間に生えた白く長い毛が円形になったもの)、三道(さんどう:首の三本のしわ)をあらわしています。左手は、後補(こうほ:あとから制作されたもの)ですが、蕾の蓮華の茎をとり、右手は胸前で第一・三指を捻じています。像容から、平安時代後期の制作と考えられています。瑞天寺の本尊であり、寺伝によると、神亀3年(726年)、行基が吉川区西野島で彫り出したとされ、ながらく西野島観音堂に安置されていましたが、戦国時代に堂舎が壊滅したため、永正5年(1508年)に現在の地に移され、文化11年(1814年)に現本堂に安置されることになったといいます。
昭和50年7月11日に旧大潟町の文化財に、平成19年6月1日に上越市文化財に指定されています。