これらの出土品は、昭和47~48年(1972~1973年)に行われた長峰遺跡の発掘調査で出土しました。長峰遺跡は縄文時代早期・中期・後期、古墳時代前期の集落跡です。吉川区長峰に位置し、潟町砂丘に立地する遺跡です。
縄文時代早期の遺物は「押型文土器」が2点出土しました。
最も多く出土したのは縄文時代中期で、遺物の大半は日常的な生活に使われた土器・石鏃・石斧などの道具ですが、耳飾・玉などの装飾品や、非日常的な祭りや儀式の際に使われたと考えられる「第二の道具」としての土偶も30点余り出土しています。出土した土偶のほとんどは女性や妊婦を表現してあることから、子孫繁栄や食料獲得、繁殖を期待して作られたと考えられます。また、壊した状態で発見される場合が多いため、病気やケガの治癒、死者の再生を祈るためなどに使われたとも考えられています。
昭和56年5月13日に旧吉川町の文化財に、平成19年6月1日に上越市文化財に指定されています。