湯の沢B遺跡は妙高市湯の沢に位置し、妙高山麓に立地する遺跡です。昭和40~42年(1965~1967年)に行われた調査では、縄文時代早期~晩期の遺構や遺物が確認され、12点が文化財指定となりました。
12点のうち4点は浅鉢形土器で、8点は深鉢形土器です。いずれも諸磯b式と呼ばれる、縄文時代前期の関東から中部地方にかけて分布するのもので、上越地域では平野部の古町B遺跡(吉川区)と鍋屋町遺跡(柿崎区)で見られるのみで、山間部ではこの資料が唯一の出土事例となっています。
昭和47年8月22日に旧中郷村の文化財に、平成19年6月1日に上越市文化財に指定されています。